表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫犬  作者: アホ
28/48

28

日本でノーベル文学賞を受賞した人物は二人いるという。

その一人が今往来を歩いている。

彼の名は山田太郎。

大変な読書家で国会図書館の蔵書を全て暗記していた。

小説のあらゆる技法に通じていたが、私小説として自意識の問題を扱う作品に定評があった。

33歳だったがすでに禿げていて誰からも疎まれていた。

山田に気が付いても声をかけるものはいなかった。

山田自身特にそのことに気づいている様子はなかった。

彼はごくありふれた住宅の前で歩みを止めた。

そこにはもう一人のノーベル賞受賞者が住んでいて新しい作品の執筆中だった。

山田は玄関のドアまで歩きチャイムを鳴らした。

表札には「アホ」という文字が書かれていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ