決戦
「シルヴァ、お前はそちら側にいるべきではないだろう?」
突然、ゼレアは司令官に話しかけた
「な、なんだ突然に」
「シルヴァ…仲間同士が戦う原因になったのはお前だろう? 力の争いで…」
「あの時は、もう、関係ない!」
ゼレアは司令官につきまとう
「司令官、惑わされてはダメです!」
俺は遠い場所で仲間と待機していた
「かわいそうになあ、お前の力のせいで、滝は泣く羽目になったのだ… 貴明も守れず… ハハハ!!」
ゼレアは長い爪先を司令官の喉に突き刺した
「司令官!!」
「ゼレア…お前… 許さねえ…」
智嬉と純は、それぞれの技をゼレアにぶつけようとする
「おおっと! その技、司令官にぶつけていいのかな? 司令官…死ぬぞ」
「…くっ やれ!!智嬉!純!!私に構うな!!」
「司令官!ダメです!!」
親父と司令官は、はるか昔の戦いでこんな風に戦っていたのかと思うと許せなくて仕方がなかった
俺は体が自然に動いて、腕につけていたブレスレットをゼレアの指にうまく当てた
「っ!!!」
「それ以上…… 喋るな」
司令官はうまくゼレアからすり抜け、技を出す
「"戦神封印"!!」
「ぐあああっ!!」
「やったか!?」
ゼレアは左右によろめき、床に倒れた
「…ゼレア…」
「シルヴァ…トヴァース…貴明… ハア、ハア… 貴様らがいなくなっても…戦いは終わらない… 能力者の戦いは…続くのだ…」
「驚いた…まだ動けるのか!」
純は顔が真っ青になっていた
「滝…お前の力を…寄越せ…」
「なっ、まだこっちに来るのか!?っ…くそ、喰らえ!!"天華乱舞"!!」
その時、ほぼ同時だろうか、俺の技と、ゼレアの技が同時にぶつかった
「ああああ!!!」
「滝!!」
俺だけではなく、全体攻撃をしていたゼレア
仲間全員、顔も体も傷だらけだった
「ゼレア… ゼレア!!俺が目的なら俺を倒せ!!」
謎の光を無数に発射したようだ
「なら…ここですべてが終わる、今こそ決着をつけよう、滝!」
ゼレアは俺と2人だけにし、異空間を発生させた
俺がいなくなり、司令官は1人つぶやいた
「滝…… 君はどこまでも…勇敢だな…」
「司令官!!追いかけなくていいんですか!!」
純は苛立ちのあまり声を荒らげて司令官に聞く
「言われるまでもない、ここまで来たんだ、勝たなくては!!」
「はい、戦いましょう、最後まで!!」
その時、テレポートで仲間の瞳とみづきがアジトに現れた
「お前たち!!」
「……亡霊の貴明さんが、私たちに力をくださったの、新しい能力の力!!」
「なんだって!?」
みづきも、新しい能力を手に入れて戦いに臨む
「司令官、私も、戦います!! 同じ仲間ですから!!」
「みづき…瞳…忘れていた、自分の仲間を…」
司令官は嬉しくてみづきと瞳を抱きしめた
喜んでいたのもつかの間、その時 親父の亡霊が現れた
「貴明…」
『私にできることは、これしかない トヴァースも、滝の居場所を伝えたらテレポートで向かった』
「いや、ありがとう 必ず、勝ってみせる」
親父は安堵した表情で司令官を見つめていた
『瞳くんには炎属性を、みづきくんには水属性を それぞれ技を与えた 息子の滝を、よろしく頼む』
「……はい!!」
『私は…ここまでのようだ 君たちに、力を与えただけでも、良かった…』
親父は仲間にそう言って、アジトから消えて行った
「貴明…ありがとう… 私も、最後まで戦う…」
司令官はそういうと、力で細く長い銀色の杖を取り出した
「行くぞ、みんな!!ゼレアの元へ!!」
「了解!!」
ここは、ゼレアの力により亜空間の中で、当時戦っていた親父の戦場を表現していた
薄暗く、霧が濃かった
「まるで…これはあの時の…」
ゼレアは天井からテレポートで現れた
「ああ、貴明が死んだ直後の場所を再現したんだよ 」
「その場所で、戦って死ぬなら、俺は本望だ」
<挿絵>
俺は長い棍棒を構える
「ふっ…どこまでも生意気だな 蒼山滝!!」
ゼレアが俺に腕を振り上げ殴りかかろうとしたその時、仲間がテレポートで現れた
「なっ、貴様ら…!!」
「私たちもいるわよ!!」
みづきと瞳も負けじと構える
「今すぐに、私の力で抵抗できなくしてやる!!」
ゼレアは両手を前に出し、手のひらから能力の赤いオーラを放った
「させるか!!」
俺は無意識に巨大なバリアを放っていた
「滝…!!」
「ふっ、そんなバリアなんか弱いものよ」
ゼレアは更に手のひらの赤いオーラを大きくし、レーザー光線にして俺の体を一瞬にして貫いた
「ぐあああっ!!!」
大きく俺は海老反り状態に仰け反り、後ろにいた純に支えられた
「嫌だ、滝、滝――!!!」
「ゼレア…次は私が相手だ!!」
司令官は長い杖を構えて俺を守る体制に入った
「やってみたまえ この貴明の力を手にした、私をな!!」




