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悪役令嬢はしゃべりません  作者: 由畝 啓
第一部 悪役令嬢はしゃべりません

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53. 悪役令嬢の讃歌 12


ソーン・グリードは、ペトラ・ミューリュライネンを送り出した後、さっそく転移陣を解析することにした。結果報告を遅らせたり見当違いの場所を告げて父親やその仲間の初動を遅らせるにしても、ある程度解析に手を付けていなければ意味はない。最悪の場合、ソーンがこの仕事から外され、大公派の息が掛かった人物に転移陣の解析が任せられる可能性があることを考えると、安易に手を抜くことはできなかった。


「結構、複雑だな」


他の魔導士よりもうまく解析する自信はあるものの、転移陣はそもそもが複雑な術式で構成されている。解析の手順も一つ間違えれば、元々の術式が壊れてしまい、解析することすら出来なくなるものだった。

非常に神経を使うため、ソーンは副長官室を立ち入り禁止にして鍵も掛け、そして結界を施している。事前に集中できる環境を作り上げていた自分自身に賛美を送りながらも、ソーンは転移陣の解析に集中した。


「――ん?」


どれほど時間が経ったのか、集中しすぎて分からない。しかし、だいぶ解析が進んだところでソーンは違和感を覚えて手を止めた。


「待てよ。妙だぞ」


正直に言えば、その違和感に気が付いたのは完全に運だった。ソーン自身は認めていないが、ベン・ドラコやペトラ・ミューリュライネンと比べると魔術の才能は劣る。しかしベン・ドラコたちのような鬼才と噂される魔導士たちを除けば、ソーンも十分に優秀な魔導士だ。そのソーンでさえ、見落としそうな術式のずれがあった。


「転移陣の術式が成功しても失敗しても、こうはならないはず――なんだが」


初めて見た術式のずれに、ソーンは眉根を寄せて考え込む。

転移陣は扱いが難しいこともあり、いざ使おうとした時に失敗する例も多々ある。その失敗例は常に事例として収集され解析し問題究明に当たるのだが、今ソーンの目の前にある転移陣はそのどれにも当てはまらなかった。


「これまでに転移陣の稼働に失敗した例は、幾つかの型に分類できたんだが、これはそのどれにも当てはまらない」


もしかしたら新しい形の失敗なのかもしれない。だがそれでも釈然としない気持ちが残る。

解析途中の術式を睨みつけていたソーンは、やがて一つの答えに辿り着いた。理論的に辻褄は合うものの、常識的に考えればあり得ない。

だが、どれほど納得できなくとも理屈が指し示す事実が正しいことは往々にしてある。


「なるほど――信じたくはないが、そういうことか」


ソーンはなんとも言えない表情を浮かべた。口惜しいような腹立たしいような、そして同時に感嘆と畏怖の入り混じった顔のまま息を吐き出す。


「――――殿下方は、転移陣を使ったわけではないんだ。だが、転移陣を使ったものの転移に失敗したと思われるように細工がしてある」


転移陣は稼働させる前後で術式が変わる。今ソーンが解析している転移陣は、あたかも転移陣を使って複数人がどこかへ転移したと解釈できるような形で作られていた。

実際には、この転移陣は使われていない。そして奇跡的にソーンが術式の僅かな矛盾に気が付かなければ、ライリーたちはこの転移陣を使ったものの、転移に失敗し、当初指定していた出現地点ではないところに転移したと解釈したに違いない。


「恐らくこの転移陣を作った人は、転移陣を使う時に一度も失敗しなかったんだろう。だからほんの僅かに矛盾が出たんだ。それでも完璧に失敗した転移陣の術式を一から構築するなど、普通ではできないのに」


この転移陣を作った人物は、間違いなく天才だ。敵なのか味方なのか分からないし、そもそも何者なのかもソーンは知らない。だが秀抜とはまさにこのことだと、脱帽するしかなかった。

脳裏にベン・ドラコの存在が過る。王太子ライリーが逃亡する前に接触できて、かつ転移陣に細工できる存在は他に思い付かない。しかし正直に認めるのは業腹すぎて、ソーンは首を振った。暫く呆然とするが、やがてゆっくりと動き出す。


転移陣が使われていないことは間違いがない。だが、この転移陣を作った人物はうまい具合に術式を組み立ててくれた。つまり正直に転移陣が使われていないことを告げなくとも、大公派に気が付かれる心配はないということだ。


「とりあえずは、転移に失敗して設定してあった場所とは違う場所に転移した可能性が高い――と言うところだろうな」


恐らくその辺りが落としどころだろうと、ソーンは判断する。

転移陣を使っていないと言えば、メラーズ伯爵やグリード伯爵たちは別の方法でライリーたちが逃げたと判断して捜索を開始するに違ない。そうすると、せっかく逃げたライリーたちが捕まる可能性がある。だからといって転移に失敗し死亡した可能性が高いと思われてしまえば、王太子は死亡したと発表され大公派の思うように事を纏められることもあり得る。

それならば、いっそ居場所が分からないというままにしておいた方が、ライリーたちも動きやすいに違いない。


「最終報告は数日後で良いか。明日の昼頃に一度、解析に時間が掛かると連絡だけ入れておこう」


ソーンは解析を中止し、転移陣を片付ける。想定していたよりも早目に転移陣が未使用だと分かって良かったが、働いていると見せかけるためには暫く副長官室に泊まり込んだ方が良いだろう。

そう判断したソーンは部屋に置いている毛布を取り出し、ソファーの上に寝転ぶと、仮眠をとることにした。



*****



ベン・ドラコとペトラ・ミューリュライネン、そしてポールはクッキーを食べながら、少し落ち着いたところでようやく本題に戻った。

二日弱程度とはいえ、魔力封じの枷を付けられていたベン・ドラコの体調には気を付けなければならない。特に魔力量の多い人間が魔力封じの枷を付けていれば、体内魔力の循環が阻害され、寝込んでしまうこともあり得る。体調を崩すほどではなくとも、繊細な魔力操作が必要になる魔術を使う時は失敗の確率が跳ね上がってしまうことも事実だった。


「それで、色々と確認したいことやお伝えしなければならないことがあるのですが」


話を切り出したのはポールだった。彼はペトラとベンのために、二杯目の茶をカップに注いだところだった。


「最優先事項として、ベラスタ様の行方を知り救出する必要があります」


ペトラも頷く。彼女にとってもベラスタは弟のようなものだ。顧問会議の日から姿を現わさなくなったぺラスタを心配して、彼女なりに捜索していたのだが、中々うまく見つからなかった。ポールも家に残されていた魔道具を使って調査を進めていたようだが、思うような結果は得られていない。

ベンならば分かるだろうという二人の視線を受けて、ベンは頭を掻いた。


「うん、まあそうなんだけど――ちょっとそのことで、僕も二人に相談したいことがあるんだよね。そもそも僕は」


ここで、一旦ベンは言葉を切る。少し考えながら茶で唇を潤し、改めて言葉を続けた。


「ベラスタは大公派に捕らわれているわけじゃないと思うんだ」

「――は?」


素っ頓狂な声を上げたのはポールだった。ペトラは印象的な目を丸くしてベンを凝視している。ポールは一瞬、呆気に取られていたが、すぐに気を取り直した。


「どういうことですか。報告では、顧問会議の日に八番隊騎士の手で捕縛され連れて行かれたと聞いていますが」

「うん、その通りだよ。しかもベラスタをあの場に連れて来たのはリリアナちゃんなんだよね」


ポールの言葉を肯定したのは、当日現場に居合わせたベンだった。そして大公派ですら把握していない情報を付け加える。しかし、それに驚いたのはペトラだった。


「え? 魔導省に来てなかったけど?」


魔導省に訪問した人物は全て記録される。リリアナ・アレクサンドラ・クラークがここ最近魔導省を訪れていないことは間違いがなかった。

だが、それは当然のことだとベンは頷く。


「そりゃあね。彼女は転移の術を応用して、ベラスタだけを王宮の執務室に転移させたんだよ」

「はあ!?」


呪術が専門ではあるものの、魔術にも造詣の深いペトラが素っ頓狂な声を上げる。空から剣やら槍が降って来たと言われたように、信じられないと目をまん丸に見開いていた。


「どうやって!?」

「しかも詠唱なしだよ、笑うよね。その場にベラスタが居たら、何かしらの手掛かりは掴めたんだろうけどなあ。残念ながら僕には分からなかったよ。まあ、分かったところでかなりの魔力量を使うから、僕にもベラスタにもミューリュライネンにも無理だけど」

「いや――なに、あの子、今そんなこと出来るようになってんの? 会った時もぶっ飛んだ子だなって思ってたけど、なんかもう――」


どうにか立ち直ったペトラは、複雑な表情で言葉を飲み込む。魔術に詳しくないポールでも驚くべきことだったが、魔術に知見の深いベンはペトラが躊躇った言葉が一体何なのか、理解していた。


――すでに彼女の能力は、魔王の水準(レベル)ではないか。


自分と同じ場所に存在していない、その上正確な居場所の分からない相手を転移させることも、そしてそれに必要とされる膨大な魔力も、通常の人間では考えられない。

背筋を冷たいものが走るが、緊迫した雰囲気を打ち破ったのはポールだった。


「確かにリリアナ嬢のことも気にはなりますが、今はそれよりもベラスタ様の安全を確保することが肝要です。大公派の手にないということは――リリアナ嬢の手の内にあるということですか?」

「それも――うん、半分正解で半分不正解かな」


ベンの説明を聞いたポールとペトラは、意味が分からないと眉根を寄せる。二人の顔を順番に眺めて、ベンはクッキーを手に取り半分齧った。口を動かしながら「それがさ」と言う。


「ベラスタを殿下の執務室に転移させたのはリリアナちゃんだし、ベラスタがどこに行ったのか分からないのは事実。ただ、少なくとも八番隊が連れて行ったベラスタはベラスタじゃない」

「つまり?」


ポールが眉間の皺を深くした。もっと分かりやすく説明しろという無言の脅迫に、ベンは肩を竦めて苦笑を漏らす。決してはぐらかしているつもりではなく、ベンはこの上なく分かりやすく説明しているつもりだった。だが元々彼は口数が多い割に、言葉を尽くして説明する性質ではない。そのせいでベラスタもベンの解説を理解できないことが多かったし、魔導省でも若手は説明の得意なソーン・グリードに相談を持ち掛けることが多かった。


「僕も殿下たちに気を取られていたから、ずっとベラスタを見ていたわけじゃないしね。それにリリアナちゃん、術の使い方がすごく上手なんだよ。僕に気付かせないように見事に魔術を使いこなしている。だからどの瞬間に魔術を使ったのかは分からないんだけど」


ベンは嘆息混じりに、肝心な台詞を口にする。自分で実際に目にしていても、ベンは信じられなかった。


「八番隊に連れて行かれたベラスタは、幻術でベラスタに見せかけられた傀儡だった」


あっさりとベンは自分の見た出来事を打ち明ける。ペトラは最早言葉もでない。

つまりリリアナは、転移の術を応用してベラスタを魔導省から王宮に転移させただけでなく、衆人環視の中で本物を偽物にすり替えたのだ。それも、無機物ではなく動く人間を相手にするとは常識では考えられない。奇術と呼ぶにしても、尋常ではない仕業だった。


「それも、あの場には二番隊も居たんだよ。魔導騎士だから、ある程度は魔術に慣れても居るのにね。まあでもそうか、あまりにも非常識すぎて気付くはずないか」


二人は、既に六年前からリリアナが幻術で自分の身代わりを作っていたとは知らない。その事実を知るのは、()()()()()()()()()()()()()()()()()

頭を抱えていたペトラは小さく呻く。


「待って。あの子、一体なにを企んでいるの?」

「それが分からないんだよね。どれだけ考えても」


ベンは肩を竦めた。傍から見ればリリアナはライリーを裏切り、大公派に味方したように受け取れる。だが、頭から信じ込むにはあまりにも状況が妙だった。


「あの子が本気出したら殿下も逃げられなかったと思うんだけど、結局八番隊が来る前に体の拘束を解いてくれたから、動けるようになったしね」

「なるほど」


何かに納得したように頷いたのは、ポールだった。ペトラはベンが打ち明けたリリアナの幻術の衝撃が大きすぎて、まだ完全には呆然自失から立ち直れていない。一方のポールは、魔術に関しては門外漢なだけに衝撃もそれほど大きくなかったようだ。


「つまり彼女には何かしらの思惑があって、あえて大公派に鞍替えしたように思わせたということですね。でしたらベラスタ様は勿論のこと、殿下とオースティン様の行方もリリアナ嬢がご存知なのでは?」

「あー、うん、確かにそうだと思う。殿下は転移陣を使ったんだけど、前に執務室に行ったときは転移陣なんてなかったし。用意するという話があれば殿下から僕に話があるはずなんだけどそれもなかった、ということはあの転移陣を持ち込んだのはリリアナちゃんだね」


ふう、とベンは疲れたように息を吐き出す。

山盛りになっていたクッキーはあっという間に殆どがベンの腹に収まった。ようやく人心地ついたらしいベンは、ゆっくりと温かい茶を飲んで喉を潤す。


「でしたら、ベラスタ様と殿下方の行方については早急に確認する、ということで宜しいですね。当初は救出まで念頭に置いて準備を進めるつもりでしたが」

「そうだね、取り敢えず居場所の確認かな。救出については確認できてからでも良いと思う。リリアナちゃんが本当に裏切ってたらまずいけど、たぶん大丈夫じゃないかなーって思うんだよ。まあ、もっと心配なことはそれ以外にあるからねえ……」


思わず、といった風にベンは呟く。ポールは片眉を上げ、ペトラも不思議そうに目を瞬かせた。問うような視線を向けられたベンは、苦笑して小さく首を振る。


「ちょっとこれは繊細な問題だからさ、僕が個人的に調べてから考えるよ」


ベンの言葉にポールは眉根を寄せた。目を細めてベンの表情を注視していたが、本気で口を割るつもりがないらしいと理解したポールは、諦めたように嘆息した。


「――分かりました。ただし現状は不安定で余裕もないことは頭に入れておいてください。わずかであろうが、不安要素があれば早急に対処しなければ後々禍根を残すこともあり得ますから」

「分かってるよ」


ポールが苦言を呈せば、ベンは素直に頷く。だが、それでもベンは今二人に沸き起こっている懸念を口にするつもりはなかった。

あまりにも繊細で、下手をすれば人一人の命がかかわって来ることだからだ。リリアナが魔術を使ったときに僅かに漏れた闇の気配は、間違いなく嘗てライリーたちと話題にしたものだった。魔王の復活を示唆しているのではないかという、王宮の地下迷宮(ダンジョン)に溢れ返っていた闇の力だ。

恐らくリリアナ当人は気にしないだろうが、それはベンが嫌だった。八年もの間、ベンはリリアナと関わりがあった。昔から、リリアナは自分のことに頓着しない子供だった。呪いを掛けられて声が出なくなった時も、解呪に興味は示しながら自身の体を本気で治したいと思っているようには見えなかった。


その不安定さが、見ていて心配になった。


その気持ちはペトラも同じはずだ。今ベンが懸念を口にすれば、ペトラは間違いなくリリアナを心配する。そして同時に、極秘事項である魔王復活に関しても二人には告げなければならなくなる。今はまだ、ベンが一人で対処できる問題だ。手に負えなくなると予想する直前に、再びどこまで打ち明けるか考えようと、ベンは心の中で呟いた。


そんなベンを再度一瞥したポールは、話題を変える。服のポケットから一枚の封筒を取り出し、彼はベンに差し出した。


「でしたら、もう一つの本題ですが――陛下から書状が内密に送られてきました。例の経路を使って」

「え? うわ、面倒臭い」


一瞬きょとんとしたベンは、顔を顰める。例の経路とポールが言ったが、それは長らく使われていなかった伝手だった。その経路を使い送られて来た国王からの手紙は、必ず受け取らなければならない。それが、遥か昔から伝えられて来たドラコ家の決まりだ。

嫌そうな表情になったものの、ベンは大人しくポールから書簡を受け取った。封蝋を見て、更に顔を顰める。中から取り出した紙はたった一枚であり、そこに書かれた文字は既にこの国では使われていないものだった。それほど長くない文面にさらっと目を通して、ベンは深く溜息を吐く。


「あー……まあ、妥当といえば妥当か。実際に、条件を満たしてはいるしね。書いてあることとは別件だけど」


ベンは不思議そうなペトラの視線を感じ、顔を上げる。ペトラは「なに、それ」と口を挟んだ。ベンは笑みを浮かべてみせる。多少、皮肉っぽくなっているのは御愛嬌だ。

()()()()()一族以外の者には漏らせない。だから、本来であればポールはペトラの前で書簡をベンに渡すべきではなかった。だが、ポールから見てペトラは最早、一族に入ることが決定なのだろう。

ちらりとベンが横目でポールを見ると、ポールは平然としていた。寧ろ責めるような視線をベンに向ける。あとで文句を言ってやろうと思いながら、ベンは視線をペトラに向けた。

ペトラはただ一人、訳が分からないといった表情を浮かべている。


「そうだね。僕としてはミューリュライネンに教えたいし教えても良いと思ってる。でもこれを知ったら、君は僕と結婚しなきゃいけなくなるんだけど、それでも良い?」


ペトラは思い切り顔を顰め、それを見たベンは声もなく笑い始めた。言葉に込めた言外の意味を悟っていても、悟っていなくても構わない。しかしペトラが即座に皮肉を返さなかったことが、ベンには嬉しくて堪らなかった。



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