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語る脳子と、綴るは我子  作者: 木ノ倉ラ
【 第一部 『琥珀巡天』 】
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作品資料

【十二位相】


第一界『実界』実体位相  

物体の位相であり、誰にでも知覚される

第二界『呪界』精神体位相 

精神体の位相であり、知覚しやすい

第三界『形界』構造体位相 

構造の位相であり、知覚は難しい

第四界『霊界』霊体位相  

霊力の通過位相であり、呪界に現れる

第五界『空界』空体位相  

魔力の通過位相であり、呪界に現れる

第六界『識界』識位相   

理的合一の通過位相である、主に魔導的  

第七界『覚界』覚位相   

感的無意識の通過位相である、主に感覚的

第八界『名界』名体位相  

定義体の位相であり、実界と相互連関する

第九界『質界』質体位相  

本質体の位相であり、実界と相互連関する

第十界『綴界』綴位相   

事象の流れの位相であり、全界に影響する

第十一界『刻界』刻示位相 

世界の根本法則の位相である

第十二界『外界』     

すべての界を包摂する理論上の位相


ただしこれらは俗説を多く含んでおり、不正確である。



【月と時】


 中央大陸に伝わる神話に従い、天獣ハオンによる光の一周期はそれぞれの天獣に対応するように二十四に分割された。つまり一日は二十四に分割されたのである。これを天獣刻(明度刻)と呼ぶ。


 また天獣教国のなかでもオラン=ハオンを信奉する国では、一日は二つに分割される。これは朝を司るハオンの刻(明刻)と夜を司るクァロ=ケインの刻(暗刻)となり、そのそれぞれが12に分割される。


 ただし、それらよりも細かい時間の単位は明確ではない。古くは一時間を48に分割していたとも言われているが、計算の煩雑さを嫌ったバルニア帝国以後は60分割で統一されている。またこれを更に60分割した単位も湿部諸国では使用されている。50分割にしなかったことについては諸説あるものの、バレア教の聖数である12を含まなかったからだという説が根強い。それを示すように、古代バルニアの時計では一時間を5分割にした単位が存在している。


 また一年間――ハオンの強度周期(360日)――も天獣周期として12に分割された。これは相反する24の天獣を対に合わせることによってその安定を図るものであった。この組み合わせを、あるいは暦と呼びかえても良い。


 また、古代フォルドの王リグラスの証明によって一日は常に不変である。古代バルニアでは月さえも24日間とし、一年を288日にしようとする動きがあったものの、リグラスの証明に反するために学者の反発を招いた。そこで一月が30であるという問題を解決するために学者群が採用したのが、一月を24の天獣と6の天使によって分割する方法であった。これにより、旧来は36天使はそれぞれ平等に崇められていたが、これ以後六大聖天使が特別視されるようになった。


湿度が高く、天が乱れる   湿季

「土風月、鉄嵐月、鋼空月」 ノーランではこの辺りが雨季

非常に熱いが、天が穏やかな 熱季

「水火月、氷炎月、凍溶月」

湿度が低く、天が枯れる   乾季

「然雷月、天地月、付滅月」

非常に寒いが、天が静かな  冷季

「光闇月、聖邪月、放吸月」 


【通貨】


 古くはバルニア帝国の通貨が国毎に使われていた。天獣教を信奉する幾つかの国々(ノーランやクレリア)が発行する通貨は国ごとに価値が異なっていたために、各国の主要都市には銀行が設けられていた。


 現在の国家間での基本的な通貨は金であり、市民や傭兵の間では銅貨が使われることが多い。これら通貨の価値は幾つかの国々によって保証されており、幾つかある銀行機関によって両替することも可能である。しかし第一部の舞台である湿部では、乾湿戦争後に共通通貨をレール(緑鉄鋼)とした。


 現在のレールは傭兵組合で作られている。各国に跨っている巨大な組織『傭兵組合』は、乾湿戦争中にその地位を高め、通貨の発行に関与するようになった。その時代は各国の軍が大遠征を頻繁に行ったため、大陸中に各国の通貨が散乱しており、通貨の価値が安定しなかったためである。国々を流浪する傭兵たちは価値の安定した組合通貨を主に用いたので市民も次第にレールを用いるようになった。そのせいでバルニア通貨は今や殆ど見られない。


一レール  組合通貨の最小単位

ノーランにおいては銅貨五枚と同価値である

一レスク=1000レール

一レジム=1000レスク

一レディア=1000レジム


一般的な農民(家族四人)の生活費が月に20レール

銀貨一枚くらいでまぁ死なないくらいの生活が送れる

何もかも買うわけではないし、物価も安いので

四人家族の収入だと、平均で月40レールあるかないか

税とか差し引かれて26レールくらいは残るかも

牛とか馬とかはなかなか高いので、村の共用だったりします

自前で持ってる場合は、原種馬じゃないとか小型馬とかかも

農耕用の馬なら銀貨10枚もあれば買えます

いや、十ヶ月分の給料って結婚指輪かよ

まぁ戦錬士用の馬なら百ヶ月分はかかってくるんですが


地主とか大農家なら月に200レールは稼げます

いやぁ、最高の生活でしょうね


一般的な市民(家族三人)の生活費が月に80レール

銀貨4枚くらいでまぁなんとか

食料品の物価はそう高くないが、色々と金がかかるので

市民税とか寄付とか学費とかなんとか

月収は110レールくらいだけど職業でまちまち

兵士とかだと税が安いので100レールはまぁ残る


徒弟とか厩係だと40レールが相場でこれが最低賃金

当然独り身になってくるけど、実家暮らしなら問題なし

職人とか小売店の店主とかで120レールはいける

親方はもう今まで頑張ってきたのでいっぱいもらってます

役人も役職によるが、まぁ中級位で月に160レールくらい

医者とか薬師だとその四倍は稼げるんだけど、需要と供給が大事

何気にかなり稼げるのは魔司士で、腕がいいと300は余裕

都市には魔道具が多くて、そのメンテナンスが必須だから


魔導鍛冶屋はこの世界では特別な存在です

特に神鋼を打てるとなるともはや神様みたいなもの

月収とかそういうのじゃなくてもう無敵です

ちなみに神銀とかえげつない価格するわけですが、

そういうのを武器にしてるわけなんで武器もえげつない価格

この世界、強い武器はマジでクソ高いです


中級位の傭兵(家族三人)で生活費が月に80レール

これは市民と一緒なんだけども、交際費と経費が上乗せされる

特に大都市の傭兵は、稼ぎもいいけど物価も高いので使い果たす

護衛専門の中級傭兵だと月に800レール稼ぐのも珍しくない

けど、魔法薬やら罠やら癒薬やら組合手数料やらで実質半減

残りの400レールもすぐに使い果たすのでダメ


中級位の剣術士(家族三人)で生活費は月に50レール

ノーランでは剣術士はかなり優遇されているので金がかからない

学費やら市民税がかかってこないのはでかいから、生活は楽

なんだけど、移動の自由を制限されたり戦争に駆り出されたりする

戦力として露骨に期待されるので精神的にはキツい

あと命の危険が傭兵以上に付きまとうのは基本、魔獣退治が仕事だから

月の収入は副業として傭兵をやるかどうかで変わってくるけど、

まぁやらなかったら、精々160レールくらいです

上級位になって、かつ国属兵になると400は固いかなー

とはいえ、剣術士は寄付を期待されるので質素な生活の人が多いです


商人、といっても色々おりますが、

まぁ一般的な行商人(三人家族)で生活費は市民と一緒

住んでるのが都市なのでそりゃそうですね

月収は140~300レールですかね

店を構えるような商人だと1000以上稼いでるでしょうが

もちろんこれは売り上げの話ではないですよ


貴族の生活費はいわずもがな

あいつらマジで国家の害悪以外の何物でもないぜ!!

ってことはないんですが、正直国庫を圧迫しています


家族構成ですが、ノーランも御多分に漏れず少子化です

金がないとか子どもが生まれないとかではなくて、土地がないんです

あと、乳幼児の死亡率がまだまだ高いんで

貴族とか剣術士になると、子どもは割と多いんですけど

市民のあいだではなかなか流行りません

それと、十数年前に起こった魔獣病とか戦争も原因のひとつ

子どもを養える年齢の人間が圧倒的に不足してるのです

あの混乱のなかでかなりの人数が死んでしまったというやつ


ノーランの通貨単位

銅貨  一枚あればジャガイモが5つは買える 

    五枚もあれば3人分のパンが買える

    十枚あれば原種牛の肉が四人分ってとこかな

    

銀貨  一枚あればそこそこの服が買える

    十枚あれば腕のいい中級傭兵を一月は雇える

金貨  一枚あれば良い原種馬が買える

    十枚あれば魔法大学に入学できる

白銀貨 一枚あれば都市にでかい家が建つ

神銀貨 一枚あれば、町くらいなら買えるのでは


【単位】


『組合単位』

 組合単位とはフォルドの遺産であるリハントラウス鋼の祭剣『クラン』を元にした単位である。この有名な剣は長方形に角ばっており、持ち手も装飾もない。ただ刃をつけただけの鋼板である。傭兵組合はバルニア帝国崩壊後にこの剣を入手して、その全長を正確な測量に使用することを思いついた。またその重さも単位の基準に用いられている。


一テル  (約1mm)

一ロテル (約1cm)

一ランカ (約10cm)

一クラン (約1m)

一ロクラン(約10m)

一ローク (約100m)

一ニエル (約1km)

一ロール (約100km)


一ルセ  (約2mg)

一ノール (約200mg)

一スノール(約2g)

一クラン (約200g)

一ミタル (約20kg)

一クルーカ(約2000kg)



『慣習的単位』


一日  (24時間)

一時間 (60分)

一分  (60秒)

一秒


一剣長 バルニュスの長さ (約65cm)

一槍長 短槍の長さ    (約100cm程度)

一馬体 荷馬の体高    (約160cm程度(2mの場合もある))     

一弓飛 標準弓の飛距離  (約200m)


一馬駆 馬の全速力で進める距離 (約5km)  5分間 時速60km

一馬騎 戦争時によく用いられる (約20km) 1時間 時速40km

一馬速 速足で進める距離    (約30km) 2時間 時速15km

一馬遊 馬で一日に進める距離  (約45km) 一日中 時速5km

(闘鎧馬の場合には80~100kmは進むこともある)


馬で一日に進める距離 平均距離 約30km        時速4km

闘鎧馬でならば         約60km        時速8km

(基本的に闘鎧馬は二倍程度の速度で進む)



中央大陸の地図

大都市間は二馬遊(80km)程度離れている。


上 国家地図

下 地理


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)







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