第十話
何故かこの武器を装備した後は、抵抗させる事無くサクサクと20匹いたワニ風魔獣モンスターのアルギータを次々と簡単に倒してしまっていた。
たおした後は素材と魔石を回収して、採取依頼の睡蓮草華を取ろうとして、念のため一応【鑑定眼】スキルを使用して鑑定してみた。
するとこちらも驚きで、素手で触って取ってしまうと深い眠りに陥る等の注意が記載されていた。
「おいおい、魔獣倒す前に触ってたら危なかったんじゃねぇの。後【鑑定眼】がなかったらひどい目にあってたじゃないですか? これ絶対にランクCの案件っておかしくない。でもこれくらい出来ないとランクCじゃないって事かな? まあいいや問題ないし」
そういって木材採取時に使おうと購入していた手袋を装備して睡蓮草華を採取していった。
ちなみにユウマがもし素手で触っても【状態異常無効】のスキルを持っているので問題はなかったが、本人はその事を忘れていたのであった。
そして次の採取依頼のために、この湖の中にあるはずの水結晶塊鉱石の5個を探さないといけない。
「て、この依頼って水の中って事?・・・考えてなかった。どうしようかな」
てっきり水辺に落ちている物とばかり思っていたら、依頼書の端の方に小さな文字で《湖底遺跡の周りに存在の報告あり》などと書いてあった。
こんな重要な事は大きく書けよと、ユウマは心の中で叫んでいた。
「結局・・はぁ・・やっぱり、潜らないといけないのか。まあとりあえず準備だけでもしてから潜りますかね」
まあ、ここでぼやいていても仕方ないので、とりあえず準備をしてから水中に潜って湖底遺跡を探すことにした。
準備とは水の中に潜るので陸に上がった時に、服を乾かすのと暖を取るために薪などを集めた。
この時点で火を点けなかったのは、さほど寒くなく出てからでも問題と思い、そのまま水中に潜った。
そして湖底遺跡は直ぐに見つかったが、またその周りに魔獣?嫌、魚がウジャウジャいるじゃありませんか?これ絶対におかしいよな。
さっきのアルギータは、最初は格上だと思ったが最終的には同格だった。だが今度の敵は格下ではあるが数が凄い。
ちなみに魔獣かと思ったが魚であり怪魚と【鑑定眼】でわかった。水中版の獣みたいな物である。
その怪魚の名前は肉食魚ガルガと言う、ただその数がまあぶっちゃけ軽く見積もって100匹以上はいると思う。だって遺跡の周りにたむろしていて数えるのが嫌になるくらいいるし。
「いやいや、これもランクCの採取依頼は、おかしいでしょう。しかも水中で戦闘なんてどうやって行なうの。しかもあちらはもの凄い数ですよ・・・・。とりあえず陸上に上がってから考えて攻撃を試みてみますか」
ちょうど湖底遺跡のある上部付近に陸地があるので、そこにあがり考えてみて、電撃魔法でも使って感電死させられない試してみようとして、【超電撃】の魔法を使う事にした。
まずは安全の為に【エリア探知】のスキルを使用して、湖周辺を確認して問題が無い事を確認できたので【超電撃】をためらい無く使用した。
《バチバチドッゴーン!》と激しい爆発音と共に一瞬のうちに水蒸気が発生した。
「あっちゃぁ、しまった。水蒸気で周りが見えなくなった。・・・・おっ湖が若干見えて・・・ありゃま、湖の水が殆ど蒸発しちゃた」
そうなのである、【超電撃】の激しい電撃と熱量で、湖底のある部分以外の水を全て蒸発させてしまっていたのである。
そして、そのある部分とは先程湖底遺跡のあった周辺で、おそらくその周辺には魔法防御か魔力遮断の何かが展開されているのだろう。それでその周りには先程の怪魚の肉食魚ガルガが集まっていて、数に対してその場所が狭いので行き場を失い密集してアプアプしている。
これは事実上狩り放題なので、また自分の持つ刀と脇差の二刀流でサクサク狩っていった。ただ離れていた奴に関しては、木材を縛る為に買っていたロープで吊り上げてこちらに寄せて狩っていった。実際面白いようにロープに食いついてくるのであった。
ちなみにこの肉食魚ガルガは食用なので食材として売れるので、倒す時は先程倒したワニもどきの時みたいに雑に倒さず慎重に倒した。その後は、一箇所に集め【空間収納箱】の魔法を使いアイテムボックス内に収納したのだった。
事実上故意では無いにしろ湖の水を干上がらした事により、湖底が見える状態まで蒸発させてしまったので、遺跡周辺を調べるのが簡単になっているが今の状態を良く確認する事にした。
そしてよく確認してみると、湖底に残っている水を如何にかしたいと思っいいろいろ試したが、遺跡の周りでは魔法が一切使えない事がわかった。それに徐々に水が湧き出してきている様で水かさが増してきている。
「しょうが無いか、今のうちなら潜らずに手探りで探すしか無いか。はあっ」
溜息を吐き徐々に湖底に貯まりだしている水を見つつその中に入っていった。
「つっ、冷てっ・・・? さっきはこんなに冷たく無かったはずだけど・・・まあいっか」
何故か先程潜った時の湖の水は温かかった、しいて言うならぬるい風呂みたいだった。
しかし今は、地中からの湧きあがる水で冷たい、それははっきり言って身を切るようで非常に冷たいのである。
「うっへぇ、早く終らせないと、うぅうう風邪をひそうだ。寒すぎる。まあ【鑑定眼】使えばおおよその位置が解るからさっさと終らそう」
そう声に出しながら水結晶塊鉱石の5個を探しだした。
その時、気になる鉱石数個と水晶を複数発見した。水晶の種類としては二種類あった。
まず、鉱石の方はグランド鉱石と言う名前で、それ以外はまったく不明であったので、とりあえず入手する事にした。それから水晶玉の二種類は、一つは以前ミーアの村で見たのと同じ様な邪陰水晶の石柱で今回は三ヶ所ある。これに関しては嫌な予感しかしないので破壊する事にした。
「しかし、何でこんなとこにも邪陰水晶の石柱があるんだ?ただミーアの村にあったのとちょっと違う様な感じがするな。でも嫌な予感しかしないから破壊はするけどな」
そしてもう一つの水晶は、アクアブルーと言う名前のオーブで水精霊の加護をもつアイテムで、これに関してもまったく不明であったので、一応何かの役に立つかも知れないので入手する事にした。
「これは・・・・。何でこうも鑑定が出来ないのかな・・・。うううっ寒っ!いかん早くあがろ」
それでこの採取依頼は、完了したので陸地に上がり休憩がてら火を熾して暖を取る事にした。
第七章:第十一話につづく
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「うぅぅっ、さっぶっ、流石にさっきの水は冷たすぎだよ。とりあえずさっき集めておいた枯れ木に火をつけて暖を取ろう。うううっ」




