とりま、この世界の頂点に立つ。2
みなさんはこの世界とは全く理が違う異世界は存在すると思いますか?
この話は幸か不幸か、世界の狭さに絶望していた少年が異世界に飛ばされてしまう話です。
これから主人公をいかにしてかっこよく描写するかを考えて書いていきますのでよろしくお願いします。
【第二章 行動開始】
状況を整理しよう。
先ほど俺は未知の化け物を撃退していた。
そんな中、急に景色が変わるとか、自分の周りに召喚した人がいるとか、そういうこともなくぬるっと世界が変わっていた。
「なるほど、わからん。」
あまりに情報が少なすぎる。
とにかく情報を集めなくてはと思い、山から見えていた町に入ってみたのだが
「検問あますぎだろ。スパイとか入り放題じゃねえか。」
検問所みたいなのがあったから入れなくても仕方ないと割り切って行ってみたらこれだ。
いいのやら悪いのやらといったところだが、それ以上に
「言語がまったく同じなのも意味わかんねえ。」
せめて聞こえてくる言葉を理解できるとかならまだしも、書く言語まで同じ日本語だとは思わなかった。
自分の世界の創作話との違いに少々驚きつつ、そして俺は最大の問題を考える。
「金がねえ。」
そう、完全な物資不足である。
準備なんてもちろんできなかったし、もっていたクレジットカードはただのちょっと固いカードになった。
一応現金も少しは持っていたが世界の違いに阻まれて紙切れと金属の塊になり果てた。
ちなみにこの国の通貨の単位はヤンというらしい。
何が違うんだといいたくなる名前だ。
こんな日本要素が多いくせに国の名前はクランヴィス王国というし、街中の様子もよくある中世ヨーロッパみたいな見た目をしているから本当にわけがわからない。
一応、先ほどいた山に戻って転移できるかを確かめたりもしたができなかった。
つまりここまででわかっているのは
・今、自分がいる国はクランヴィス王国と呼ばれる国
・お金は使えない。クレジットはもってのほか
・自分の意志で帰ることは不可能
・自分の知っている常識が通じない
といったところか。
「いったん、詰んだか?」
わかったのはいったん自分にできることはせいぜい街を見て歩くことぐらいしかないということ。
数日はどうにかなるかもしれないが、とにかく財政がきつい。
流石の俺も腹ぐらいは減る。
人間だから仕方のない。
最悪、山に入って動物でも狩ればいいが、何せ知識がないため下手したら食中毒で死にかねない。
まあ、とにかく今は街を見るとしよう。
配給などももしかしたらどこかにあるかもしれない。
そう自分に言い聞かせて、今日は情報集めに専念した。
ちなみに、寝る場所はなかったので公園みたいなところのベンチで寝た。
《一日後》
「本格的にまずい。」
配給なんてあるはずもなく、街にある道具は魔力とやらで動いているという。
無論、魔力の使い方なんてわからない。
街の人に聞いてみたら「なんだこいつ?」みたいな目で見られた。
こんなんでは職に就こうにも道具が使えないという致命的な欠陥を抱えている人になってしまう。
「魔力の使い方に関しては何か目に見える変化があればいいんだが…。道具を動かす程度の微細な魔力操作では何もわからないときた。」
そもそも知らない人が道具を使っているところを凝視するのはためらわれる。
下手したら通報案件だ。
「はぁ…。」
ため息をつきながら歩き回っていたその時だった。
何やら武装した人々が一か所に集まっているのが見えた。
「なんだあれ。」
武装の仕方も様々で、鎧をまとった剣士っぽい人や、いかにもなローブをまとって先端に結晶がついた杖を持った人もいる。
俺はそのうちの背中に大きな斧を持った大男に話を聞いてみることにした。
「なにかあったのか?」
「ん?あんたこれを知らないってことは街の人間じゃねえな。旅人か何かか?」
「まあ、そんなようなもんだ。ここにきてまだ一日ぐらいだ。」
「なるほどな。そりゃ知らねえわな。これは毎年行われる武闘大会に参加するやつらの集まりさ。」
「武闘大会?」
「あぁ。武闘大会。なんでも優勝したら賞金がもらえる上に本来、国立学院を出てないとなれない騎士団への推薦まであるっていう話だ。優勝した時の見返りがとにかくでけえから、少しでも腕に覚えのあるやつは必ず出るといっても過言じゃねえ。」
「賞金か…。金がなかったからちょうどいいかもな。」
そう言った瞬間、男の目が途端に嘲笑するかのような目つきに変わった。
「なんだ?」
「いや、金がないならちょうどいいだろ。まだ向こうで受付やってると思うぜ。まあでも…。」
男は俺の体を見ながら言った。
「そんなんじゃ、一回戦で負けて死ぬのが落ちじゃねえかな。ぐははははは!」
そういって男は笑いながら去っていった。
…。
なるほど武闘大会か。
たしかにあの男と自分の筋肉量は全く違う。
そもそもこの世界の住人の戦闘能力は未知数だ。
あの男の言う通り死ぬかもしれない。
流石にやめてお
「受付完了しました。それでは試合開始まで待合室でお待ちください。」
と理性的なことを考えているうちに目の前にいる男性にそういわれた。
気づいたら俺はエントリーシートのようなものを片手に受付の前に立っていた。
…。
「やれやれ、自分に嘘をつくのはよくないな。」
相手の実力が未知数?
関係ない。
自分はそんなくだらないことを考えるやつだったか?
「違うよな。」
大会の控室にあるスピーカーのような魔道具からアナウンスがなる。
『ただいまより開会式を行います。選手の方々は…』
アナウンスとともに自分は一歩踏み出す。
「とりま、この大会で優勝する。」
滾る闘志を胸に秘めながら。
間が空きました。
次の話から本格的に戦闘描写を書いていきますのでお楽しみに。




