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入学5
職員と在校生の案内で講堂へ向かった。
講堂には新入生が理路整然と並ぶ。
その中に混じり、生徒会長の歓迎の言葉を聞く。
それが終わると学長が淡々と歓迎するという意を述べ、入学式を閉じた。
新入生はそれぞれの学科ごとにクラスに戻る。
クラスの教壇に、担任が立つ。
担任「担任のクルス・ユキナです。新入生の皆さん、ようこそ、魔学科へ!これからあなた達が過ごす時間は楽しいことだけではありません。魔学は命にかかわる場面が多いです。実際、在校生が命を落とした前例も少なくありません。毎年3人は平均的に死んでいます」
担任の思いがけない発言にざわめく教室。
が、直ぐに収まる。
みんな相応の覚悟はある。
魔学。この世界に突如として起こったソレは、3千年の歴史を持つ。
突如として現れたそれは人間を襲い、苦しめてきた。
当時の術師達が立ち向かい、対抗策を編み出し、今日まで一進一退を繰り返してきた。
疫病、争い、事故、災害、この世で起こるありとあらゆる不幸の要因として大きくソレが関わるようになり、発生率も大きく上がった。