颯爽と後悔は現れる。
止まれない自転車に乗ってるような。
爽やかな楽しみを追い越して。
颯爽と現れる後悔は、背中を押している。
賑やかな空気が伝わってくる。
なんの約束もないと言うのに。
特別な日になるような期待を隠す術を知らない。
止まらない自転車のように。
思い返す遠い日が目まぐるしく回って加速する。
やっと手に入れた飴玉のように。
溶けて無くなる淋しさもごちゃ混ぜで、期待できない今日を確かめる。
油と埃でベタつく屋根に、慎み忘れた誘惑がぶら下がる。
微笑みかける人はいないか探してる。
神頼みを踏み留ませる上り坂。
焦げ付く呼吸の薫りに誘われて、架空の明日に追い越されてる。
ここで賑やかな空気を感じさせて。
止められない理のように、今日を先回りする明日が忌々しい。
なんの約束もしてないというのに。
止まらない今日に愕然として、いつかの神頼みを呑み込んだ。
欲しくなかった蜜の味、物忘れの最後を飾れ。