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場面練習的な  作者: No.9
7/23

サイコから食事に誘われた日の話

間違いなく、残酷な描写です。

 人を殴る時、その人の素顔が伝わってくるような気がする。涙も血も声も、肉も骨も、素晴らしいリアリティだ。

 理性もへったくれもなく泣き叫んで、汗やしょんべんの匂いがしたときなんかは最高だな。より深く接続した感じがある。

 俺みたいなクズやそこらの動物と、嗚呼(うん)。人は変わらないって事。


 知ってるか? べっぴんのはらわたにも糞が詰まってるんだ。だから俺んちの台所で出せる流水じゃ足りないくらい、水を何度かえても赤や茶色でいっぱいに濁りやがる。

 そして次の日くらいには俺の糞になる。排泄はいせつしながら俺は勃起(じい)するんだ。女の事を思い出して。


 神秘がガラクタになって、俺と同じだって笑えるんだ。俺を偉そうになぶり続けたババア(かあさん)も、肉やゴミの詰まったズタ袋だ。俺と同じなんだよ。

 嗚呼(うんうん)、愛は遠くになんかない。そばにある。わからないだけだ。


──だからわかろう

殴ってさいて皆おなじ仲間さ

暖かくて柔らかい

醜くて臭い

愛しい愛しいズタ袋──なんつってな。ははは。



 すまない、長く話しちまった。俺の分の肉が冷めてしまうし、お前の話も聞かないとな。──また母さんに怒られてしまう。

 なあ、お前の女は美味しかったか?

 どうだった? 可愛かった? きれいだった? 肉、だったろ?


 俺、料理に自信あるんだよ。母さんにも誉められてたんだ。


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