とりま、この世界の頂点に立つ。1
みなさんはこの世界とは全く理が違う異世界は存在すると思いますか?
この話は幸か不幸か、世界の狭さに絶望していた少年が異世界に飛ばされてしまう話です。
これから主人公をいかにしてかっこよく描写するかを考えて書いていきますのでよろしくお願いします。
【エピローグ】
彼には理解できなかった。
周りに合わせてばかりの他の人間たちが。
彼には理解できなかった。
自分にとって嫌なことでも我慢しなければならないことが。
彼には理解できなかった。
なぜ、自分の個性を存分に発揮してはいけなかったのか。
彼には理解できなかった。
こんな夜中に騒音を撒き散らす意味が。
そして、それを誰も止めようとしないのが。
「まあ、目標はとにかくこのでかい音を止めることだな。」
そう言いながら彼、龍潼院 時雨は音の源に向かって歩いて行った。
【第一章 召喚】
昨日の夜は思ったよりも面白くなかった。
人数を集めただけの烏合の衆だった。
つまらない。
そんなことを考えながら俺はどこに行くわけでもなくただ歩いていた。
学校?
かれこれ2週間ぐらい行ってないが何か?
別にいいだろ、行かなくても。
つまらないし。
そもそも学校に行くとなんか記者みたいな人が出待ちしてるからいやなんだよ。
この前の剣道の大会で目立ちすぎた結果だ。
まあ決勝は珍しく楽しかったからいいけど。
「?」
ふと異臭を感じた。
血の匂いだ。
それも獣の血ではない。
人間の血の匂いだ。
付近を見れば近くに山がある。
おそらくここからだ。
やれやれ、まあ気づいてしまった以上見過ごすわけにもいかないかな。
そう考えて俺は山奥に入っていった。
しばらく歩いていくと血の匂いが濃くなってきた。
やはりここのようだ。
すると、そこで俺は信じられないものを目撃する。
「何だ?あれ」
そこには2メートルを超える体躯に額に角を生やした顔、手には木でできた棍棒のようなものを持っている。
その姿は世間一般で言うオーガと呼ばれる存在だった。
よく見ると何かをを解体している。
人だ。
見た感じ、もう死んでると考えていいか。
俺は自分の正気を疑う。
何かの見間違いか?
俺は疲れてるのか?
最近アニメばっかり見てたからか?
ふと後ろに気配を感じる。
後ろではもう1体のオーガ(仮称)が棍棒を振りかざしていた。
「おっと」
俺は前に跳躍する。
地面がえぐれた。
「へえ、面白いじゃん」
久しぶりに心が踊る。
未知の脅威との対峙。
それが複数。
俺は顔に自然と笑みを浮かべていた。
「行くぜ」
俺は前に走り出る。
「グオォォォォォォ!」
オーガが鉈を振り上げた。
「遅い」
俺は素早くオーガの懐に入り込みローキックを足の関節めがけて放つ。
するとオーガの足の骨が容易く砕けた。
「…………?!」
「あれ、思ったより脆い?」
ついでにもう片方の足も折っておく。
体を支える足を失ったオーガは前に倒れてくる。
「さて、人間と同じ場所に心臓があるといいが。」
俺は倒れてきたオーガの胸部を手刀で貫く。
どうやら体の作りは人間と大して変わらないらしく、心臓を失ったオーガは力なく倒れていく。
それを見た残りの2体はこちらの様子を何度も伺いながら去っていった。
不利を感じられるぐらいの知性はあるらしい。
俺の顔から自然と笑みが消える。
「何だ、こんなもんか。」
俺はため息をついた。
思った以上に面白くなかった。
結局また退屈な日々に逆戻りだ。
「しかし、まあとにかく死体を見つけたと警察に連絡しておこう。ちゃんと信じてくれるかは別として。」
痕跡はいくつか残っているから証拠としては十分だろう。
もしかしたら、新種の生物を発見することになるかもしれん。
そう考えて俺は110番に電話をかける。
しかし、電話が繋がらない。
そこには圏外の表示が出ていた。
「あ、そうか。山の中だからか。」
面倒だが1度山から降りてから電話を入れなくてはならないだろう。
俺は山を降りる。
しかし、山の麓には自分の知らない景色が広がっていた。
科学的なものなど一切見当たらない。
もちろん、道がコンクリートで埋め立てられているなどあるわけがない。
街を走る馬車のようなもの。
行き交う人々は髪の色が金や赤、青など様々だ。
俺は自分の目を1日の内にこんなに疑ったことはない。
だが、どうやっても認めざるを得なかった。
「どうやら、退屈な日々に戻ることは一生ないらしい。」
その景色は世間一般で言う、異世界というものであった。
どうも。
暇なので小説書き始めました。
神は健在なりです。
完全に自己満足で執筆していますのでご了承ください。