私の時間軸
掲載日:2014/06/24
私は梅雨入りした雨の中電車に揺られていた、きっとガラスごしに映るのは情けない顔だろう。
「つきましたよお客さん」
この日仕事が遅くなった私はタクシーで帰ることになった、普段タクシーの中で眠ることがない私だが、この日は眠ってしまっていた。眠い頭をたたき起こしながら料金を払いポケットに携帯をいれる、忘れ物がないか確認をし、運転手に再度確認の声がかけられた。今まで心地よく眠っていたであろう席には何もなかった。
外は朝日がのぼりはじめ、きれいなグラデーションを空に作り出している、タクシーからおりて少し歩いたところで携帯を触ろうとポケットに手を突っ込んだ、私の体から血の気が引けていくのがわかる、さっきいれたはずの携帯がないのだ、そのとき私が乗っていたであろうタクシーが通りすぎていってしまった。




