幕間 その壱
これは主人公たちが魔法陣で転移した時の女神サイドのお話しです。
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みんなを魔法陣へ、誘導してから転移呪文を唱え終えた、女神フィーナが転移者の皆に向けて小声で。
「みなさま以外にも、とある事情で転移者や転生者がいますので、出来れば手助けなどをお願いします。あと、これから起こるであろう厄災を、振り払う、女神フィーナの使者として、アーストリアをよろしくお願いします」
とくに、ユウマに向けてお願いをしたつもりだったが、恐らくユウマたちには最後の言葉しか聞き取れていない事に、女神フィーナは気が付いていなかった。
何故このようなお願いをしたかは、ユウマのスキルを見せて貰った時、ユニークスキル内に、【運命変換】と書かれた不思議なスキルがあり、恐らくこのスキルで今回の大事故の引き金になる人々の運命を変えたのではと考え、もしかしたらこの人ならアーストリアの希望の光になるのではと思っていた。
また、昨今よりアーストリアで起こっている魔獣を使った貴族への襲撃や、魔獣の異常発生を、またユウマたちより前にやってきた転移者や、転生者の不可解な死亡や、奴隷として売られる現象を食い止めてくれるかも知れないともかすかな期待と希望を持っていた。
女神フィーナは、ユウマたちが転移の魔法陣の上から消えたのを確認してから。
「ふう!鳳 ユウマさんあなたはほんとに、とても不思議な方でしたね。私の与えたもの意外にも、【運命変換】、【時空操作】、【超加速】等のユニークスキルや、もともと素質があったのか?、わかりませんでしたけどいろんな能力を持っているようですね、まだ、発現はしていませんでしたけど。でも、色々楽しいことがおきるかも知れませんね。また、お話したいですね」
女神フィーナは、もの思いにふけて誰に語るでもなく独り言をもらしていたら。
「大変!大変!大変です。フィーナ様今行った転移の際に、何らかの干渉があったかも知れません。ご確認ください」
あわてて大変と騒ぎながらやってきたフィーナの従者の少女天使がユウマたちの転移の際に、何かの干渉があったので現状を確認してくれといってきた。
「へあっ!どう言う事ですか??ミア。でも、間違いなく転移しましたよ」
女神フィーナは、間違いなくみんなを魔法陣より転移できたと、従者の少女天使のミアに主張した。
「いいから、調べてください。そのときは出来てたかも知れないですが、転移空間で何か起きているかもですよ。」
天使ミアは、いいから早く調べろと女神フィーナをせかした。
「もう、解ったわよ、ホント心配しょうなんだから、ミアは、ぶつぶつ・・・?」
ぶつぶつと文句を言いながらタブレット端末を腕輪から出してシルフォードの転移門行きの転移空間と転移門の検索を行いフィーナは、顔を青ざめてオロオロしだした。
「えっ!どうしよ、ユウマさん何処かに消えちゃった。どう言う事?ねー!ミア、ユウマさん迷子に、なっちゃた、ねーどうしよう」
オロオロして困り顔の女神フィーナが、天使ミアに、すがり付きどうしようと言ってきた。
「あのー、フィーナ様、別に慌てなくても、あなた女神でしょユウマさんを見つける方法、色々あるでしょ、例えばマップ検索とか人物検索とか出来るでしょ」
あきれたように天使ミアは、女神フィーナに向けてあなた女神でしょと言って色々出来るでしょと説明した。
「あっ・・・!そっか。ごめんごめん、あたし女神だった。このマジックタブレット使えばたいがいの事出来るの忘れてた。てへ・・・」
女神フィーナは、忘れてたーと言って、かわいらしくウインクして頭に手を置いて舌を出した。
そして、タブレットを操作して、ユウマの居場所を探しだす作業をしていると。
「えっ!何で、ユウマさんこんな所にいるの、危険じゃない。どうしよ、早く連絡とって知らせなくちゃ、どうしよ、ミア」
また、慌て天使ミアに助けをもとめた。
「はぁー、何で慌てたら私に助けを求めるですか?、何度も言いますけど、あんた女神様ですよっ」
なかばあきらめた様に、天使ミアがフィーナに再度あんた女神だろと言った。
「あっ、ごめん、ついついあなたに聞けば、だいたい解決するもの、つい癖で・てへっ」
「あっ、でも早くユウマさんに知らせてあげないと、困ってると思いますよ」
フィーナが、天使ミアに聞けば解決など言っていると、ミアが早くユウマに教えないと、せかしてきたので慌てて、ユウマのガントレットの水晶に干渉して遠心通話のスキルを進呈して現在の状況を教えるようにしていた。
ここで、初めからガントレットの水晶に干渉して入れは良かったのではと、考えたがよくよく考えると人物判定と居場所が解らないと干渉できない事を思い出した。
そして、ユウマにあなただけ違うところに転移してしまったと告げた。
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