恐怖の力
俺はまた敵の技を食らった
「ううっ…!!思い…出すもんか…!!」
頭痛が俺を襲う
「"爆煙大砲"!!」
声を頼りに根を銃に見立てて自分のエネルギーを撃った
「ぐああっ!!」
「やったか!?」
すると敵はよろめいてその姿を現した
「…貴明は私のものだった…私が…倒すべき相手だった…お前も…憎いんだろう…?」
「違う!」
俺は冷静に否定した
「ぐっ…お前の…力…が…敵…を…」
「俺の力がなんだ!?」
敵はよろめいているが、俺は変わらず動じず耐えている
「敵を…おびき寄せる力になる…忘れるな…」
そう言いながら、弱弱しく消えていった
「俺の力が…敵を…?」
戦い終わると、司令官室では司令官が誰かに通信をしていた
俺は敵と戦いが終わったのを報告したかったが、邪魔してはいけないと思い、一旦瞳のいる部屋へ向かった
「あの時から瞳はどうなったかな…」
リーダーとして心配になり、部屋をノックした
「はい」
「俺だ、滝だ」
「ああ、ちょっと待ってね」
顔を見ると元気そうになっていた
「あっ顔色いいな 安心したよ」
「ごめんなさい、久しぶりに強い殺気を感じたものだから、少し具合が悪くなって」
「……瞳、俺となんで一緒に戦ってくれないんだ なんか避けてるよな」
瞳はギクリと体を強ばらせた
「あなたのことが嫌いな訳じゃないのよ」
「ならなんで」
「……あなた、私のこと好きなの?」
疑いの眼差しで俺を見つめる
「そんなんじゃないけど 心配なんだよ」
「なんにもないのよ 大丈夫 ただ、あなた達の小道具とか制作を頼まれて忙しいだけ」
「小道具?」
瞳は新しい通信機を差し出した
「こういうのも、作ってるのよ、あとあなたの武器、調子が悪かったら言ってね、メンテナンスするから」
「あ、ありがとう」
「そうだ、地下の能力強化室に行かなきゃ」
「えっ?」
能力強化室は、司令官しか入れない部屋、となっている
「ちゃんと起動しているか見に行くの、じゃあね」
「瞳!!」
俺はなぜか、離れていく瞳の腕を掴んだ
「!!」
「滝…?」
「ごめん、なにかあったら、知らせて じゃあな」
俺は動揺しながらも、冷静を装って司令官室へ行こうとした
が、瞳に呼ばれた
「滝…」
「ん?」
「心配してくれて、ありがとう」
「……ああ」
瞳の様子を見に行ったあと、俺の部屋の前で純が待機していた
「そこは俺の部屋だ 」
「滝 これから話す内容に寄っちゃ、俺を殴ってもいい」
「いきなりなんだよ?」
「昔の貴明さんの話だ」
俺は仲間を殴らずに話を聞きたいけれど、自分の親の話を第三者が話すだなんて
「親父がどうしたんだ!」
「……お前が能力者になる前の話をしたい」
「俺の部屋でも構わないよ」
純はいつもと違い、真剣な表情だった
「そんな真面目な顔ってことは、ただ事ではないな」
「まあ、そうだよ」
「余程じゃないと怒らないから話してよ」
俺は白いジャケットを着てると暑くなり、椅子にかけてベッドに座った
「短く話すと、俺は2年前、貴明さんの仲間だったんだ けれど一緒にいても守れなかった 悔やんでも、悔やみきれないよ」
「…… 純…」
「あんたが、貴明さんの息子であり、このチームのリーダーであるのを正直本気か、と感じたよ お前がリーダーになったら、またあの時と同じように狙われるんじゃないかって」
純は頭を抱えていた
「……俺は… 」
「あの貴明さんの力は、絶対解放するな!! 幸い解放出来ずに戦いは終わったが、お前はまだまだコントロールが出来ない!!危険だ!!」
俺は段々苛立ちを覚えた
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「――死ねばいいのさ 滝」
純とは違う声色で、俺は首を絞められた
「あぐっ!!」
「っははは…油断大敵だぞ、蒼山滝」
「お前は…ドルクだな!? まだ消滅してなかったのか!!」
声は違っても、姿は純のままだから、戦いにくい
「いい加減、正々堂々勝負しろ!!」
俺は力づくで純の腕を引き剥がした
「っはあ、はあ、はあ…っ!!」
「あの時と同じ目だ 貴明を思い出す 生意気な」
俺は通信機で警報を鳴らした
「お前を、必ず倒す!!」
<挿絵>
「……そろそろいいだろう、私のアジトへ連れて行く!!」
俺と純は、ドルクやカルテー二がいるアジトへ連れて行かれた
「……滝!??」
司令官は警報を知って部屋へ来たが、俺たちはいない
「なにがあったんだ…!!」




