第十七話 修羅道6 / 絶望の瞬間は……
ヨウ、起きてまだあんたは死んでない。
声が聞こえた、直近で聞くには嫌な声。けれどその囁きのお陰でヨウは目を開ける。
「んん……」
ゆっくりと大きく息を吸こむ。すると首を絞められていたからか咳き込み、咳が収まると何度も息を吸いこんだ。
「……なにが、あったの?」
よくわからないけれど、目も前にレイガ倒れている。パッと見傷もないし血も出てない、洞穴にいた少女立ちと同じだ。
なにが起こったかわからない、なぜ起きれたのかも思い返せばわからない。
「確か声が聞こえたような……」
そのときキムワが文字を出した。
(今すぐそこから逃げて、早く)
そう言われても状況が理解出来ない、なぜと聞き返すもキムワは何でもいいから、と文字ながら焦っている様子。
その焦りようからヨウもこれ以上なにも聞かずその場から離れようと立ち上がる。
まだ上手く呼吸が出来ないそんな苦しい状態。今、出せる全力でその場から離れる。
なにが何だか分からない、けれどすぐなぜ急かし走らせれたかわかった。
突然、森では絶対にならない音が遥か上空から聞こえてきた。見上げると、戦闘機が飛んでいた。
「え?どうゆうこと?」
足を止めそうになるが、キムワから足を動かし続けるよう言われともかく走った。
走っても走っても当然、戦闘機の方が速く何機もヨウの頭上を通りすぎる。
怖いと言う感情よりなぜ飛んでいるのかとそっちの感情の方が強く現れる。
すると遠くの方で身体を貫通し強制的に動きを止めるような爆発音が鳴り響いた。
ヨウは爆発をした方を見るとフィクションだと思っていた超大型の煙が見えた。
唖然と言葉を失う、動けないわけではない。けれど動こうと意思をそれは削いでいく。まるで絶望の具現化。
(ヨウ、早くそこから逃げて。もっと遠くに)
今まで感じたことがないこの感情、キムワの文字の意味を理解できない。
ただ立ち竦むヨウ。
(生き返りたいの? それともここで本当に死にたいの?)
キムワの文字を見たときにふと我に返った。その瞬間ヨウは超大型の煙に背を向け走り出した。
その時ヨウはともかく1メートルでも1センチでも遠くへ、と考えながら息のきれた状態で遠くにはなれていく。
けれど無情なりか突然、打ち上げ花火のようなピューと言う音が後ろから連続して聞こえてきた。
ヨウはなんとか気にしないようにして走っていたが、その音が真上から聞こえてきた。
咄嗟に見上げると大きな何かが落ちてきた。何だかわかっていたさっきの爆発や超大型の煙で。
爆弾だ。
あ、死んだ……。
突然目の前が爆炎に包まれた。その後はどうなったか分からない。
ヨウは目を開けるとまた別の場所にいた。




