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30 3日目 - 午後(13)

クリックありがとうございますv(oゝω・o)v+:

2周年なので1日に2話アップしようと安易に考えたひとりぼっちの桜ですw


ではまず1話目、どうぞご覧ください。



 この日アリーナを埋め尽くしている1千を越える観客達は息を飲んで没頭した。

 全員がまっすぐ視線を注ぎ、観ることに。

 いや、自身が魅了され魅せられる事に…。


 誰もが小さい頃に読んだであろう冒険活劇。

 取り分けそういった物語に出てくる主人公たちは凡人には到底出来ない事をやってのける。

 時には空を軽やかに舞うように飛んだり、時には自分よりも何倍も大きなドラゴンを剣1つで倒したり。

 だからこそ読み手は、その勇士を文字から想像して心を躍らせ、ドキドキとページをめくり、ハラハラと次のページを想像するのだ。

 だが、実際に生きている人間がそれをやれるわけが無い。


 だってそれは物語の中だからこそ可能な事なのだから。

 だってそれは現実じゃないのだから。


 そう…それは誰もが知っていること。



 ――実際の人間には決してマネ出来ない



 しかし、今日この時、アリーナで民衆の考えは一変した。

 いや、正確にいうと一変せざるえなかった。



 ラムゼスの熟練されたはがねすら切ってしまうような横切り。

 触れればカーナのような女性であれば問答無用で胴を真っ二つにするようなそれ。

 しかし彼女なら避けれるだろう。

 それはカーナ自身が一番確信している。


 横に?

 背後にジャンプ?

 はたまたしゃがんで?


 数多くある選択肢。

 今の彼女ならどれでも選択可能だった。

 しかし、彼女の選択はそのどれでもなかった。


 結果としてラムゼスの横切りは空気しか切ることが出来なかった。

 代わりに腕に伝わってくる重さ。

 視線の先、剣の先端にあったのは黒いブーツのつま先。


(何だ?乗ってる?…えっ!剣に!?)


「は?」


 視認するラムゼス。

 真一文字だった口元は声にならない「あーー」と開けられ、ほうけた表情で視線を上げた。


 そこにいたのはカーナであった。

 カーナはまるで体重が無いみたいな軽やかさで剣の上に乗った。

 高速で放たれた剣の上に。

 一瞬とはいえ、確実に。


 驚愕の光景に口をぽかーんと開けたままの観客たち。

 目の前で何が起こっているのか分からないし理解できないといった様子。

 時が静止した空間で、もちろん剣に乗って「はい終わり♪」となるわけもなく、カーナは次の動きを始めていた。

 ぶおぉん!と、その場でバク宙するかのように蹴り上げられたブーツのつま先がラムゼスの鼻先を掠める。


「っ!?」


 今までは何だかんだで命までは取りに来ていなかった、だがここにきて明確な殺意を持って命を狩りにきた一撃。

 上体を仰け反らせるようにして間一髪避けることに成功したラムゼス。

 しかしその表情には安堵は無く、ただ、ただ、唖然としていた。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 肝が冷えた、今の攻撃に当たっていたら無防備なあごが砕かれていたであろう…。

 今避けられたのは単に運が良かったから、上体が仰け反ったのも剣に乗ったカーナの重さを耐えるようにしたせい、つまりは偶然の産物。


 心臓がけたたましく鼓動するラムゼスは今、正体不明の怪物と対峙している気分だった。

 パニックに陥った頭はついさっきまで戦っていた女と、今、目の前の生き物を同一とは認識できずにいる。

 それほどまでに戦闘能力に雲泥の差があった。


 それなりの戦場で場数をこなした、死線も何度か乗り越えた。

 でも震えが止まらない。

 実力差がラムゼスの刃を無意識にカチカチと鳴らす。

 鍛え上げた肉体、磨き上げた技の数々が届かない。

 剣を握る手が汗でじっとりと濡れていた。


(勝てる気が…しない)


 それはまるでクルウェイと初めて相対した時を彷彿とさせた。

 無尽蔵むじんぞうに溢れ出て来る恐怖を必死に押さえ込むように口を開く。


「お前は…何なんだ?」


 その質問には様々な意味が含まれていた。


 目的は?

 本当にただの使用人なのか?

 なぜそんなに強い?


 そして


 お前は本当にクルウェイよりも強いのか?


 ゆっくりと振り向いたカーナ。

 赤く、炎のような髪が流れる。


「…………」


 カーナは何も言わない。

 ただ、口元が少しだけ不気味に歪んでいた。


 怒りに満ちた表情をしてくれていたならまだよかった。

 というか、それならこんなに動揺はしなかっただろう。

 今、自分達は本気で戦っているのだから憎しみのこもった目を向けられるのがある意味正常。

 にも関わらずこんなに平然とした目を向けられて戦われた日には不気味さを通り越して恐怖を覚える。


 ラムゼスは確信する。


 こいつは人間じゃない。

 人間の姿をした”何か”だ。

 そう、クルウェイ・キュートと同じく、人の境界線を越えた生き物。


「狂ってやがるな、お前」


 一瞥いちべつで心臓を握り潰されたような感覚に陥るほどの冷たい目を向けてくるカーナ。

 彼女は言った。


「行きますよ、せいぜい足掻いてみせてみなさい」


 それはまるでラムゼスに対して「死ぬ覚悟をしろ」と言っているようであった…。



閲覧ありがとうございました<m(__)m>


さて、2話目は…何時ごろにあげよっかな?ww




チェンクロVですが、早くも年代記の大陸が単独ピックアップがきましたね。

SSR出現イコールそのキャラという夢のようなピックアップ……o(〃・ω・〃)o"

ひとりぼっちの桜は以前から狙っていたキャラを狙いました。


私が狙ったキャラはちまたでメッテイヤ様とも言われている「蛇鱗の女帝メッテイヤ」です。

性格は王の中の王、自分以外は劣っていると考え、必殺技を発動する時「息をするな、劣等種!」と言って竜に変身、能力が超向上して、自身の攻撃とは別に1分間上空から高火力な雷を落とし続けるキャラです。


劣等種…ええ、皆さん、今皆さんの頭の中で思ったとおりFateの金ピカ王を思いだしますねww


何はともあれ狙った結果、私は24回で見事当てることができました(^_^)

そして正月の福袋交換で得た限界突破アルカナ4枚でメッテイヤ様を4凸完了♪

いや~、使った観想は強い(>_<)!さすがはギルガメッシュ…じゃなくてメッテイヤ様だ(笑)

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