とりま、この世界の頂点に立つ。3
みなさんはこの世界とは全く理が違う異世界は存在すると思いますか?
この話は幸か不幸か、世界の狭さに絶望していた少年が異世界に飛ばされてしまう話です。
これから主人公をいかにしてかっこよく描写するかを考えて書いていきますのでよろしくお願いします。
【第三章 武闘大会 前編 変化】
『ただいまより、第八十二回クランヴィス武闘大会を開催します。選手一同は…』
体育祭のようなアナウンスを聞き流しながら、俺はその大会の規模に驚く。
ざっと百人弱はいるだろうか。
確かにこの人数の中、優勝するのは至難だろう。
賞金+αの報酬もうなずける規模だ。
だがそれ以上の情報は得ない。
対戦相手には極力、初見の状態で挑みたい。
昔からそうしてきた。
一種のこだわりってやつだ。
とそんなことを考えているうちにアナウンスがとんでもないことを言う。
『なお、受付の際にも確認しましたが当大会において、生命に甚大な被害を被るような怪我を負った場合や、死亡した場合など、当運営は一切責任を負いません。ご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。』
なるほどな、全部自己責任ってわけだ。
いいだろう。
上等だ。
『それでは早速、第一回戦を行います。番号を呼ばれた選手は指定された試合会場に向かってください。』
そういわれると、どんな原理なのか空中に様々な色で光る文字の番号が二つセットで表示され始めた。
おそらくこの二組の数字が対戦カード、色が場所を表しているのだろう。
13,45 25,97 3,82 55,69 …
番号を見ているうちに自分の番号である78番が表示された。
場所は運よくすぐ目の前の会場のようだ。
「さて、行くかね。」
正直、めちゃくちゃ楽しみではある。
未知との戦いは常に楽しい。
オーガの時もあっけなかったとはいえ最初の方は心躍ったものだ。
こうした期待を胸に対戦相手が対岸にあらわれたので見る。
スキンヘッドに上半身は何も着ていないものの、その発達した筋肉が天然の鎧を生み出している。
獲物は大きなメイスでいかにもパワー系といった男だった。
男も俺と同じように対戦相手である俺を見る。
目で分かった。
ありゃ、俺のことをなめてるな。
やれやれ。
この世界はがたいがすべてなのか?
『それではすべての会場で準備が整いました。選手一同は合図があるまで開始線にて待機してください。』
さて、俺のこの世界にきてからの記念すべき第一線が今始まる。
「楽しみだ。」
『それでは、第一回戦を開始します。では…』
相手を見るとニヤニヤしながらメイスを振り回している。
「じゃ、行くぜ。」
『試合開始』
試合開始の鐘がなった。
男が笑いながらとびかかってくる。
「一勝いただきぃぃぃぃぃぃ!」
自分と大して変わらない大きさのメイスを持っているとは思えないほどの身のこなしだった
向こうの世界では決して見ることもないようなもの
なはずだった。
「なんだあいつ、ふざけてるのか?」
ひどく動きがゆっくりに見える。
本当にふざけてるのではないかと思うぐらい。
俺は余裕で相手のメイスを躱す。
確かに動きは速いのだ。
それは間違いない。
元の世界では絶対に見ない速度だ。
にもかかわらず俺はかなり余裕をもって躱すことができた。
ここから導きだされる答えは大きな枠組みで言えば一つしかない。
「ちぃっ!」
男が不快そうにもう一度俺に向かってメイスを水平にぶつけてくる。
「遅い。」
そのタイミングで俺は試しにメイスに向かって思いっきり拳をぶつけてみた。
ドガァァァァァァァァァァァァァン!!!
とかなり大きな音がなったと思えば、相手のメイスは粉々に砕け散り、打撃の余波で会場の地面がまるで隕石でも落ちたかのようにへこんだ。
「おおい、まじかよ。」
これにはさすがの俺もびっくり。
対戦相手に至っては床が砕かれた拍子にバランスを崩し、そのまま動けないでいた。
目には驚きが浮かび、次第に恐怖が現れる。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
見た目とは似つかないほどの悲鳴を上げて会場から逃げていった。(ちなみに会場はいつでも逃げられるように入口の扉は空いたままになっている。)
そんな情けない男の背中をしり目に俺はある結論に至る。
「どうやら、ここは元の世界とは理が全く違うらしい。」
同じころ別会場にて
とある男もまた同じように一瞬で試合を決めていた。
「かなり、大きな打撃音が聞こえたな。」
その男は自らの腕を対戦相手から引っこ抜く。
そして音のした方向を見て、その血に濡れた顔を大きく歪めた。
そうして、誰にも聞こえないぐらいの声で言う。
「人間にも骨のあるやつがいるのかもしれんな。」
どうも、神は健在なりです。
今回から本格的に戦闘描写を書くと言っていたのですが、長くなってしまったため前編、後編に分けます。
後編はさらに白熱していきますので、よろしくお願いします。




