第三十話 地獄道3 / 目を覚ませばそこは
「シ……きて………く」
シンは身体を揺すられ目を開ける。それと同時に異常な寒さを感じた。
口からは白い息が出る――
「……ここどこだよ」
そこは意識を失う前までいた灼熱地獄とは打って変わって、極寒の地だ。
周囲には寒さの原因である雪が積もっていて、なんなら現在進行形で吹雪いている。
少しでも暖まろうと身体を擦るが焼け石に水。
「シン、寒いよ」
ヨウを見ると寒さで身体は震え、顔や指先の色が悪くなっている。それに寒過ぎて動けないのか若干雪がヨウに積もっている。
シンはすぐヨウに積もっている雪を払い、ハグをした。
ツメテェェェェェェ。
ヨウは芯から冷えていた。
「暖かい……」
ハグされたときに感じる温もりと安心感でより身体が暖まる。
そしてシンはヨウを抱き上げ周囲を見回す。
灼熱地獄とは違い一面全てが雪。
シンはヨウの耳元でこう言った「今からここに穴掘るから手伝ってくれ」と。
「なんで穴を掘るの?」
「どっかで観たんだけどよ、鎌倉の中とかは暖かいらしいぜ」
それで納得したヨウはシンから降りた。
体力がほんの少し回復したヨウはなにをすれば言いか聞いた。
「ともかく掘って掘って掘りまくれ。風をしのげればましになるからよ」
二人はその場の雪を掘りはじめた。悴む手、シンとヨウはは止まることなく痛いのを我慢して掘り進める。
「あんま無理すんなよ、冷たくて痛むんだったら俺の地肌触っていいからな」
「大丈夫……」
その環境は着実に二人の体温を奪って行く――




