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09 2日目 - 午前(2)

CLICKありがとうございますヾ(*≧∀≦)ノ゛

昨日、地元の花火大会だったんですけど「地元は…行きづらいし……家の窓から見よっと」って言って1人窓からの風景を堪能したひとりぼっちの桜です(つ﹏⊂)


今回のお話は実は昨日アップしようかと思ったのですが(花火大会のお話もしたかったのでw)もうちょっと足そうと思ったら5ページから9ページになってしまったお話ですw

皆さんはどこを足したか分かるかな?

…まぁ、半分ぐらい足してるのでだいたい2分の1の確立で当たるのですが(笑)


それではどうぞご覧ください(^^♪



「皆さんお久しぶりです。ただいま帰りました」


 囚人たちは音を立てて開かれたドアからカーナの姿が見えるや否やおもむろに立ち上がった。

 そして囚人たちは急なボスの帰還を驚くわけでもなく、ぞろぞろとカーナの所へ集まってきた。


 チンタラするな!と言いたい気持ちを抑えなが表情を崩さないカーナ。

 そして少し遅れて、奥から1つの野太い声がやって来た。


「おお、おお、俺たちのボス様の帰還だ野郎共」


 うやまう心が全くこもっていない言葉を言いながら近づいてきたのは体中に傷跡が目立つカイル。

 この囚人達の中で一番の問題児と言っても過言ではない男。

 今回はその手に小さめの酒瓶が握られていた。


「朝から酒を飲んでいたんですか?」

「おおっと、ここから出なきゃ好きなようにしろって言ったのはボスだったよな?」

「別に怒ってはいません、聞いただけです」

「そりゃ~よかった。それにしても…なんでそんなに丁寧臭い敬語使ってんだ? 気持ち悪いぞ」


 苦笑い気味に問いかけるカイル。

 カーナは自分よりもだいぶ背の高いカイルにあと一歩でぶつかりそうな距離まで近づくと、私もお前たちに敬語なんて使いたくないのだと首を横にした。


「マリアンヌ様にそうしろと言われたのです。ですから不本意ですが今後はあなた達にも敬語で話すことになります。ですが、今までどおりふざけた態度を見つけたら即、暴力に訴えかけるというスタンス自体は変えるつもりは一切無いので、そこは肝に銘じておきなさい。 特にお前…じゃなかった、あなたは人一倍気をつけなさい」


 見上げるように顔を上げるカーナ

 下から突き上げられる殺気という名の視線がカイルに突き刺さる。


 しかし、まったく怯えもしないその舐めきった表情に変化なく、それどころか横柄とも思える行動に打って出た。

 頭の後ろに両手を置いて大きなあくびをする。


「へーい、分かってますよぉボスぅ~。そんなに怒ってるとかわいい~かわいい~顔が台無しになっちまうぞ~♪ハッハッハ!」

「……」

「グハッ!」


 その瞬間カイルの巨体は宙を仰け反るように舞ったそうな。

 舞う巨体、その隙間から見えたのは、強くアッパーを振り上げたカーナの勇姿であった。


 ビンの割れる音と共に巨大な衝撃が床をうつ。

 そして仰向けで倒れたカイル。

 すぐに怒りにこもった瞳でカーナを見上げ、そして立ち上がろうとする。


 しかし


「ヌゥゥ、クソ…女、許さ、ねぇぉ…ぞ! あれっ?グラつ、く」

あごを狙って振りぬきました、少しの間は脳が揺れて立てませんよ。さて」


 生まれたての子ヤギのようにしているカイルの顔に、優しい上司からの蹴りをプレゼント。


「グフォッ!?」

「あなたが全く変わりなくて安心しましたよ」


 反抗的な駄犬には愛の篭った調教を、、、

 カーナの育成理論はここに来て一層と厳しさを増したようだった。


 その後、黒く塗られた室内にまるでカフェスペースのように所々に置かれた丸いテーブルと椅子。

 その1つに近づいていくとテーブルの上を指でツーとなぞった。


「うん、ちゃんと綺麗にしているようですね」


 ここの中に居る限り、囚人達には自由を与えろ。

 ストレスを溜めすぎるとどんな行動を取るか分からんからな。

 あっ、言っておくが食事もちゃんと与えるのだぞ。

 食事って水オンリーじゃないからな! 分かってるよな!?


 これがマリアンヌの指示。

 だからカーナもある程度の自由は与えることにした。

 酒や賭博に使うカードがあるのもそのためだ。

 本来だったらこのようなものをカーナが与えたくなかったのは言うまでもない。


 だがそこは、なんと言ってもマリアンヌ様の言いつけ。

 無下むげには出来ない。

 というか、命令を拒否するなど出来ようものか。

 でもその代わり囚人達には飴と対なすムチの存在を用意した。

 まぁ、ムチと言っても可愛いものだが…


 屋敷の敷地面積ほどもある巨大な地下室、汚されてはマリアンヌ様に申し訳ない、だからこそカーナは徹底的な清掃を囚人達に課した。


 因みに清掃は日に3回

 朝、昼、晩

 清掃は雑巾による乾拭からぶきからトイレ、キッチンなど、全てに渡って事細かにやり方を指示した。


「では、確認しましょう。あなた達がちゃんと言いつけを守っていたかを…ね」


 小姑こじゅうとのように尖らせた視線を走らせる。

 そして、どうせ荒い掃除しかしていないんでしょ?という前提で見回ること10分ほど。


「う、、嘘でしょ…」


 しかしゴミはもちろん目立った汚れ1つも無かった。

 というか、恐ろしいほど徹底していた清掃作業の結果を目の当りにしたカーナ。


「本当に…綺麗ですね」


 どうしましょう?

 まるで新品のようだ。

 驚いたことにトイレも綺麗だったぞ。

 そこはお前たちのアイデンティティ的に汚くてもいいのではないのか?


 これではこいつらを殴れません。

 いや、理由は見つけるものではなく作るものか?


「ええ、もちろん。ボスの言いつけ通り日に3回掃除をやっておりますので」


 相変わらずひょろひょろとした体格の眼鏡をかけた男。

 こいつだけは信用ならないとカーナがマリアンヌに進言した男。

 名前はウィノ。

 ウィノは骨と皮だけで構成された細身で好意的にカーナに話しかける。


「思った以上にしっかりとやっているのですね」

「ええ、もちろん。私達も命は惜しいので」


 なぜこいつがまだここで生き抜けているのか不思議でならない。

 私が課した数々の試練を潜り抜け、あまつさえボウガンの矢すら避けて見せた。


 体格にしても、周りの武闘派とは程遠い体つき

 いや、体つきだけなら女もいることだしそこまで差は無いかもしれない。

 しかしウィノは実力もダントツの最下位。

 最初に力を見たときからシア以下、弱いにも程がる。

 にも関わらず、この荒くれ者たちの檻の中で発言力を持ち続けられるものなのか?

 こういった所では腕っぷしが全てではないのか?


「ボス?」

「……」

「ボス?」

「聞こえてます。これからもせいぜい命を大切にするんですね」


 この眼鏡を殴りたい衝動を右手に込めながら、ぶっきらぼうな物言いで返答。

 しかしウィノはカーナの気持ちを見通しているかのように


「はい、もちろん」


 と清々しく言うのであった。


「花にもちゃんと水をやっているみたいですし…」

「もちろん言いつけどおり枯らしてませんよ」


 今度は眼鏡とは違う男が答えた。


「そんなのは当たり前です。これはマリアンヌ様をイメージして私がここに置いているクロユリ、もしこれを枯らそうものなら、枯らした鉢の数だけあなた達を処分します」

「ははは、また、ご冗談を」

「冗談じゃないんですけどね」


 クロユリの健康具合をチェックしているカーナ。

 枯らさないなんて当たり前だと無視をする。


「うん、栄養はしっかりと花びらに行き渡っていますね。これならマリアンヌ様も喜ばれるだろう」


 そんなマリアンヌは本当は全く!喜ばないという的外れな感想を小さく口走ったまさにその時であった。

 顔を引きつらせた囚人の1人が、カーナのご機嫌を取るためにある言葉を言ってしまったのだ。


「それにしてもたった1千の軍勢でよく勝てましたね、流石は我らがボスですね」


 その言葉にカーナの手がピタリと止った。


「なぜ知っているんですか?」

「えっ?」

「なぜ、マリアンヌ様が1千の軍勢でダイアル城塞を攻略したことをあなたが知っているんですか?私は言ってませんよね、こちらの軍の数なんて」


 顔を囚人達に向ける事はしなかった。

 それどころかピタリとその動きを止めてまるで静止したかのように背を向けたまま。


「まさかここから出たんですか?」


 声は怒っているわけでも疑いを含んだわけでもない、相変わらずの抑揚の無い業務的な声だった。

 しかしカーナの言葉は冷たい刃物のように囚人達の喉元に突き立てられた。


 囚人たちは想像する

 今、壁を方向を見ているカーナの表情を、恐怖を覚えるなというほうが難しいその瞳の色を…


「えっ、っと、そ…それは」

「お待ちくださいませませ~。それについては、私がお答えしましょう」


 またもしゃしゃり出てくるウィノ

 振り返ったカーナの視界から口を滑らした男を隠すように立ち塞がる。


「ボスがこの地下室に作った多数の空気穴、それはもちろん地上に続いているわけです」

「それで?」

「地上を歩いている人間が話していたのですよ、マリアンヌ皇女殿下率いる1千の軍勢が勝利したと。だから知っていたんです」

「それが聞こえたと? こんな地下から」

「ええ、それはもちろん我らの中には耳が良いのもいるので。何ならボスだって、ここから地上の音を聞こえたことあるんじゃないですか?」


 黙したままのカーナにウィノは言葉を重ねる。


「確か日にちは4日ほど前のことだったかな?」

「………」

「疑うのなら調べてみてください、4日前にこの屋敷の周辺で演習が執り行われたはずですから」

「この辺りで演習を?」

「ええ、演習を」


 この辺り一帯はアンジェラ死後、マリアンヌ様の所有地となった。

 許可無く皇族の敷地内にこの国の人間が入るとは思えない。


「この辺りは皇族の私有地なのに?」


 カーナの疑いのこもった物言いにウィノは不自然なぐらい吊りあがった唇で返答する。


「おそらく何か理由があってこの近くでやったのでしょうね。まぁ、何にしても調べればすぐに分かることですよ」

「あなたに言われなくても調べます。その上でもし、もしも、嘘を付いていたなら」

「ええ、もちろんもちろん、私が首でも吊ってお詫びしましょう。ちなみにロキ様がどうこうとも言っていたので第2皇子辺りから調べられてはいかがでしょう?」


 確信を持って放たれる言葉。

 愉快な気配を漂わせながら向ける笑顔は”調べても無駄”という未来が待っていると言っているようであった。


「そうですか」


 カーナは短くそう言うとマリアンヌとのやり取りを思い出す。



             ×            ×



『眼鏡がカイルを殺させなかった理由は2つ。 1つ目はカーナに、いや、その先にいるわれにゴマをするため、自分の存在感を見せ付けるために取った行動。もしそうなら、眼鏡の思惑は見事にハマッているな、実際に我がそいつを№2にしてはどうだと言ったわけだから。 2つ目の理由はいつか我を裏切るためにカイルが使えると思ったから殺させなかった』

「あの野郎、帰ったらすぐに八つ裂きにしてミンチにしてやる」

『いや、まだ分からん。実際会ってみないとこれ以上は判断できんよ。つまり、まだ殺すなよ』


            ×             ×



「うーん」


 前者の理由であれば、この眼鏡は放置。

 後者の理由であれば、即日即行で殺す。

 何が何でも殺す。

 予告どおりミンチに肉にする。


 だが現状、私ではその判断が出来ない。

 こいつの考えてることが分からな過ぎる。

 どちらかが判断できない以上、マリアンヌ様にとって有益になるかもしれないものを私が壊すことは不敬に値する。

 とりあえずこいつの言った通り、嘘かまことか確認してからだな。


 少しの沈黙、眉をひそめるカーナ。


「一応、念のために聞いておきますが、あなたち、ここから本当に出てないですよね?」


 目つきを鋭くする。

 しかし目の前の元囚人はケロッとした表情でひょうひょうと答えた。


「いいえ、まさか。出ていませんよ、ええ」


 それはとても嘘をついているとは思えない自然な口調であった。


「…そうですか」


 攻めあぐねる何ともいえない仏頂面のカーナ、視線を再び囚人から外した。

 そして横顔のまま言った。


「これからは、疑われるような言動は気をつけなさい」

「はい、もちろん。皆にもそういったミスをしないよう、言いつけておきましょう」


 本当にただのミスならいいが

 もしも私をたばかればその時は真っ先にお前を殺してやる。


「…フゥ! さて本題ですが、明日私はアリーナという場所で戦わなくてはならなくなりました、それによってマリアンヌ様の護衛という名目で2人ほど外に出てもらいます」

「マリアンヌ様には他に護衛はいないのですか?」

「もちろんいますよ」


 それも屈強なムンガルという男がな


「ただ、マリアンヌ様もお前たちに会いたいとおっしゃられている、寛大な心をお持ちの神に感謝するんだな。それでは2人の選定といこうと思うのだが」


 マリアンヌ様には選定方法は任せると言われている。

 しかしおそらく二重人格の「シア」は残せということだろう。


 う~~ん、どうしよう?

 あまり目立たずにシアだけを残すには…


「っ!?」


 マリアンヌ様のお話によれば死に直面すればシアはもう1つの人格にスイッチする。

 そうすれば実力からしてこの中だと1番上

 私がここを離れて数日立ってない、どうせロクな修行もしていないのでしょうし、していたとしても数日で実力の差は簡単には覆せない。


「今から全員の実力を再度見ます。1人づつ私にかかって来なさい、上位2名を明日連れて行きます。皆さん外には出たいでしょ?本気で来なさい」

「では私は止めておきましょう。 私の実力では到底ボスにはかないませんし、上位2名に残れるなんてとてもとても思えませんので」

「聞こえなかったのか?全員だ。お前に拒否権など無い」


 その有無も言わせぬ敬語を忘れた言葉と強い視線に男は眼鏡の奥の瞳をニコッと変化させ、マリアンヌよりも細く折れそうな首を深々と下げるのであった。



最後まで閲覧ありがとうございました─☆*:;。(○`・∀´・)ゞ☆*:;。─


次回は2日目の最後となります(たぶんw)

よかったら次回も読んでいただけると嬉しいです(^^)




突然ですが皆さん気になっている事があるんじゃないですか?

いえ言わずともわかります。

ええ、私には分かりますとも(*-ω-)

皆さんが気になっていること…それは、ずばり!!


チェンクロVでの私のガチャ結果!!


ふふふ、当たってしまいましたね(¬w¬*)


無課金で相当数の精霊石とチケットを所持していた私がどのような結末を迎えたのか、皆さん夜も眠れずにすごしたことでしょう。

今宵、その心配事をこのひとりぼっちの桜が払拭してさしあげましょうぞ!


私がシャウナ先生を4凸したことは以前発表したと思いますが、私はその後も私の理想郷を実現するべくガチャを引いておりました。


まずあの後に狙ったのは騎士最強ともうたわれている「ミノア」これがワンピックアップフェスというSSR当たる=ミノアというすばらしい期間が有ったので、私はブッパしました。

結果は89回でミノア4凸達成しました(v^ー゜)ヤッタネ!!


そしてここからが重大ニュース!

本来はここから「マレーナ」狙おうと思ったのですが、予定よりも石とチケットが余っていたので、私はここで大きな路線変更をすることにしたのです。

狙ったのはマレーナと同じく戦士最強クラスであり、マレーナよりも単独で力を発揮するぶっ壊れキャラ「気ままな 女狐フォリリネ」です。

そしてフェスがきたのでガチャを回しました。

結果は…


4凸出来ましたよ!!

いや~、やってやりましたよ。

無課金で「シャウナ」「ミノア」「フォリリネ」全て手に入れれるとは夢のようです(#^.^#)


えっ、何回かかったか?

……それは、まぁ、何て言うか。

うん、後悔はしてないよ。うん

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