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26 3日目 - 午後(9)

リア充はいねぇーがぁ(;ಠ益ಠ;)悪いリア充はいねぇーが(╬♛. 益♛. )

あっ!クリックありがとうございます♪リア充爆発委員会、会長のひとりぼっちの桜ですww


2時間ぶりですね(^^ゞ

それではどうぞご覧くださいませ~。



 長ったらしい話はずいぶんとカーナの体力を回復させた。

 しかしまだ満足のいくほどとは言えない。

 痺れる口元を動かす。


「よく、、調べられましたね。そんな無駄な事を」


 無駄、その言葉をラムゼスは笑う。


「無駄?昔の俺みたいなこと言ってんな。でも…無駄じゃねーだろ?戦う相手の事を研究せずに戦いを挑むなんて馬鹿のすることだ。実際、だからおたくは今転がってるんだろ。まぁ調べたのは俺じゃねーんだけど」

「………」


 凄い勢いで睨みつけるカーナ。

 しかし言い返せない。

 本来なら言い返してやりたいが、このざまでは言い返せない。


「おっ、もういいのか?もう少しぐらい待ってあげるよ、お・姉・さ・ん」


 殴られたところが疼く、足がグラつくのを下唇をギュッと噛む事で耐えながらも荒い呼吸でカーナは言った。


「いらない、、、お節介です」


 無理やり膝に手を置いて足に力を入れる。

 肩で大きく息をしながら立ち上がると、足がグラついてうまく立てなかった。


「ハァハァ、ハァ」

「まぁそう言いなさんなよ。何だかんだ言っても俺はお前に感謝しているんだ」


 ぼんやりとする頭で問い返す。


「…感謝?」

「お前が今日、俺と戦ってなかったら俺の今日戦う相手はクルウェイだった」


 ラムゼスはそう言うと視線だけを皇帝陛下のいるVIP席に向ける。

 満足そうに座した皇帝の横にいるのは完全強者の男。


「あれは人間じゃない、化け物か何かだ。 人が勝てないのは当たり前、でも戦わないといけない、そんな時に出てきたのはお前だ。念願の殿堂入りを達成したあとに皇帝陛下の御前で醜態を晒さなくてもよくなった。ありがとよ。だから、このインターバルは俺からのお礼だ、ゆっくり休んでから立ち上がれ」

「戦う前から、、勝機は無いと考える、、さじを投げる、なんて、、あなたは本当に立派な騎士様なんですね、感動すら…、、、しますよ」

「うるせぇ、体力を回復させるなら喋ってんじゃねぇよ。それに俺もガキのままじゃいられないんだよ」


 その声は怒りとどこか諦めを含んだような、まるでやんちゃな子供が大人に完膚なきまでに怒られた後のようだった。

 だが次に出てきた言葉は諦めのほうが強く色ずく。


「手も足も出ないほどの、、、一生かかっても届かない強さは現実にあるんだよ」


 戦闘中に喋るのをカーナは嫌う

 それは無意味な事だから

 しかし、息を整える前にこのことだけは問わねばなるまい。

 どれだけ一言、口にするたびに内臓を傷つけ、体力が削れたしても。

 この一言だけは言わずにはいられないのだ。

 

 カーナは傷だらけの内臓に力を入れて肺を膨らます。


「1つ聞きたい。なぜ、、今ナイフを使わなかったのですか?」


 擦れた声で問うた。

 答えはすぐに帰ってきた。


「ナイフ? さっきも言ったがナイフはお前の気を逸らすために殴る前、目の前で捨てたから持ってなかったろ」


 わざと茶化したような言い回しだった。

 自然に声がキツくなるカーナ。


「その後です。一撃を与えた後すぐにナイフを拾えば、倒れた私に追撃が出来た。その魔道具はそれをするだけの能力を持っている」


 沈黙がリング上に横たわった。

 それは降り下りて来る風の音だけが妙に鮮明に聞こえるほどに…。


 やれやれと細い溜め息を1つ

 ラムゼスは言った。


「こちとら、どこぞの使用人と違ってもう誇り高い騎士様なんだ。不意打ち、ダウンしている敵への追撃なんて観客の前で出来るわけねぇんだよ。こっちは体裁ていさいやら、色々守らないといけないものが多いんだよ。それに…」


 ギラギラした捕食者の視線を向けながら声を潜めて笑った。


「俺は昔から弱い物いじめは趣味じゃねえんだ」

「………」


 誰が弱いだと!

 なら今すぐ殺してやる!!

 そして力の違いを教えてやる!!!


 咄嗟とっさにそう叫びたくなった。

 叫ぶだけでずいぶん気持ちがラクになるだろう。

 でもカーナは耐えた。

 口から今にも出てきそうになる声を無理やり唾と一緒に呑み込んだ。まるで自身を戒めるように。


 そして一言だけ。


「そう…ですか」


 情けない。

 屈辱だ。

 こんな感情をまた持つ日が来ようとは…。


「不敬」


 小さく呟いた。


 そう、これは天秤にかけた罰。

 優先順位を考えることすら不敬なのに、比べてしまった罰。

 あんなただのナイフと神のお言葉を天秤にかけた罰。

 つまりこの内臓をえぐる様な痛みとグツグツとした屈辱は甘んじて受けねばならないもの。


 耐えるのです私。

 言い返してはならない。

 耐える事こそが神への忠義になるのだから…。


「不敬な私にどうか罰を…」


 その言葉と一緒に呑み込んだ黒々とした感情は、口内の血と混ざり合ってヘドロのような味がした。


 気がつくとカーナは普通に立っていた。

 良薬口に苦し、ということなのだろう。



閲覧ありがとうございました(^_^)



さて、では私は鍋も食べ終わったことですし、寝ますかね。

それでは皆様、よきクリスマスを……




リア充の皆様…バクダン╰( ^o^)╮-●~*ポーイ

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