22 3日目 - 午後(5)
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息をする要領で喋る私は常々寡黙な人に憧れています。
小学生の時にも担任の先生に言われました…
「いいか、男は口で語ったらアカン。背中で語るや、分かるな?」
「…いや、全然」
「チッ!じゃあもう分からんでええから、とりあえず女子に謝ってこいや」
「背中で?」
「口でじゃ(゜皿゜メ)!!」
どっちやねん!!って思ったひとりぼっちの桜ですww
ではどうぞ今回のお話もお楽しみくださいませ~(^^)
ラムゼスの攻めに一切の恐れが無くなっている。
そうカーナは感じた。
それもそのはず。
もしも攻めすぎて反撃を受けてしまうミスしてしまっても魔道具を使用すれば仕切りなおせる距離まで離れることが出来る、ノーリスク・ハイリターンな状況。
攻めないはずが無い。
常に左手は魔道具であるナイフをしっかりと握り締め、持ち前の剣術でフェンシングのように果敢に攻め続ける。
一方、カーナの攻撃はというと数回、惜しい攻撃もあったが、どれもが剣尖が胸元の鎧を掠めるの程度。
よしんば「いける!」と確信しても、敵を捉える直前でラムゼスが魔道具を発動、数メートル離れられるの繰り返しであった。
この中間距離で戦い続ける限り、ラムゼスのヒットアンドアウェイのチャンスが多すぎる。
つまりだらだらと長引いてしまう。
そう直感したカーナ。
持っていたナイフを袖にしまった。
「このままでは戦闘が無駄に長引いてしまいますね。どうです?男らしく殴り合いで勝負させてあげましょうか?ああ、もちろん魔道具は使っていただいて結構ですよ」
ラムゼスは言った。
「ありがとう…とは中々言えないわな、女に言われても、それに…ッ!?」
ラムゼスの言葉を待たずに、両腕を顔の前へ、前かがみのファイティングポーズで殴りかかってきたカーナ。
もちろん手には何も持っていない。
つい反射的に剣を構えかけたラムゼスだったが、観客席にほんの一瞬、目をやると苦々しい感情を込めて剣を鞘に戻した。
「てめぇ。やってくれやがったな」
「フフフ」
そして超近距離で拳を交わす2人。
唐突に始まった壮絶なバトルにアリーナ全体が盛り上がる。
しかしカーナはすぐにその顔色を曇らせることになる。
「……」
おかしい…
攻めきれない?
いつもの感じで身体は動いていると…思う。
思うのだけれど
カイルなら4~5回KOさせているだろう打撃の連打。
しかし両者に決定打は無い。
カーナが鋭いアッパーを繰り出すとしっかりとそれをガードするラムゼス。重いラムゼスのフックはカーナが余裕でかわす。
この0距離の激しい攻防はしばらく続いた。
その両者の攻防にどよめくアリーナ。
カーナはそのどよめきに合わせるように少しだけ攻めた。
ラムゼスの轟音鳴り響く右ストレートに飛び込む。
地面を力強く踏み込む利き足。
そしてラムゼスの拳が自分に当たる前にその顔面へカウンターを打ち込んだ。
「グフッ!」
口元ちょっと下に叩き込まれる拳。
ぐにゃりという感触が腕を伝ってくる。
よろめくラムゼス。
――入った!
そう確信した。
しかし、その身体は倒れ込む事無く踏みとどまった。
それだけでもカーナにとってはカイル並みのタフネスに驚く場面なのだが、ラムゼスはそれだけにとどまらない。 殴られた反動を利用して思いっきり身体を回転させ、カーナに受けた鋭いカウンターの威力も乗せ、振り向きざまに蹴りを出してきたのだ。
瞬間、戦慄するカーナ。
つま先に力を溜めて一気に解放、その場から飛びのいた。
間髪いれず胴部分を掠める轟音。
「チッ、外したか」
決して残念そうではなく、どちらかと言えば嬉しそうな声質で呟くラムゼス。
殴られた顔にダメージの色は無く、その顔色は良好そのもの。
ゆっくりと折りたたまれる豪脚、だがその間も終始カーナを捉え続けている眼光。
その眼光を受けたカーナ、たじろぐように2歩3歩、念には念を入れて猛獣との距離を取ると、薄っすらと流れる汗を指の腹で払う。
そして、ギリッ、と奥歯を噛む。
「見誤った」
ここまでの勝負の流れでカーナは一方的にラムゼスは生粋の剣士だと思っていた。
それは戦闘すぐに投げたナイフを背負っていた剣で鮮やかにいなした時に、まずそう思ったのだ。
そして数回、斬りあう事によって確かめた。
奴の剣の腕は間違いなく一級品だと。
だからこそ挑発をして、剣を抜くより早く接近して、超至近距離で戦う選択を取った。
剣を使われると長引きそうだったし、魔道具ありきでも素手のほうが早く片付くと思ったから、、。
しかし肉弾戦に持ち込んで分かった。
「この男は…」
殴り合いで真価を発揮するタイプだ。
それも並大抵の実力じゃない。
カイルのようなゴロツキがたどり着く腕力を主体としたケンカスタイルなどではなく、1発1発に殺意を込めて打つ壊すような鋭い無駄の無いスタイル。
さっきも、ただ反撃するわけではなく私を狩りにきた。
それは自分と同様、戦闘に特化した戦い方。
カーナは確信する。
「殴り合いだけだったら、目の前の男は今まで出会った中で間違いなく1番強いですね」
だがしかし、だからどうだと言うのだ?
カーナは口元が笑みを象る。
それは自分が戦いで負けるわけが無いという事を誰よりも自分が確信しているから。
「さて、そろそろ動きにも慣れてきましたし、どうやって仕留めましょうかね」
余裕を持った声でカーナは言った。
閲覧ありがとうございました(^^♪
いつも読んで頂けている方、本当にありがとう。ではまた次回お会いしましょう!(^^)!/~~~
少し前のことになりますが、PSvitaのメモリーカードをパワーアップさせました^^;8Gから64Gへ(笑)
もう快適ですね♪大は小を兼ねる、、、いい言葉です。
そしてPSストア10周年記念で「イース8」買っちゃった (つ∀<○)゜
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さぁ、ひとりぼっちの桜、新たな冒険の始まりでござる(`д´)ゝ




