棚卸②
「今、毛に腐る程いる、ばばぁ達による奇襲を行うのです」
突拍子のない、のりおの発言に、軍議室の将軍達はざわめきたち 皇帝も驚きを隠せない。
「血迷うたかのりお!、そんな策聞いたときないわ」
「はんっ、聞いたときのある策では策にはなりません皇帝、何もばばぁどもに槍を持って戦えと申す訳ではござらん」
のりおが血迷った訳でも、ましてや冗談で言った訳でもない。
皇帝はそう改め直し、毛随一の策士の話に耳を傾けた。
「ご承知の通り、今毛には、謎の奇病がばばぁどもに蔓延しております、このばばぁ達を使い奇襲をかけるのです光の北方には、中立国の某が御座います、あそこでは医療技術が進んでいると聞きます、そこに治療の為と装い国中のばばぁ行脚させるフリをし、光の中枢に侵入させ、隠しナイフで一人一殺させるのです」
「ばばぁ行脚だと!?バカな、そのような愚策、大陸中の笑いものになるわ!」
将軍の1人が気限そうに言い放つ。
何人かが続く
「それに、そのような策、穏健派の連中も黙っておりますまい」
「いやしかし、我が国内において、これ程の策を考えれる者がいただろうか、何の役にも立たないばばぁを使い、無駄な戦力も使わずに済む」
「何を申すか!、あんな年寄りどもを使うなど」
「では何か?、死ぬのはいつも我ら男ではないか、ましてや奇襲役等、15にもみたない、子供である場合も少なくない、そんな若者がばばぁより先に死ぬべきだというのか?」
収集が付かなくなった室内だが、のりおが話を足す。
「勿論ばばぁにはただで戦えとはいいません、一人二殺以上の快挙を遂げた者の息子にはそれなりの地位を与えるのです、これにより、ばばぁの戦闘力は膨れ上がるでしょう」
「見事じゃ、、見事すぎる策じゃ、のりおよ、その策、練ってみせぃ!!」
「ははぁ!」