第三十七話
そんなやり取りがあって、あれから数日後・・・・・。
とりあえず屋敷は、目立たない様に完成はさせた。
ただ、まだ新しい屋敷の周りには工事用の足場とシートは、取り外さないようにお願いされた。
何故かと言うと流石にひと月と経たないうちに、新しく大きい屋敷が職人も使わず建つのは非常におかしいそうだ。いや、普通でも十分おかしいとは思う。
しかも、それを1人の人間がほとんど製作して作ってしまっているからである。
実は、新しい屋敷を俺が一人で製作したという事についても、屋敷にいる使用人達には箝口令がひかれたが、これには逆に使用人たちからも、異常すぎるので世間には知らせたくないそうだ。
それに、ここでの生活が気に入っているので、周りには教えたくないとも言っていた。
ただ使用人達からは、新しい屋敷はかなり大きくうえに広いので、現在の人数では大変なので自分達以外で使用人を増やして欲しいとのお願いをされた。なので、そこはカノちゃんとリリアちゃんに任せると伝えてある。
これに関しては、何故俺に確認してくるのかが、良く解らなかったので聞いたら、こう返事が返ってきた。
「えっ、ユウマ様は、事実上この土地及び屋敷の所有者でありますし、お姉様達の旦那様になるお方ですから」
「そうですわね、ついでに私達も養って貰えればお姉様と一緒にいれますしね。ユウマ様♪」
「はっ! はぁぁぁ・・・・?」
この時は、冗談かと思ったが、・・・・・後で解った事だがどうやら本気だった様だ。
まあ、その事は・・・。スルーと言う訳には、行かなかったので保留と言う事にしてもらった。
なにせ他の子達とも、そこまで話が進んでいる訳では無いのに、ここで返事をしたら間違いなく他に子達に、また、ボコボコにされてしまう。
どうやら俺は事実上、神に匹敵する強さらしいのだが、何故か女性に対しては通常の人と変わらない強さになってしまい、女の子からの攻撃はまともに喰らってしまうらしい事が解った。どうやら呪いに近いものらしいこれは後ほど説明するとして・・・。
まあ、それはさておき、先程も言った様に屋敷は完成してしまっている。ついでに言うと神殿も、手の開いてる間に作ってしまっていた。まあ、神殿は屋敷のある場所のから少し離れた場所で、丘の側の端に森の一部を開拓して目立たないように作った。
屋敷は中央に近い位置に作ってあるので周りからは、解り辛くなっているし、元々人もあまりやってこないのでそんなに目立つ事は無い。ただ、まったく人が来ないと言う訳ではないので、目立たないように庭園などを作りそちらに意識を向けられる様に色々手を加えた。
まあ、今まであった屋敷を中央にして、その周りに以前作っていた以上の大きさで、屋敷を改良して作った。なのでこの場所にやって来た時は、正面に前の屋敷が先に見えるのでそこまで気づく人はいないと思う。時たま気が付く人はいるようだが使用人達が誤魔化している。まあ元々近くに崖と森があるので、庭園を作った時に屋敷の周りは、植林を行ない周りからも目だたないようにしている。
ちなみに先程言った神殿は適当に作ったのだが、レーネさんとキュリカさん曰く城にある神殿より立派なものになっているそうだ。しかも内装は地球での教会や宮殿をイメージして作ったら・・・・。まあ、これ以上は説明を省きたい、いつもの様に注意されたのは他でもないからである。それにまだ中には祭壇はあるが何も置いてない、しかしそれでも外観と内装を見て呆れかえっていた。
「もう、何もいえません。あれだけ言っても・・・。まあ、目立たないように造っている様なのでこれ以上は、言いませんけど・・・。はあっ」
『あまりキツク言い過ぎると・・・・でも、あああ、私はあなたの事を思ってここは・・・いえ、やっぱり止めとこ・・・』
「ふふふっ、あの気難しいレーネもユウマ様の前では、形無しですね。それにこの頃特にね」
そうキュリカさんがレーネさんに話を持ちかけてアタフタしてるのを見て微笑んだ。
「なななっ、なにを言っているの?キュリカ、それにあなただってそう思ってるでしょう」
「ええ、思ってるわよ。それに最近思うのだけど、ユウマ様を抑制するのはやめた方がいいように思えるの、それで近くにいて支える方のがいいのかなって。まあ、遣り過ぎって事はあるけどね」
そんな話を正座姿で言われ、その前で小声で話しているレーネとキュリカであった。
あと、神殿の方は、一応みんなにはばれない様に、奥の目立たない場所に隠し部屋を作った。
これは俺専用の秘密の工房にしようと考えている。広さとしてはテニスコートくらいの広さの空間にしている。
後で色々と【創造魔法】で道具を作って設置しようと考えている。とりあえず今はソファーと仮眠用のベッドを設置しいている。
まあ、ここの残りは後で良いので、今は神殿の内装を完璧にするのとフィーナ様を降臨?それとも召喚をさせる道具・・・?
あっ、・・・・そういえばどうやっって作るんだ。ここに来てもらうための道具って? そもそも道具なのか?・・・・まあ、とりあえず神殿の中央付近に道具を並べて後で聞いてみるかな。
そう思いながらも、以前聞いていた材料を並べていった。
・水晶柱(大)10本
・聖霊石 20個
・白銀鉱石 100個
・クレリア鉱石 5個
・グランド鉱石 2個
・ミスリル鉱石 20個(重さにして約10キロ)
これらを準備した。もちろん鉱石類は以前【創造魔法】で造った【異物除去魔導釜】で異物を除去して純度を上げた鉱石を並べている。
「あっ、そういえばあと神光玉か聖光玉がどうのとか、聖光水晶とか魔導星石がどうのとか言ってたな。それと水晶球なんかもだったような・・・・まあいいや、とりあえず記憶にある材料を全部準備しよう。それに神光玉はあるし、聖光玉も難しくないからな」
そう言って先程並べた材料の横に、新たにうろ覚えのアイテムを置いていった。
それと個数も解らなかったので適当に出しておいた。
・神光玉 1個
・聖光玉 2個
・聖光水晶 2個
・魔導星石 10個
・魔石を100個ほど
・水晶球を10個ほど
確か言っていたのはこれだけだったかな?
そう思い、後はフィーナ様に連絡を入れるだけなので、とりあえず休憩がてらみんなの様子でも見に行こうと考えたて屋敷の方へ戻っていった。
そして、みんなと仲良く昼食を食べた後、フィーナ様に遠心通話で連絡をつけた。
《ピープル、ピッ、ピッ・・・・》
『あっ、ユウマさんですか?ちょっと・・・!?《ガン、ガラガラガシャン!コンッコンコン。カラカラ、コトッ》』
『うへっ!えっ、えっ、どうかしましたフィーナ様?』
『あっ、いえいえ、ただ、ちょっと、あいたたたっ。すいませんちょっとミアちゃんの姿が見えませんので、探してた途中・・・。きゃっ、きゃぁぁぁぁ・・・プッ』
「???・・あれ、切れちゃった。何かすごい事になってそうだな?そういえばミアさんがどうのとか言ってたし、最後は・・・悲鳴かな? 大丈夫なのかな。まあ、また後で連絡してみよう」
とりあえずもう少し経ってから連絡する事にして神殿の方に行こう。そして、俺専用の工房の内装でも製作しよう。
そう思いながら屋敷から神殿に向かった。 ちなみに他のみんなは、今日もギルドの依頼で討伐や素材採取に出かけて行った。 俺も誘われたが今回は屋敷のほうと神殿を完成させたいので断った。
第七章:第三十八話につづく
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屋敷を出て色々考えてる間に神殿に到着した。それから入口の施錠を外して中に入ると・・?




