第十六話
騎士たちのそんな思いとは知らず、またシルフィーたちの心配をよそに、ユウマはサイクロプスと向き合い戦闘態勢に入っていた。
戦闘に入ってすぐさま単眼鬼人は、ユウマに向け金棒を振り下ろし攻撃を仕掛けてきた。
だが次々と攻撃を避けられ当らないことにいらだち、構わず振り回していたがその動作をやめ、次に横なぎに振り回して金棒を当てようと必死に攻撃した。
だがこれも全部避けられ続け、ついに頭に血が上り「GuuuGoo!」と叫び突進してきた。
ユウマは、突進してきた単眼鬼人を横にかわしながら、無防備にあいていた腹の部分に剣で切りかかり攻撃を当てたが、身体に当たったと同時に《ガキン》と甲高い音がした。
よく見ると単眼鬼人は、古い布切れのような上着の下に胴鎧を着ていた。
「なっ!この一つ目ヤロー鎧なんか着てやがる。どうりで硬ってーはずだ!手がしびれたぁ」
手がしびれ、もう少しで剣を落としそうになったが強く握り直して剣を再度構え、独り言を言いながらすばやく後ろに引いた。
それから何度か金棒と剣でつばぜり合いを行っており、何度か力に負けて後ろに飛ばされていた。
そろそろユウマは、手の感覚が無くなり始めたので、避けることに専念しだした。
だが単眼鬼人がここで、見て解るように少しスピードを落とし金棒を振り上げ、ユウマ目掛けて振り下ろした。
それをユウマが余裕で回避動作をしたとたん、金棒を振り下ろす途中で急停止して避けたユウマ目掛け横に強引に振りかぶった。
この攻撃の変化に驚き剣で金棒を受け止め吹き飛ばされる前に、自分から後ろへ遠く飛び退いた。
勢いよく後方に飛んだので着地でバランスを崩し後ろに転倒したがダメージは少なくすんだ、仰向けに転倒して空を見上げながら。
「うーん!こいつ、やっぱり強いな同格でも、格上に近いヤツじゃないか?」
ユウマは愚痴をこぼし独り言を言っているとき、遠くで見ていたシルフィーたちはこの戦闘に驚き、またユウマが後方に飛んで転倒したため、ユウマに単眼鬼人の一撃が当り倒されたと勘違いをしていた。
転倒していたユウマはすぐさま起き上がり、さてこれからどう攻撃を繰り出そうかと考え、相手を睨みながら距離をとってから、首に掛かったマジックネックレスの事を思い出した。
「そう言えは魔法ももらってたよな。なにがあったっけ」
独り言を言いながら考えネックレスを握った、そしたら。
『【超級解析】マジックネックレスを解析します。魔法を使う為の媒体素材、身体の一部に身につけていれば魔法の使用が可能。ただしMPの使用回数があるので注意。これには聖属性・無属性のMPSが取付けられているので使用用途に気を付け使用するように注意。保持魔法の確認は魔法閲覧と頭に思い浮かべば開示できる』
『おっ!さっそく、戦闘中だけど魔法の確認を行おう。魔法閲覧』と頭に思い浮かべたら、目の前にステータス確認の時と同じ様に薄い青色のスクリーンが展開された。
~◎~◎~◎~◎~
~魔法~
無属性:【能力向上】
聖属性:【軽度治療】
風魔法:【風斬り】、【風盾】
火属性:【火炎弾】
雷属性:【電撃】
MP(7/7)
~◎~◎~◎~◎~
あまり魔法をもらった時の事を覚えてないが、明らかに増えてるような気がした。
恐らくフィーナ様が、【遠心通話】で話した後にサービスでくれたのだろうと思いあまり深く考えなかった。
MPは、満タンになっているのでさっそく【能力向上】を使用してみた。
すると身体が軽くなり、力が湧いてきた。
『よし!これなら単眼鬼人との一騎打ちがかなり楽になり、戦闘もこちらの優勢で再開出来るかもしれない?』と思い。
ついでに【風盾】も使用した。
これで残りMPは5回だ。
魔法を使用したのでこれから単眼鬼人と戦闘再開だ。
あと先ほど青白い光弾【蒼炎光弾】を切り払ったときの、炎の様なオーラを、再度剣に纏わせるように願っい気合をいれた。
すると先程と同じ様に目が熱くなり剣に炎の様なオーラが成功して出たので、そのまま単眼鬼人との距離を詰め何の変哲の無い攻撃で切り掛かった。
その攻撃を単眼鬼人が、一つ目をにやつかせ余裕の顔で金棒で防ごうとしたが、ユウマは構わずそのまま切り掛かった。
するとなぜか金棒が何も抵抗もなく切れ単眼鬼人の身体に一撃を加えた。
単眼鬼人は金棒が切れたのに驚き、また何故だと混乱してから『GuGaooou!』と叫び声を上げ、切れて使い物にならなくなった金棒をこちらに投げつけてきた。
投げつけてきた金棒を避けようとしたが目の前に風の盾が現れ、弾かれ地面に落ちた。
それを見て単眼鬼人は、両腕を上げ『GaOoooo!』と叫びながら突っ込んできたので魔法の【風切り】と【火炎弾】を打ち込んだ。
そしてダメージを受け怯んだ単眼鬼人に炎のオーラを纏った剣で切り付けた。
するとなぜか何も抵抗もなく一刀両断でき、その自分に起きた事に単眼鬼人は一つ目で驚きの表情となり、なにが起こったかわからず左右に身体が倒れ、事切れた。
ユウマは、まさか一刀両断できるとは思ってなく左右に分かれた単眼鬼人の死体と、剣を見ながらこの力やばいんでないの!と思っていると、先ほど戦闘前に単眼鬼人が立っていた付近の岩陰にいた人影が、慌てて森の方に逃げていくのが見えたので、近くに落ちていた石を拾いおもいっきり逃げた人に投げ付けた。
すると《ごん》という音と共に「ギャッ!」と悲鳴が聞こえ。
「ストライクーゥ、やったね!」
ユウマはガッツポーズをしてから、逃げた人のところに行き気絶した男性を捕まえた。
第十七話につづく
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そのユウマの行動の少し前・・・・?




