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感染して凶暴化した男子中高大学生 of the Dead

作者: OBT

時は、現代の日本。中緑家の子たちは、楽しく学校に通っていた。

 

 しかしある夏の日、突然悲劇が訪れる。ある謎の組織によって、ゾンビウイルスが全国の学校にばらまかれてしまう。このウイルスが蔓延し、全国の男子学生、男子生徒らがウイルスに感染、次々とゾンビ化してしまう。当然、国也、和也、秀也の通っている学校にもウイルスが蔓延し、男子大学生、男子高校生、男子中学生らが、次々とゾンビ化してしまった。しかもその日は、男子だけが学校に登校する日であった。この事件を聞いた武徳と正由子は、彼らが通っている学校へと向かった。

 

 途中、二人は様々な光景を見た。逃げ惑う人々、男子生徒に噛みつき、また噛みつこうとする男子学生、さらには噛みつかれる男子達。集団で噛みつく男子達。それはまるで、地獄のような光景だった。

 

 二人はまず、秀也が通う中学校へと向かった。だが秀也は既にウイルスに感染し、ゾンビ化していた。秀也は、他の生徒に噛み付いていた。校門も封鎖されており、校内に入ることができない。二人は、今逃げることしかできなかった。

 

 次に和也が通う高校へ向かった。どうやらここでも、校門が封鎖されており、学校内に入ることができないようだ。だが二人は、衝撃的瞬間を見てしまう。それは、和也がゾンビ化した男子生徒に噛まれている瞬間だった。和也は噛まれるとき、「助けて」と叫んでいた。噛まれた和也も感染し、ゾンビ化してしまう。それを見た二人はすぐさま逃げ出した。

 

 突然武徳は、ある謎が浮かび上がった。なぜ、ゾンビ化しているのは中学生や高校生、大学生の若者の男子だけで、女子や大人、小学生以下の子供たちはゾンビ化していないのか?

 

 考えているうちに二人は国也の通う大学の前までたどり着いた。国也の通う大学も地獄化していた。だが、国也の姿が見当たらない。すると、向こうからだれか走ってきた。国也だった。国也は彼らに気付いたようだ。二人は国也とともに逃げ、自宅に避難した。

 

 非難した三人は、話し合った。どうやら正由子の言うには、このウイルスに関する本をどこかで見たというのだった。すると国也はこう言った。「確かウイルスに関する本を大学の図書館で見た。俺は、その本の居場所を知っているから取りに行ってくる」と。これに対し正由子は、「お前が感染するからやめときなさい、私が取りに行くわ」、と国也が本を取りに行くことを反対した。しかし国也は、「いや、行くと言ったら行く。俺は、父さんと母さんの役に立ちたい。そして弟を、友達を、同級生を、先輩後輩を、そして男子全員を救いたいんだ。だから俺は感染してでも取りに行く。」と言いながら、すぐさま出て行った。正由子は国也が心配になり武徳と共に後を追った。

 

 校門の前に立った二人は、中に入れてくれといったが、入れてくれない。すると国也が本を持ったまま出てきた。だが国也はゾンビ化した男子学生らに追われていた。国也は正由子に本を投げ、「お願い」と言った。だが国也はそののちゾンビ化した男子学生に噛まれてしまい、ウイルスに感染、ゾンビ化してしまった。本を受け取った正由子は国也の志を深く胸に刻み込み、その場を離れた。

 

 帰宅した二人。感染者は400万人を超えていた。「感染していない男子は誰一人いない。」二人は、そう思いながら本を読もうとした。だが、突然うめき声が聞こえてきた。うめき声を耳にした武徳は、杖を取り出し、辺りを見回した。すると、ゾンビ化した男子高校生が突然襲ってきた。武徳はすぐさま杖を振り出し、彼の頭を直撃した。彼は倒れた。正由子は言った。「彼が感染したウイルスを、私は調べることができる」と。正由子は、試験管を取り出し、彼の唾液を採取した。そして正由子は本を持ってこう言った。「この本と、唾液があれば、ウイルス名がわかるわ、ちょっと待ってね」と。そして正由子は職場に赴き、数日間、このウイルスについて研究した。

 

 後日、正由子が帰宅した。どうやらウイルスについて結果が出たようだ。彼女の研究結果はこうであった。


 Eβ-virus

通称:男子青年期ゾンビウイルス。このウイルスは、12,3歳くらい~21,2歳くらいまでの青年期男子にしか感染しないウイルスである。23,4歳の男子学生が感染することもある。このウイルスに感染した者は、動きが鈍り、知力が低下し、凶暴化する、いわゆるゾンビみたいになる。ゾンビは音に敏感である。噛まれた者は、感染する。また、空気や水、食べ物を通して感染することもある。だが、女子や対象年齢外の人が噛まれても感染することはない。このウイルスには、治療法がある。それは、感染した者を一度、意識不明の状態にし、そののちこのウイルス専用の薬を飲ませることである。この...


 だが正由子は、この研究の結果は完全ではない、まだ不明な点がいくつかある、と言い出した。さらに正由子は、「今回のような状態では、感染した中高大学生の男子達を一か所に集める必要がある。その理由として、①人々を安全な場所に避難させ、人々の不安を解消させる。②二次災害を防ぐ。」と言った。すると武徳が立ち上がり、こう言った。「ならば、僕たちで息子達を、そしてみんなを救おう」と決意した。正由子も同情し、男子みんなを救うことを決意した。

 

 次の日、二人は、ゾンビ化した中高大学生の男子達に立ち向かうべく、組織を結成した。また正由子の働く会社と国也、和也、秀也と仲がいい最強JK軍に協力を要請、更には、一部の女子達もこの組織に参加した。そして彼らは、どこにどのようにしてゾンビ化した中高大学生の男子達を一か所に集めるかについて話し合った。話し合いの結果、作戦については次のように可決された。それは、「各学校と集合場所をつなぐゲートを作り、最強JK軍の曲を流し、彼らに注目を浴びさせ一気に集める。」という作戦である。だが、一つ、大きな問題があった。それは、場所についてだ。今、全国にゾンビ化した男子中高大学生が400万人以上いる。つまり、少なくとも400万人が入る広大な土地が必要となる。そんな広大な土地がどこにあるか皆悩んでいた。すると、ある人がこのようなことを言った。「私は、元教員を務めていました。私は、少なくとも400万人が入る広大な土地を知っています。それは、今は亡き黒成高校の庭です。あそこの庭は、とにかく広く、400万人を超えるゾンビ男子中高大学生が余裕で入る土地となっているのです。なので、集める場所は、その庭でいいじゃないでしょうか。」この話を聞いた彼らは、うなずき、集合場所をそこに決めた。

 

 ついに作戦が決行されることとなった。まず、ゲートを作成に成功。次に、ゲートに付いているスピーカーを通して、大音量で最強JK軍の曲を流した。その曲にゾンビ化した中高大学生の男子達が反応し、ゾンビ化した中高大学生の男子達はゲートに向かって走っていった。作戦は見事に成功。

 

 一方、黒成高校の庭は、ゾンビ化した中高大学生の男子達で埋まり、地獄の海と化していた。黒成高校についた二人は、その光景を目の当たりにした。そこには国也、和也、秀也の姿もあった。また、黒成高校にあるバリケードも、ゾンビ化した中高大学生の男子達の圧力により破壊されていた。中高大学生の男子達はかなり凶暴化していた。彼らを元に戻すには、一度意識不明の状態にし、薬を飲ませることである。最強JK軍は「私たち、ゾンビを倒しに行きます。」と言って、銃を取りだし、彼らの元へと向かった。正由子は「あの子たち、大丈夫かしら?あなた、念の為、彼女たちが倒されそうになったら応戦してあげて。私はここで薬の開発をしているわ。」と言って理科室で薬の開発を進めた。武徳も念の為、装備を整えた。

 

 庭に向かった最強JK軍は、ゾンビ化した中高大学生の男子達と戦った。ゾンビ化した中高大学生の男子達は次々と倒れ、国也、和也、秀也の三人だけが残った。最強JK軍は「ごめんね」といって泣きながら三人にとどめを刺した。最強JK軍はとどめを刺してしまった三人のもとへと向かい、彼らの手を握った。最強JK軍は疲れ果ててしまい、その場に倒れてしまった。それを見た武徳は彼女達を学校の保健室に連れて行った。

 

 数日後、最強JK軍は全回復した。武徳と正由子はホッとした。武徳は正由子に薬について尋ねた。すると正由子はこう言った。「あなた、ちょっと長いけど聞いてほしいことがあるの。薬の件だけど、この薬を完成させるには、ある薬草が必要なの。実は、薬を開発している途中で、あることが分かったの。突然だけどあなたは、株式会社好良薬を知っているかしら?あれは、私の会社のライバル会社だけど、実は、あの会社、バイオテロ組織らしいの。あの会社は、いろいろなウイルスを開発し、ばらまいて、世界征服をたくらむとても凶悪な組織なの。今回のEβ-virusをばらまいたのも、あの組織だわ。しかも、Eβ-virusを開発したのもあの組織なの。つまり奴らは、そのウイルスに効く薬がどんなものかを知っている。実際、その薬に必要な薬草も、彼らが育てている。つまり、薬を作るには、あの組織をつぶし、薬草を採取することが必要なの。また、奴らは今、とんでもないウイルスを開発しているわ。それを阻止しないと、今度は女子にも感染するし、一筋縄では行かない。」それを聞いた武徳はすぐさま出かける準備をしたが、正由子はさらにこのようなことを言った。「待って、防備なしで言ってはダメ。あそこは、また違ったウイルスが蔓延しており、あなたも下手したら感染する。さらに、あそこにはゾンビがいるけど今までにあなたが倒してきたゾンビよりも強い。さらに、あそこに行くには一筋縄ではいかない。だから、装備をしっかり整えて。」武徳はうなずき、いつも以上に防備を整えた。また正由子は「これを持っていって。」と言い、武徳に血清と薬を渡した。そして武徳は、正由子にキスをし、株式会社好良薬本部へと向かった。武徳は組織をつぶし、薬草を手に入れた。武徳は正由子に薬草を渡し、正由子は会社員と共に薬の開発に取り組んだ。

 

 数日後、遂にEβ-virusの薬ができた。正由子は武徳に緑色、青色、赤色の薬を渡し、こう言った。「さあ、この薬を使ってみんなを助けましょう。まずは、試しに国也、和也、秀也に飲ませましょう。」

 

 まず二人は、国也のもとへと向かった。武徳は国也の口を開け、「国也、もうすぐの辛抱だ」と言い、国也に緑色の薬を与えた。国也は咳き込んだ。すると、国也の目が開いた。どうやら薬が効いたようだ。武徳と正由子はうれしくなり、国也を抱いた。国也は嬉しくて泣いてしまった。次に、和也のもとへと向かった。和也には青色の薬を与えた。和也も咳き込んだが、薬が効いた。和也は、二人を抱き嬉しくて泣いてしまった。次に、秀也のもとへと向かった。秀也には赤色の薬を与えた。秀也も咳き込んだが、秀也も元に戻った。秀也も二人を抱き嬉しくて泣いてしまった。

 

 国也、和也、秀也は感動の再会を果たした。最強JK軍は三人の元へと向かった。最強JK軍は彼らに抱きついた。彼らは、「俺たちを助けてくれて、ありがとう。」と言った。すると、株式会社赤安製薬場の者たちがやってきて、拍手した。正由子は言った「さあみんなで、薬を与えましょう。男子大学生には緑色、男子高校生には青色、男子中学生には赤色の薬を与えていってください。」会社の人々は、三色の薬を手に持ち、それぞれ薬を与えていった。国也、和也、秀也も友達やみんなにそれぞれ薬を与えていった。また、最強JK軍もみんなにそれぞれ薬を与えていった。薬が効いた男子達はみんな元に戻った。そして男子達みんな各々の場所へと帰っていった。

 

 次の日、全国の男子学生、男子生徒達は、それぞれ女子や先生との感動の再会を果たした。泣いている子や、抱きついている子もいた。このウイルスにより、感染した男子中高大学生は400万人を超えたという。こうして、学校ゾンビパンデミック事件は無事終息を迎えた。


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