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第三十五話

 それを一撃で葬ったあの魔眼の力は、はっきり言って異常である事が解った。なのでホントに緊急時意外は、使わない様にする事にした。

 何せミーア達も怖がってるし、実際に光の剣みたいな状態のときは、そんなに嫌な感じはないが・・・これに魔力を更に送り込みその力を解放すると、はっきり言ってデタラメな姿と威力であり、禍々しい剣圧を感じるのである。自分でもこれはヤバイ代物だと思うので、多様するつもりは無いし余り人前で使わない様にするつもりだ。


 それで色々な事が解ったので、一旦ここで休憩してから拠点に戻る事にしようとミーア達に声を掛けた。

「ミーア、ラン。とりあえず休憩してから、拠点に戻ろうか・・・・?」


 何故か俺の言葉に、恐る恐る近づいて来て、顔を覗き込んで安心して話し掛けてきた。

「よっ、よかったぁ。いつものお兄ちゃんなの。さっきの力が凄すぎてビックリしちゃったよ」

「へっ、なんで?さっきの力は、やっぱりなんか、やばかったか?」

「うん、以前、気の話をした時のゾワゾワの激しい感じかな。凄く怖かったの。でも、今はそんな感じがしないから大丈夫なの」

 ミーアの話しが終るのと同時くらいに、卵の側にいたランも近づき擦り寄ってきた。


 ん?・・・あれ、なんかランがかなり大きくなっている様な?


 そうこの時点で、今更ではあるが白王狼(ハクオウロウ)であるランが凄く成長している。今迄はミーアと変わらない位の大きさだったなっと思ったのに、俺に擦り寄ってきたランはあきらかに俺よりかなり大きいのである。

 しかも毛触りがモフモフしていて気持ちいのである。

「なあ、ミーア。ランが相当大きくなってるような感じなんだが、気のせいか?」

「うーん、たぶん気のせいじゃ無いと思うの。だってミーア・・・ランに乗れちゃうもん。しかもここに来てさらに大きくなってるよ」

 そうだよな、なんか最近ランが異様に成長が早く大きくなってるなとは思ってたし、さっきもミーアを助ける時に軽がると咥えてたもんな。やっぱりそうか、そうなのか、それに最近ミーアも・・・いや、まあ、うん・・・。


 白王狼(ハクオウロウ)であるランは、間違いなく大きくなっていたのである。最初にあった頃は膝の上に乗せれたが、今は頭をくらいしか乗せられない。逆にこっちがそのモフモフうずまって寝たいくらいである。


 それにミーアの発育も言いようで、最近は特にでるところが出てきているし女の子なっている。


 まあ、それはさておき、今はこの卵をどうするかと言うことなのだが・・・?

「なあ、ミーア。俺の気のせいかも知れないが、この卵・・・すっごい気を放って無いか?」

「うん、ミーアもそれは感じてるけど・・・これって卵だよね。お兄ちゃん?」

 ミーアが俺の質問に対して、目の前にある卵を見ながら不思議な事を尋ねてきた。


「へっ?いや、卵だろうどう見ても、それにこれ・・・恐らくもうすぐ孵化する感じだぞ」

 まあ、もうすぐと言っても、今すぐに孵化する訳ではないが、それでも近いウチに孵化するだろうと思う。


「えっ、大丈夫かな。これってホントに卵?それに卵だとしても何の卵かも解んないよ。それにあいつ等が食べようとしてたものだよ?絶対におかしいって普通のものじゃないよ絶対に!」

 やたら心配するミーアではあるが?たぶん、このなんとも言えない気の強さに驚いているのだろうと思う。


「まあ、そうなんだが・・・あそこにある卵の殻と一緒にある残骸は、どうも生物の骨と一部だった物だとは思うのだが・・・。ただ、何の物かはさっぱり解らないからな・・・」


 そうなのである魔物達が食べたであろう卵の殻の周りには、何かの骨みたいなのと、鱗や羽根の一部らしい物、それに何かの宝石みたいなのが沢山落ちているのである。


 それにどうも卵が孵った後に、その生物を食べて進化したのでは無いかと推測された。ただ、ユウマ達がその食べている現場を、見た訳じゃないのでよくは解らない。

 それに今ユウマ達の前には、卵が1個だけあるし、先程倒した魔物達も何かを待っている様な雰囲気だった。更に戦闘になった時も、別に協力し合って戦っている雰囲気では無く、何かを争っているかのようであった。


 何か勝負をしている様な感じであったのである。


 それで今現在も卵からなんともいえない・・・凄く強い気が出ているのである。まあ、恐らく生命が誕生する時に放つ気じゃないかなと思うが、それでもとてつもない気が卵から放たれている。

 おっかない魔物か獣だったら厄介だと思う。まあ、魔獣(モンスター)では無いとなんとなく思うが、とりあえず用心はしておきたい。


 今のところもう周りには敵らしい敵もいないので、無事な卵を見守りつつ他の卵の殻と共に落ちている鱗や羽根類を、アイテムボックスに収納してちょっと解析してみたいと思ったのでミーアに声を掛けた。

「ミーア!俺ちょっとあの残骸を調べてくるよ。もしかしたらなんか解るかもしれないし、それに気になるし・・・ちょっと色々と調べてみるよ」

 そう声を掛けて返事を待たずに卵の殻や、何かの骨や残骸の方に向った。


「うん、解った。ミーアはランと卵を見てるよお兄ちゃん。なんかあったら教えるよ」

 ミーアの言葉には、手を挙げて答えた。


 まあ、卵の方はミーア達に任せればいいとして・・・しかし、なんだろうなこの鱗と羽根は?


 ユウマが手に取った鱗は、色々な5種類くらいの鱗と3種類ぐらいの羽根があった。それに良く見てみると、卵の殻も色んな色の種類があり、しかも最近のは確かに5、6個ぐらいなのだが、土に埋まった物を合わせると十数個は以上はある事も解った。

 それにどの卵も外から割ったと言うより、自分で孵化した様な感じなのである。まあ、素人が見たところでそんな事は解らんが、たぶんそうだと思う。


「やっぱり、孵化した後に食べてるのかな?それとも育ててる・・・!?たぶんそれは、どうも違うみたいだな」

 ユウマが何故途中で考えを変えたかと言うと、近くにあった鱗を1枚アイテムボックスに収納して【超級解析】を使用したら、なんと驚き亜竜の鱗なんて説明が出てきたのである。他にも火の鳥の幼生の羽根や、水蛇の鱗等があった。

 しかもどれも聖獣に近い存在のものであったのだ。何でそんな事が解ったと言うと、解析した時の補足みたいな記載にそう書かれていたからである。


 だだどれも魔物達の邪気みたいなモノに当てられたのか、呪いの様な邪なモノに汚染された状態だった。しかも能力が殆ど失われた状態であった。

 これも【超級解析】で解った事である。しかし、今更ながら凄く優秀なスキルだと関心できる。


 それでそれらの情報を仕入れて、ミーア達のところに戻り、もう一度卵を自分達が手に入れた気を感じ取り確認してみると、やはりこの卵から禍々しい嫌な感じの気が出ているのが確認でき解った。

「ミーア・・・もしかしてさっきこの卵から感じたのって、嫌な感じの気だよな。今も出てるけど」

「うん、そうそう、ゾワゾワした感じの嫌な感じ、今もこの卵から出てるの」

 やっぱりそうか、この卵は恐らく呪われた状態なんだろうな。鑑定も現状では出来ないし・・・せめてアイテムボックスに入れられたら・・・・?

 ん?ちょっと待てよ。もしかしてアイテムボックスに入れられるんじゃ無いかな・・・?


 このときユウマは、この卵は生きているからアイテムボックスに入れるのは無理だろうと思ったが、実際には卵類はアイテムボックスに入っているので、まさかと思い・・・試しに収納してみることにした。


「ミーア!ちょっとこいつ、俺のアイテムボックスに入れてみるな。たぶん無理だと思うけど」

「うん、解ったなの。お兄ちゃん」

 それでミーアに一言声を掛けて、卵をアイテムボックスに収納したら、難なく収納ができてしまったのである。


 呆気にとられた2人と1匹は、お互いに顔を見合わせていた。

「はははっ、入っちゃたよ。卵・・・」

「お兄ちゃん。もう、でたらめだね。でも、どうするのさっきの卵・・・」

「そうだな?・・・」

 ミーアの質問に対して考えていると、突然・・・。

《ドッゴォォォォォン・・・・・・》


 もの凄い音と爆風と共に、気の嵐が俺達の拠点にしている付近で巻き起こったのである。

第九章:第三十六話につづく

 その大爆発が起こった方角を見て俺とミーアは・・・?

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