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入学3
ユートのイノセンスは後天性、つまりシグマタイプである。
彼がイノセンスを発現するに至った事件は新聞の一面を賑わすほどのものだった。
「Ｘ銀行立て篭もり事件」
ユートが小学3年の時、母親に連れられたまたま訪れた銀行で起こった悲劇だった。
犯人グループは銃やナイフを所持していた。
魔導隊の功績により事件は鎮められ、犯人は全員逮捕された。
が、
総死者数28人という悲惨な事件となった。
この28人の中に、ユートの母親も入っていた。
あまりのショックに当時のことをユートはあまり思い出すことが出来ない。
