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Remembers  作者: manaka
45/56

正体、見破ったり

――その翌日。

施設は一見、穏やかな日常を取り戻していた。訓練場にはいつものように声が響き、仲間たちはそれぞれの任務をこなしていた。だが、蒼山滝の心には、あの“黒い影”の話が引っかかっていた

屋上での純の言葉

「あの遠くの山に、黒い化け物が潜んでるらしいな」

それが、ただの噂ではない気がしてならない

滝は、司令官室のモニターに向かっていた。指先で地図を拡大し、山脈の中でも“異常値”が観測されている地点をいくつもピックアップする

「……ここか。標高2300……“隠れ峰”」

そこは、滝の記憶にも一度しか登場していない、かつての貴明が踏破したという山だった。

そのとき、背後から静かな足音がした。

「……何してんだ?」

滝が振り返ると、純が手に缶コーヒーを持って立っていた。

「また徹夜かよ。目ぇ赤ぇぞ」

「ああ、純……ちょっと気になってさ。あの黒い影、正体がはっきりしないまま放っとけない」

純は小さくため息をつき、缶を放り投げるように渡してくる。

「飲め。……で?わかったのか?」

「ありがと……おそらく、“何か”が眠ってる。隠れ峰の地下、古い火山帯だ。エネルギーの流れが、明らかにおかしい」

「……まるで、何かを蓄えてるみてぇだな」

滝は頷いた。

「……もう一度、行ってみる価値はあると思う」

「……だったら、俺も行く。お前ひとりじゃ、心配だ」

その言葉に、滝は小さく笑った。

「また“倒れないから”とか言うんだろ?」

「いや、今度は……お前を守るって決めてんだよ」

そのとき、部屋のドアが開いた。

「君たち、山に向かうつもりだな?」

静かに歩み寄ってきたのは――トヴァースだった。

彼は長いコートの裾を翻しながら、ふたりの前に立つ。

「私も同行する。……あの山には、“鍵”がある。異世界との交点、最後のひとつだ」

「鍵……?」

トヴァースは静かに頷いた。

「ロダ様が封じた扉は、完全には閉じていない。……“誰か”が、中から開けようとしている」

その瞬間、背筋を這うような寒気が滝を襲った。

純もまた、唇を引き結ぶ。

「じゃあ――そいつを止めに行こうぜ」

――数時間後。

滝、純、トヴァースの三人は、深い山中に差しかかっていた。風が唸りを上げ、木々がざわめく

ふと、空気が凍るような気配が走る

「来るぞ――!」

滝が咄嗟に叫んだ瞬間、地面がひび割れ、そこから漆黒の霧が噴き上がった。

霧の中から現れたのは、巨大な影。まるで獣のような四足歩行の体に、人間のような腕を持つ異形の存在。

だが、その瞳だけが――妙に、人間臭かった。

「……お前、まさか……!」

その“黒い影”は、低く呻いた。

『……キエナイ……カナシミ……ウラミ……』

トヴァースが目を見開く。

「……これは、“記憶の呪骸”。……人々の強い念により生まれた存在だ」

滝は棍を構える。

「つまり、戦場に置き去りにされた“思い”の化け物か……」

純も力を込め、叫んだ

「だったら――俺たちで終わらせる!」

風が巻き起こり、雷が空を走る。

新たなる戦いの火蓋が、再び切って落とされた

――そして、それは過去の“痛み”を乗り越えるための戦いでもあった


「誰の者の悲しみでさえ!!平和を脅かす者なら、俺は!!最後まで!!」

ぐっと滝は棍棒を構え、

「滝!? また、お前考えもなしに…」

純は慌てる

「やってみなくちゃ、分からないだろ!!」

滝の身体から青白いオーラが溢れる

そして、敵にぶつける…!!

「"天華乱舞"!!」

滝の竜巻が、疾風が、黒い影に当てた

だが…掠っただけだ

「上手く行かないわけか…!!デカすぎる…!!」

トヴァースは滝に待った!をかけ

「滝、場所は特定したんだ、一旦作戦会議だ、司令官に報告しよう!」

「トヴァース…!ああ!」

そうして、3人はまたテレポートで引き返した


司令官室――

「なに?巨大な黒い影?」

と司令官は首を傾げる

「はい、遠い場所ですが、特定しました」

「滝の天華乱舞も通じねえよ!」

と純は焦る

「ふむ…対策を練るか 純ご苦労、滝とトヴァースだけにしてくれ」

「は、はい!」

と純だけ踵を返した

「滝…よく敵を特定したな とりあえず私は、施設にバリアを張るよ」

「対策…考えなきゃ、ですね」


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