サイコから食事に誘われた日の話
間違いなく、残酷な描写です。
人を殴る時、その人の素顔が伝わってくるような気がする。涙も血も声も、肉も骨も、素晴らしいリアリティだ。
理性もへったくれもなく泣き叫んで、汗やしょんべんの匂いがしたときなんかは最高だな。より深く接続した感じがある。
俺みたいなクズやそこらの動物と、嗚呼。人は変わらないって事。
知ってるか? べっぴんのはらわたにも糞が詰まってるんだ。だから俺んちの台所で出せる流水じゃ足りないくらい、水を何度かえても赤や茶色でいっぱいに濁りやがる。
そして次の日くらいには俺の糞になる。排泄しながら俺は勃起するんだ。女の事を思い出して。
神秘がガラクタになって、俺と同じだって笑えるんだ。俺を偉そうになぶり続けたババアも、肉やゴミの詰まったズタ袋だ。俺と同じなんだよ。
嗚呼、愛は遠くになんかない。そばにある。わからないだけだ。
──だからわかろう
殴ってさいて皆おなじ仲間さ
暖かくて柔らかい
醜くて臭い
愛しい愛しいズタ袋──なんつってな。ははは。
すまない、長く話しちまった。俺の分の肉が冷めてしまうし、お前の話も聞かないとな。──また母さんに怒られてしまう。
なあ、お前の女は美味しかったか?
どうだった? 可愛かった? きれいだった? 肉、だったろ?
俺、料理に自信あるんだよ。母さんにも誉められてたんだ。