12話
遅れてすみません!
最後まで見ていただけたら幸いです!
「氷室くん、今なんて?」
「被害者の中に犯人がいるって言ったんだ」
あまり生徒会メンバーと目を合わせずにそう言った。
オレの言葉が理解出来ないのか、生徒会メンバーは困惑していた。
「被害者が盗難するわけないでしょ?」
桜木は俺の意見を否定した。
「なぜそう言いきれるんだ?」
「なぜって……被害者達は財布を盗まれてるのよ?」
「じゃあ、盗まれた証拠はあるのか?」
「……無いわ」
どうやら、オレの思った通り被害者達が盗難にあったという証拠は無いようだ。
「証拠がないものはただの証言でしかない。そんな証言を信じてたら、犯人なんて到底見つけられない。それに瀧宮が犯人じゃ無ければ、もう疑いがある人物もいないはずだ」
オレは、桜木にそう言った。
それを生徒会メンバーは何も言わず聞いていた。
「じゃあ、仮に氷室くんの意見が本当だとしたら誰が犯人なのかしら?」
生徒会メンバー全員がオレに注目してる中、オレはある例を挙げた。
「じゃあ、人狼ゲームって知ってるか?」
「「「は?」」」
オレの発言に生徒会メンバーは思わずそのような言葉を言った。しかも全員、何言ってんのこいつ?みたいな表情を浮かべていた。
「何言ってんのこいつ」
雛川がそう言い放った。
言っちゃったよこの人……。普通思ってても言わなく無い?なに、そんなにオレのこと嫌いなの?
「その、人狼ゲーム?って何かしら?」
桜木は人狼ゲームを知らないらしい。
「人狼ゲームは、市民側と人狼側に分かれて、市民に扮して人間を滅ぼそうとする人狼を会話の中で推理し、処刑することが出来たら市民側の勝利、出来なかったら人狼側の勝利って言うゲームだ。まぁ、簡単に言うと味方になりすました嘘つきを会話で見つけ出すゲームだ。他にも役職はあるが、今回は関係ないな」
ルールを知らないと話についていけないと思い、ルールを説明した。
「なるほど……それで、そのゲームと、この盗難事件になんの関係があるのかしら?」
「仮に、盗難事件の被害者を、人狼ゲームに例えると、被害者に扮している犯人がいるということだ。まぁ、今回大きく違うところは擦り付ける人狼が被害者の中にいないところだな。」
オレがそう説明すると、桜木は
「じゃあ氷室くんは瀧宮さんを犯人に仕立て上げた被害者が犯人って言うことかしら?」
「だいたいそんな感じだな」
「だとしたら誰が……」
桜木がうんうん唸りながら首を捻る。
すると、何か閃いたのか、おもむろに口を開いた。
「もしかして……影山くん?」
「なぜそう思った?」
オレはそう質問した。
「影山くんは会議で一番最初に瀧宮さんを疑っていたからよ」
「まぁ、そう考えるよな。けど犯人は影山じゃない」
「じゃあ結局、誰が犯人なのかしら?」
桜木がそう考えることは必然だ。
影山は明らかに瀧宮のことを疑っていた。
だが、一つ致命的なことを忘れている。
「これが人狼ゲームとかなら影山が犯人でもおかしくない。けどこれは遊びじゃない。もし盗難したことがバレたらほぼ確実に退学だ。そんなリスクがあるのに、あんな直接瀧宮を疑う大胆な発言はしないだろう」
「言われてみれば……そうね」
桜木はオレの意見に納得しつつ、反論せずに聞いていた。
「でも、瀧宮を犯人に仕立て上げるには意見を言わなきゃならない。だから犯人は影山を隠れ蓑に使い、自分は影山が言った意見に賛成することで影山の意見を強調させ、疑われない位置で瀧宮を犯人にした。ここまで言えばもう犯人はわかるだろ?」
オレの説明で犯人が分かったのか、桜木は目を見開いて
「まさか、影山くんの隣にいた……」
「そう。倉科 貴吏だ」
オレの発言で生徒会室は静寂に包まれた。
倉科は成績トップで優等生だ。そんな奴が盗難するはずがないと思っているのか、誰も喋ろうとしなかった。
だから、オレは続けてこう付け足した。
「ここまで犯人が分からなかったのは、犯人が計画的に動いているからだ。つまり、頭の回転が早くないといけない。影山には悪いがあいつは大して頭は良くない。あとバカだ。そんな奴が盗難してたらもう盗難事件は解決しているはずだ」
ここまで喋ると、桜木が何かを思い出したかのようにこう言った。
「でも、それだけならさっきあなたの言ってた、証拠のないものはただの証言になるわよ」
「それもそうだな」
桜木の言う通り、これはただの証言だ。
なら証拠を作ればいい。
「だったら30分後、倉科を自白させた状態で連れてくる。それなら徹底的な証拠になるだろ?」
「……そんなことできるの?」
その問いにオレは何も答えず生徒会室を後にし、倉科が居るであろう教室へ向かった。
最後まで見て頂きありがとうございます!
良かったらブックマーク、評価お願いします!
作者のモチベーションに繋がります!




