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第二話

 すると何故か、その少女は空中に静止して首を傾け可愛らしく口の下に人差し指をあてがえて、頭上にハテナマークを出していそうな感じで八人全員を見渡し小声で何かを言った。

「あれ、転生者って七人だったよね?・・・ ま、いっか」


 そして、八人全員をもう一度見渡してから姿勢を正して語りだした。

「えーと!あなたたちは、地球の現世で不幸にも命を落として生涯を終えました。・・・って?あれっ? 二人以外みんな生命と生身の体がある。・・なんで?どうして?どうなってるの?」

 翼のある少女は、どうもハテナマークを頭上にだして混乱しながら、ブツブツうなっている。


 んっ!命を落として生涯を終えたと言っていたようだが、なにを言ってるんだこの少女は、俺たちは少なくとも怪我はしたかもしれないが、死ぬようなことはなかったと思うが?とユウマが考えていると・・・。


 翼のある少女は、腕輪の水晶の部分をタッチして何かをつぶやき、目の前の空間を指でなぞった後に、タブレット端末みたいな板が突然何も無い空間に現れた。

そして、それを操作して何かを確認しながらつぶやいた。

「えっ、なんで??」

「・・・・!」

「地球での現在の状況が・・?未来の内容が変わってる。 なんで? どうしてっ? わ、私、未来・・変えちゃったの・・・?」

 ぶつぶつと言葉を発して、色々考えたあとに翼のある少女は顔を青ざめてから、また声をあげた。

「なんで変わっちゃたの?どうしてーっ!」

 オロオロと空中を浮遊してから、()()と手を鳴らし表情を一変して。


「うん!でも召喚してしまったから説明しなくちゃ、みんなこっち見てるしこの先困るだろうから」

 ()()()()と首を動かし息をととのえ再度姿勢を正してから。

「私は、女神フィーナと申します。 あなたたちは色々ありますが事情がありまして。 あの!その、とにかく選ばれたと言うか、呼び寄せられた人たちです?」


 『あっ!この少女ごまかしてから、言い方を変えてきた』とユウマは心の中で思った。


 すると女神フィーナと名乗った少女が、こちらを少し()()とにらむように見た。

 そのあと先ほどの表情をいっぺんさせ()()()とめっちゃ可愛い笑顔を向けてきて一瞬()()()とした。

 女神フィーナは、再度全員を見渡し続きを語りだした。


 ユウマの思ったことが分かったのか、それとも心を見透かされたのか解らないが、にらまれ笑顔を向けてきた時は、一瞬心を奪われた。

 ユウマは、まあ!ここは考えても仕方ないかと頭をふり続きを聞いた。


「あなたたちは、今から現世の地球を離れ違う異世界アーストリアへ渡り、その土地で起こる(ことわり)を変え世界を平和へと導いてほしいのです。と言うのはたてまえで!自由に暮らしてください。そして本来は転生をしてもらい新しく生まれ変わってほしいのですが?御二方以外の五人のみん様は、幸い身体と幸運にも良き魂をお持ちなので、転移をしてもらいたいと思います。それで身体能力を最大限まで向上させていただくと伴に、私からユニークスキルを一つ与えたうえに、女神の加護と特別なアイテムをお渡しいたします」

 女神フィーナは、淡々とユウマたち全員に、現在の状況とこれからの事を説明した。


 いったん女神フィーナが、言葉を区切って全員を見渡し浮遊した状態で見下ろしていると。

「そんなの困ります!すぐにもどしてっ、もとの場所に返してください」

 そこでOL風の女性が涙ながらに言い放った。


「どうゆうことだよっ!意味わっかんねーよっ!」

「何でもしますから、僕たちを元の場所に戻して!」

 大柄の少年が怒りをあらわにしながら叫んで、もう一人の小柄の少年が弱々しく泣きながら叫んでいた。    


 そして女神フィーナは、全員に()()()と頭を下げてから。

「すみません。此度(こたび)の召喚に付きまして著しく未来が変わりましたが、貴方達七人は・・・本来はなら地球で不幸にも命を落としてしまいます。 そして、それを引き金に周囲にいた人達を巻き込む非常に大変な大災害に発展してしまう未来が予見されていました」


 その言葉を聴いてみながいっせいにどう言う事とある者は、()()()と又ある者は、()()()()と声をあげていた。


 そしてまた女神フィーナは、続きを語りだした。

「そこで大いなる父神・創造神さまは、大災害の引き金である七名を無かったことにして大災害を止めようと試みました。しかし、生あるものを根本的(こんぽんてき)に排除するのは、神としても心許(こころゆる)せない禁忌(きんき)なので、命を落とした時点(じてん)で召喚を行い、地球での貴方達の存在を無くし記憶をかいざんしてから、大災害を無くすはずでした」


 女神フィーナは、周りに気を配りながら話していたが、全員がこころなしか暗く静まり返ったのを見届け、そのあと少し申し訳ないと思い言葉を一旦区切り全員を見回した。 


 そして、一呼吸おいてからまた、女神フィーナは語りだした。

「元の世界、地球には戻せませんが創造神さまは貴方達全員を、このまま地球での存在を消してしまうには申し訳が無いと思い。 私の管理するアーストリアに転生させるように申し付けられたのです」


 全員を確認するように見渡してから

「なので、地球に戻すことはできません」

 女神フィーナが浮遊した状態で頭を下げた、全員が暗い雰囲気を出しうつむいてしまっていた。


 そしてユウマが『あれ?ここには全員で八人いるのに今さっき言われたのは七人だ』と思い女神フィーナに質問した。

「すいません。ここには八人いるんですが?」


第三話につづく

「はい、確かに八人いますね。どうも1人は・・・・!」

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