第二話だ。
嶺央を連れて外に出たわけだが…。
外にもまた厄介な連中が…いや、一部厄介ではないんだがやっぱり厄介な連中がいた。
「おっはよー!愛莉ちゃんっ!」
「はよー」
「おはよー愛莉」
「もう、遅いよー」
はい、この四名。
始めに元気に出てきたのが見た目は小学生、本当はあたしの一個上の先輩の横尾路翔。微妙にだるそうなのが八神仁。三番目に出てきたのが女子の結城真琴。おはようすら言わないのも女子の神崎絢香。
普段こんな感じでみんなといるけど、あたし以外はみんな芸能人とかそんなのばっか。
なんであたしだけ一般人だって?それはまあ、見過ごして。
毎日こんな感じで登校してるが…。
「先輩、暑いです。離れてください。」
「やだよー」
さっきから先輩がくっついて離れないんですけど…。PSPもやりにくいし……。
これが嶺央とかだったら殴り飛ばしてたよ…絶対。
どんなに言っても離れない先輩。あたしは強硬手段に出た。
あたし以外の女子二人に引き剥がしてもらって逃げる。
この作戦は成功した。女子二人を引き連れて学校までダッシュ。
それがなんだか楽しかったりする。
それからはいつも通り普通に過ごしてた。
授業中は寝て、休み時間はPSP。このせいでテストの点が悪いのは日常茶飯事。
「あー…クリアできないー…」
ある日の…というか今日だけど、休み時間。
ひたすらゲーム攻略に勤しむ日々。今日はモ○ハンで一狩りしてます。
「ジン○ウガ強すぎ…」
どんなにやっても無理。はあ…どうしよう…。
『愛莉、ジンオ○ガは水属性の武器が有効と前から言っているでしょう』
「あ、ごめんごめん」
「愛莉?誰に向かって話してんの?」
「あ、いや、なんでもない。で、なんだっけ?」
「聞いてなかったの?真琴ちゃんがあの三人のコンサートチケット手に入れたから日曜日行かないか、って。」
「誰が嶺央のなんか…」
「予定あった?」
「あー…あたしは狩りの約束が…」
「じゃ、それ外でいいよね」
「は?」
「じゃあ決定!」
「なんで!?」
行きたくねー行きたくねー…。
「どんだけ俺のこと嫌いなんだよ」
「ゲッ…嶺央…」
「全部口に出てんだよバーカ」
「うるさい!嶺央のバーカ‼」
「喧嘩が始まっちゃった…」
「もう止められないわ…」
結局、あたし達の喧嘩は誰も止められなく、先生がどうにか止めたのでした。