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叫べっ!昂れっ!!刻めっ!!!!最後に振った。

 水の勇者と土の勇者と別れた。


 私たちは、2代目魔王となった土の勇者から支援物資を受けてから、城下町を旅立って、魔王を追うことにしたのだ。


 私たちは、魔王がダンジョンに逃げ込んだと聞き、ダンジョンに行くことにしたのだ。


 それにしても、私がヴァンパイアに間違われているのは何故なのだ?


 まぁ、良いか。人間とばれてトラブルになるよりも良いはずなのだ。


 一方で、風の勇者は一度も見つかっていないのは何故なのだ?不思議なのだ。



 魔王が逃げ込んだというダンジョンにあっさりと着いてしまったのだ。


 土の勇者から護衛と言われたエルダートレントWITH麦が強すぎるので、全く道中に危険が無かったのだ。

 それどころか、道中で育った麦を収穫することで美味しい食事を取れたのだ。

 いずれ土の勇者が作る野菜も食べてみたくなったのだ。



 さて、ダンジョンの入り口に向かうと何かデカいのが2匹いるのだ。


 顔と下半身が馬でそれ以外が男性の馬男に、顔と下半身が牛でそれ以外が男性の牛男なのだ。


 「中に入りたいので、通してほしいのだ。」


 「「我らは門番の牛頭と馬頭。魔王様の命によりここを守るもの。何人たりとも通すわけにはいかぬ!!」」


 「魔王は既に2代目が継いでいるのだ。新しい魔王の指示に従うべきなのだ。」


 「「我らの王は魔王様のみ。新しい魔王を僭称する卑賤な輩の指示になど従わぬっ!!」」


 「そうなのだ?では仕方ないのだ。下半身だけで食べるとなると多分外モモまでは食べられるのだ。よし、来いっ!!美味しい食材ーーーーー!!!!」

 昂ってきたのだ。刻んで特製煮込みにしてやるのだーーーー!!!


 「「な、なにやら不穏な気配がする。まるでただの素材としてしか見られてないかのようだ。」」


 「当然なのだ。私は火を司る料理人なのだーーー!!!!牛と馬であれば、さぞ美味しい料理になるのだっ!!!」


 火の勇者は、敵を前にしながらも、全く注意を払うことなく、出汁を取るために下ごしらえを早々に行い始める。


 ネギ・ショウガ・ニンニクを刻み、各種野菜と共に鍋の中に放り込み、火の大精霊の加護で授かった自在の炎を使って煮込み始める。


 後は目の前の牛骨をぶち込めばよい。

 

 火の勇者は思う。この炎は実に便利である。


 火力は自由自在。向きについても自由自在で、数も自由。


 オーブンやサラマンダーなどの代わりにもなる。


 それどころか、実は火だけでなく、熱を司ることで食材の冷凍冷蔵も可能。高温の温風を出すことで食材を油を使わずに揚げることもできる。


 料理人の自分にとって最高のものであると思う。


 「「まてっ!!何故ヴァンパイアの貴様がニンニクを扱える。さっきから見れば水や日光の影響も受けていないな。も、もしかして真祖なのか!?」」


 「はっ?そんなの食材に話す必要はないのだ。毎日1キロずつ解体しては回復して食材としてずっと使ってやるのだっ!」


 「「ひぃぃ、何という鬼畜な行為。い、命だけは助けてくれーーー!!」」


 「なら、私の部下として働くのとダンジョンに通してもらうのだ。さっさと魔王を追い出して、私はここを使う予定があるのだ。」


 私は、火の大精霊に料理を広く伝えるように頼まれているのだ。

 料理技術を広めるには、食材の確保と平和にならないと難しいのだ。


 その点、ダンジョン内は食材が無数にある牧場なのだ。

 しかも、ここなら魔王城も近くて土の勇者からの食材も仕入れられるのだ。


 とりあえず、牛男と馬男を仕込んで各地に屋台でも引かせるのだ。



 そうして、私と風の勇者は牛男と馬男を連れて、ダンジョンに侵入したのだ。


 しかし、牛男と馬男の案内のおかげで最短距離で移動できるし、敵に出会っても戦闘を避けれるのでサクッと最深部についてしまったのだ。


 「「こちらに魔王様がいるかと思います」」


 扉を前にして、私たちは立ち止ったのだ。


 息を合わせて、扉を蹴破って中へと飛び込んだのだ。

 

 「おらーーーなのだーーー!!魔王は鶏か羊か鴨なのかーーーーーなのだーーー!!!」


 警戒していたが、中には誰もいなかったのだ。


 部屋の中の転移陣でどこかに転移したようなのだ。


 とりあえず、転移陣を潰して帰ってこれないようにしたのだ。


 ふう、仕方ないのだ。所在の心当たりもないし、これまでみたいに旅のついでではなく本腰を入れて料理をするのだ。


 ダンジョンの入り口の隣に料理店を開くことにするのだ。


 一応魔王を追ってみるという風の勇者と別れて、私は店を開店する準備を始めたのだ。

 



 ダンジョンを支配する真祖が現れた。その真祖は火を司り、あらゆるものを刻み、焼き、凍らせる。

 そして、真祖が鍋を振るった渾身の料理を食べたものは、真祖の魅了により二度と離れることが出来なくなるという。


 また、森の魔王とも懇意にしているダンジョンの支配者として、洞窟の魔王とも呼ばれるようになったという。

その頃の魔王

「真祖だとっ!!勝っても負けても唯ではすまないかっ!!」


「仕方ない。撤退するっ!!!」

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