第二十六話 畜生道6 / ヨウの行方は
「うぅ」
最悪な寝覚めをしたシンは「ヨウ」と叫び周囲を見回す。
「あのクソ野郎どこに連れていきやがった」
頭を触り血が出ているのをそのときに知った。
シンは拳を強く握り地面を強く殴った。自分の無力さに悔しがり、助けられなかったことを後悔した。
けれどそのあとすぐに切り替えヨウを探そうと動き出す。
立ち上がろうとした瞬間地面に文字が浮かんできた。
(ヨウはここから南西に5キロ進んだところにある畜生の村に監禁されてる)
「……なんだテメェ」
少し驚いたがシンはすぐに通常どうり接した。
「話してる時間はねぇんだよ、こんな意味不明なやつとよ」
それを言い残して、ヨウヲ探しに行こうとするがキムワに止められた。
(ヨウを助けたいのは私も同じだから話を聞いて)
シンはなにもなかったかのように無視して洞穴を抜ける。
それでも次から次へとシンの目にはいる高さでキムワが現れたては無視され、現れては無視されの連続。それでもキムワは何度も何度もしつこく現れその文字に気が散るシンの足は止まった。
「なんだよさっきからウゼェ、邪魔なんだよ」
(話を聞いてくれないからじゃない)
「文字の分際で聞いてくれないとか言うんじゃねぇよ。それに文字だったら聞くんじゃなくて見るんだよ」
(見るでも聞くでもいいから早くして)
「それはこっちの台詞だ」
(……ふぅ、さっきも言ったけどヨウは畜生たちの村に捕らえられてる。なにもされてないからそこは安心して。それで私もよくわからないけどアイツら仲間同士で戦いあってる、多分最後まで残ってた方がヨウと、ってことだと思う)
キムワからその事を知らされる。けれどなんだかいまいち信用できない。そこでシンは思い浮かんだ、信用できる証拠を出せとキムワに言った。
(それは……)
「それじゃお前の言うことは信用できねぇ。一刻を争ってんだもう邪魔すんじゃねぇ」
シンはまた走り出そうとした瞬間キムワがわかった、と文字を出した。
(……一瞬しか出来ないからしっかり見ててね)
シンは腕を組み急かすように貧乏ゆすりをする。
するといきなり光輝き、その光が消えるとそこにいた人間にシンは驚愕した――
ヨウは畜生どもの村の藁出てきた建物の中で一人震えていた。声も出せずただただ恐怖に侵食されている。
そこに一匹の畜生が入ってきた。ヨウは一番角にいるのにそれを見て下がろうとする。
畜生はヨウに近付き舌で唇をなめる。
その瞬間ヨウの目の前まで飛んできた。
服は着ていたがその畜生は確かに勃起している、ヨウは畜生を蹴ろうと足を出したが難なく躱され、出た足を掴まれた。
それでも抵抗したヨウをの顔面を畜生は殴り、大人しくなった瞬間にズボンと下着を下ろそうと指をいれられる。
意識はあるし抵抗も出きる、けれどその一発で恐怖が倍増しなにも出来なくなる。
畜生はズボンと下着を下ろそうとしたその瞬間、畜生の背後にいた畜生がヨウをレイプしようとしていた畜生の首を後ろから掴み放り投げた。
地面に着地した瞬間に放り投げた畜生は棒で投げられた畜生をボコボコに殴る。
「あぁ、あぁ……」
出てきた声はその光景に対する恐怖が籠ったヨウの声。
その畜生は最初はスゴく痛そうに抵抗していたが、だんだんと動きが鈍くなっていき、気付いた頃には動かなくなっていた。
完全に動かなくなった瞬間にもう一人の畜生はヨウの腕を掴み外へ連れ出す――




