棚卸①
陰が毛の時代、陳は光だった、、、
「めろれー、めろれー」
何やら古びた子屋に向かい、ばばぁがかけよる。
「なんじゃいや、ばばぁ! くそばばぁがっ!!」
小屋の中にいたのは、今でいう鳶の衣服のような物を着た職人風の男だった。
「そいもいよー、そいもいよへー!」
近づいたばばぁが、休む間もなく喋りちらかす。
呆れたのか、ストレスか、男は自分のケツをすじにそって指で撫で出した。
2.3度撫でたと思うと、落ち付くのか、男は静かに奥の部屋へと戻っていった。
毛ではこのような事が一般的な日常として定着していた。
789年、毛の大毛殿では今だかってない程の緊迫した空気が漂っていた。
最上階の軍議室では、毛、指折りの名だたる将軍達が終結していた。
その数80以上、広い長テーブルに向かい合わせに30人が座りその先には毛の皇帝であろう、他の武将達とは一線をかした、鮮やかな鎧を着た初老の男がいた。
残りの50人あまりは、後ろや横やらに立ちであった。
「誰か、誰かおらぬのか、光のばびる将軍を討ち倒せる者は?」
「皇帝、そりゅあ無理ですじゃい、光のばびるといえば妖しげな術を使うと申される、たった一夜で光を統べたと言われとるんじゃ、おそらく、並の闘いでは歯が立ちますまいて」
「むぬぬー、どうしたものか、、そうじゃ、のりお、毛、随一の策士である、お前なら何かあるじゃろう」
「勿論あり申す、ただしそれには条件があります」
「条件とな?、なんじゃ、申してみよ」
「それは、、」
周りがざわつくなか、のりおは皇帝の方に歩みよった。
果たしてのりおの策とは、、、。