4話
遅れてすみません!
今回は少し長めです!
良かったら最後まで見てください!
「これは私が、高校入試頃の話なのだけれど」
桜木は時間を遡りながら、語り始めた。
「私が言うのはなんだけど、小中学生ではどんなテストでも全て一位で頭は良かったわ。そして、私は中学校の校長先生から推薦を貰ってこの桜ヶ丘高校を受験したわ。結果は五教科で486点と、自分の中でもかなりの高得点を取るとこができた。この得点なら、一年生代表の言葉でも選ばれると思っていたわ」
1年生代表は受験で一番点数が高い人が選ばれるため、桜木の点数なら問題なく選ばれるだろう。実際、1年生代表の言葉をやったのは桜木だった。
しかし、
「けれど、その後日桜ヶ丘高校から電話がかかってきて、私は1年生代表の言葉の話だと思い電話に出たわ。話の内容は確かに1年生代表の言葉だったわ。けれどそこで私は先生からこう言われたわ」
「代理で1年生代表をやってくれないか?と言われたわ」
その言葉に、生徒会メンバーは驚いていた。無理もないだろう。テストでは毎回ダントツ学年一位を取っていた桜木が1年生代表の言葉を代理でやっていたと聞けば誰でも驚く。
「…てことは華が一位じゃなかったこと?」
生徒会メンバーの1人がそう言った。
「えぇ、そうよ。でも、その時はそこまで疑問にはならなかったわ。桜ヶ丘高校は偏差値70後半の高校だから、私より頭が良い生徒がいても別に不思議では無いと思ったわ。けれど悔しいことには変わりなかったわ。だから私は、高校初めてのテストで一位を取るために必死で勉強に励んだわ。そして、テストが終わって結果が廊下に張り出されたわ。きっと受験で一位だった人と接戦になると思ってわ。けれど結果を見た瞬間、驚愕したわ。私は490点で一位取ることができたけれど、2位は生徒会副会長でもある雛川 姫衣が450点で、そして3位は400点弱だったわ。そうなると、姫衣がその人だと思ったけれど、あなたは1年生代表の言葉の電話もらってないでしょ?」
そう言って桜木が目をやったのは、さっきオレを毛嫌いしていた女子だった。話の流れ的に雛川はこの女子だろう。
「私がもし、その電話をもらったら絶対に受けるわ」
「でしょうね。しかも、その人は中学での勉強はほぼ全てできているはずよ?そんな人が受験とさほど変わらないテストで400点弱を取るとは思わないわ。だから私はそこで初めて疑問を感じたわ。なぜその人は、1年生代表の言葉を断り、テストでは手を抜いたのか、疑問でしか無かったわ。」
桜木はオレの秘密を本当に知っているのかもしれない。だが、オレはヘマをした覚えは全くない。
「私はその人を見つける為に、色々な生徒に聞き回ったわ。けれど一向にその人の手がかりが見つからなく、先生達に聞いても誤魔化されて、何も情報が得られず4ヶ月がたった頃だったわ。私はその人を探すのをほぼ諦めていた時、確信はなかったけれどその人らしい人物のしっぽを掴むことができたわ。それがあなた、氷室くんよ」
生徒会メンバーは、その話を聞くなり、こちらに目をやった。本当にこいつ?みたいな目をしていた。
「いや…赤点ギリギリのオレがその人の訳ないだろ」
オレはその視線から逃げるようにそう言った。
「いいえ、ちゃんと理由があるわ。私はいつも通り授業を受けていた時、珍しく氷室くんが寝てた時があったでしょ?」
「あー…あったかもな」
確かにオレは普段全く寝ないで授業を受けていたが、その前日にクラスの仲間と徹夜してゲームをしてて、オレは桜木の言う通り授業中に寝てしまった時があった。
「氷室くんが寝てた時、先生に指されて、前の席の男子にどの問題かを聞いたにも関わらず、間違えだった時があったわよね?しかも、凄く簡単な問題を」
「それはただそいつの頭が悪いだけじゃないの?」
雛川が否定するようにそう言った。
「普通ならそう考えるわね。でも、私はその答えに驚いたわ」
「答え?」
オレは思わずそう聞いた。
正直、オレはその時寝ぼけていてなんて答えたのかを覚えていない。
ただ分かっていることは、桜木が言ってる前の席の男子は佐々木のことだ。
その授業が終わった後に、佐々木に「もっと面白い反応を期待してたのになー」って言われたことくらいしか覚えていない。
「えぇ、そうよ。大抵の生徒はこんな問題も答えられないの?みたいなことを思っていたと思うけれど私は違ったわ。私は授業の復習はもちろん、予習も欠かさずにやっているからこそ気づいたわ。氷室くんが言っていた答えは私が前日に予習していた問題の答えだったわ。しかも、私が答えられなかった問題だったわ」
もし、桜木の話が本当なら、多分佐々木に違う問題を教えられたってことだな。
そうなると、オレはしっかりヘマをこいていたことになる。
やばいな。どうにかして誤魔化さないとな。
オレは、どう誤魔化すかを必死に考えたが、その時の問題が分からない以上、ろくな誤魔化し方が思い浮かばない。
だが、
「そ…それだけでオレが桜木の探してるその人って言う確信はないだろ?たまたま合ってたってこともあるし」
徹底的な証拠がなければいくらでもごまかしは効く。
「そうね、確かにそれだけだと証拠に欠けるわね。けれど、まだ証拠はあるわ」
「まだあんのかよ…」
「私は氷室くんがその問題に答えて以来、氷室くんのことについて調べたわ。そしたら、氷室くんのある癖がわかったわ。あなたは長い問題を必ず解かないって事がわかったわ」
オレは、その言葉に思わず目を見開いて驚いた。
「そこで私は、先生が出張に行く時、課題の問題を私に作らせて貰えないかと聞いたわ。そしたら、承諾が得られたわ」
「いや、生徒が問題なんて作れないだろ」
「普通の高校だったら無理でしょうね。けれど、この高校は生徒会の影響が大きいのよ。流石に普段の授業は無理だけれど、自習などの時は承諾してくれるわ」
「…まじかよ」
冗談だと思っていたが、どうやら本当に桜木が作ったらしい。生徒会の影響がこんなに大きいことは知らなかった。
オレはふと今日あった自習の事を思い出した。プリントを配っていたのは桜木だった。そして、桜木がオレのプリントを拾った時のあの顔。
「まさか…その自習って、今日のか?」
「そうよ、私は氷室くんの癖を利用して問題を作ったわ。長い問題は出来るだけ簡単にして、短い問題を難しくしたわ。そして、1問だけ難問を短い文章問題に入れたわ」
それを聞いた瞬間オレは冷や汗が止まらなくった。
その自習はいつも通り長い問題を飛ばしてといていたからだ。
「そして、氷室くんが落としたプリントを見た時確信したわ。長い文章問題は真っ白で、そこそこ難しい短い問題と難問は正解だったわ。赤点ギリギリの人がこんな問題ができるはずがない。だから私は氷室くんがその人だということがわかったわ。」
オレが約一年間隠し通していた事が桜木にバレてしまった。これ以上誤魔化しても聞く耳を持たないだろう。
「これで氷室くんを生徒会に誘った理由は終わりよ。改めて聞くわ。氷室くん生徒会に入ってくれないかしら?」
「断ったら?」
「今の話が学校中に広まる可能性があるわね」
「承諾したら?」
「今の話は誰にも口外しないわ」
やっぱりそう来たか。
人の弱みを握る。これ以上の強制はないだろう。
生徒会には絶対に入りたくないが、あの話を暴露されれば、オレはクラスでの立場を失う事と一緒だ。
オレは悩みに悩んだすえ、決心した。
「はぁ……生徒会に入るよ」
桜木はニコッと笑いこう言った。
「ようこそ。生徒会へ」
そう。女子嫌いなオレが美少女しかいない生徒会に誘われたこの日から、オレの高校生活はガラリと変わってしまった。
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