力の暴走
「リーダー、と名乗るなら それぐらい強くなきゃ困る」
「カルテー二、覚悟!!」
俺は無我夢中でカルテー二に攻撃した
「さっさと力を解放しろ そうすれば、楽に戦いが終わるぞ」
カルテー二は俺の棒術が当たっても平気だった
「簡単に…解放しないって言っただろ…」
カルテー二は俺ではなく、親父に攻撃をした
「"幻影呪縛"!!」
「親父!!」
「カルテー二、無駄だ 暗い過去を思い出させようが、私はこの戦いを終わらせる」
カルテー二は親父に攻撃が効かないと分かると、アジトの中の祭壇へ走り出した
「シルヴァ達の世界も狙われているようだな 戦いが終わらない 」
「なんだって…!?」
「ふ、シルヴァ達の国も滅び、お前達の国も滅ぶ
どちらかが生き残って悲しむことはないな」
俺の身体から、能力のオーラが溢れ出した
「えっ!?」
自分でもなにが起きたか分からず、動揺した
「これは…あいつが、滝に向かって共鳴をしているんだ!!」
「あいつって!?」
親父はカルテー二に再び攻撃をする
「私の生まれ変わり、トヴァースだ」
「ふ、お前が私と戦って死んだ時、お前がいなくてもいつまでも国王を守れるようにと、生まれ変わりを望んだんだよなあ」
カルテー二はニヤリと笑い、
「それ、そいつの暴走が始まるころだ この施設は崩壊する 貴明の力は強大だ 誰も止められない」
「なんて事を!!滝!!」
俺の身体は既に白いオーラが放っている もう、爆発寸前だ
「みんな... ごめん...」
「なに言ってるんだ! お前はリーダーなんだぞ!! 前のリーダーはこんなことで諦めていなかったはずだ!!」
智嬉は駆け寄って、俺の身体にがっついた
「司令官!!俺たちを今守れなかったら、お前はきっと後悔する!!」
次第に俺の身体にまとわりついている光は段々大きくなっていく
「ば、馬鹿!!それ以上近づいたら、お前たちも巻き込まれるぞ!!」
カルテー二はニヤリと笑い
「そのまま巻き込まれて仲間も死ね」
「ダメだ…収まらないのか…!!」
「滝、私の力を与えよう」
「ダメだ司令官!!あなたの力も強力なんですよ!?」
司令官の能力で、俺の力の暴走を止める作戦らしい
司令官は長い杖を取り出した
純と智嬉は驚いた様子だった
「滝!」
智嬉が俺を抱きしめているせいか、能力の暴走は免れたままだ
「その溢れ出した力を、そいつにぶつけるんだ!!」
「そうか、それなら…」
まだ理性が利いているうちに、俺はカルテー二を睨みつけて精神を集中させる
「な、に…!?」
「"天華 乱舞"!!!」
ドオオオオ!!
ありったけのパワーを込めて、カルテー二にぶつけた
「や、やったか…!?」
俺はその場に座りこんだ
「滝!!大丈夫か!?」
智嬉は慌てて俺の肩を掴む
「智嬉、ずっと守っててくれたんだな、ありがとう」
「ああ…」
カルテー二が消えた瞬間、異空間が閉じた
「司令官… 」
その姿はうっすらと姿を表した
「"間に合って、よかった… 本当に…"」
そういうと、司令官の体は消えていった
「司令官!!そんな!! 」
「なんで… 消えるってことは、俺たちの司令官はもういないのか!?」
俺たちが動揺していると、親父は顔を上げた
「いや…こんなことで消えるシルヴァじゃない アジトの力は強力だからな 私も立っているのがやっとだよ」
「じゃあ、司令官は一時退却ってこと?」
「いつまでもこんな場所にいたら危険だ、アジトが崩れるぞ!!」
「みんな!!早く行こう!!」
<挿絵>
親父の合図で、俺たちは無事にアジトから能力者施設へ退却できた
「はあ、はあ…… 間に合った…」
「私が消えたかと思ったかね?」
テレポートで着いたのは、施設のロビーの中だった
俺が顔を見あげると、司令官が目の前にいた
「司令官!?」
「すまない、みんなを驚かせたね」
「いえ、無事なら、何よりです」
「貴明、私の代わりをしてくれてありがとう」
親父はいけ好かない表情だった
「シルヴァには借りがあるしな」
「カルテー二はもう、現れませんか…?」
「あいつは逃げ足だけは本当に早いんだ まだ、生きているような気がする」
司令官は未だ用心している様子だった
「とにかく、みんな お疲れ様 少し休んでいてくれ」
「司令官…」




