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07 1日目 - 午後(4)

クリックありがとうございます(^^)

今日、仕事中に寝不足で工場の屋根から落ちかけたひとりぼっちの桜ですw

みんな、寝不足の時には工場の屋根に上らない、ひとりぼっちの桜との約束だよ(*^◇^)d


ではどうぞご覧ください(^^♪



 重い空気から解放された廊下。

 たまにいるのは所々に配置されている衛兵のみ。


「カーナ、話は聞いていたな?」


 マリアンヌは自分の部屋へ戻る歩みを止めることなくすぐ後ろを付いてくるカーナに言った。


「はい、概ね聞いておりました」


 ちなみにムンガルとは扉を出て速やかに別れた、熱っていうか圧が凄かったからさ。

 これからもキャッチ&リリースの精神を忘れないようにしたい。


「急に戦うことになったが大丈夫か?」

「お気遣い痛み入ります。ですが、マリアンヌ様のめいであれば例えどのような状況であっても問題ありません」

「それは何よりだ。 ちなみに勝算は?フフ、聞くまでも無いかな」


 カーナは歩き方や立居振舞たちいふるまいから相手の力量を即座に判定することが出来る。

 しかもその判定は非常に精度が高いことを自分自身が確信していた。


「はい、あの程度の騎士たち、私の相手にはなりません」


 敵にならない、それがカーナの下した答えであった。

 マリアンヌは満足そうに、そうかそうかと鼻歌を歌う。

 しかし途中、何かを思い出したかのようにピタリとやめた。


「お前に聞きたいことがあるのだが」

「はい、何でしょうか?」

「あのラムゼスとかいう男が持っていたナイフの魔道具、あれはお前にとってなんなのだ?」


 カーナはその問いに少しビックリしたように一瞬足を止めると、見透かされた心を偽ることなく言った。


「あれは父の形見です」

「ほぅ」


 そして再び歩き出すと自分の中に押し込んでいた思い出を話し始めた。


「前近衛騎士団長ストロング・マキシマムが生涯持ち続けて、幾千の戦で共に勲章を手にしてきた相棒、それがあのナイフです」

「ふ~ん」


 なるほど、それで執着していたかのようにナイフを見ていたのか。

 そして過ごした期間も長かった事からナイフもカーナを覚えていたと、そういう事ね。


「魔道具の特性は魔力放出。通常魔道具とは己の精神エネルギーを魔道具に吸わすことによって奇跡を起こしますが、あの魔道具はエネルギーをそのまま推進力として放出することが出来ます。そしてそれによって使用者は驚異的な加速を得ることが可能になります」

「物にあまり執着が無さそうなお前がそれだけ知っているとは、よほど大切な物なのだな、お前にとって、いや、お前たち親子にとって」


 はいと頷くカーナ、開いてい手の平をグッと握る。


「本来あのナイフは私の物になるはずだったのです。それをあの憎き右大臣が奪ったのです」


 マリアンヌに関連すること意外ではほとんど感情を表に出さないカーナが珍しく怒りをあらわにした。


「生前、父は私に言ってくれていました、自分に何かがあったららこの魔道具を私に託すと」


 そう言えばわれも母上にそれ言われたな

 まぁわれの場合は即、拒否ったけど。

 親というのは子に魔道具を譲りたくなるものなんだろうか?

 親が適正があるからといって、子も適正があるとは限らないのに


「だから私はあの魔道具の特性を人よりも熟知しています、何度も使ったこともある、それこそ私が持つのに相応しい何よりの証明なのに、、、あの男は汚い権力を使って、私から奪い取った、しかもそれだけに飽き足らず私から家、母、全てを奪った。しかもあんな何処どこの馬の骨か分からない輩にあの魔道具を渡して、きっとあれも私への当て付けに決まっている」


 それは過去への未練と恨みがたっぷりと込められた話であった。


 いつの間にか建物と建物の間、城の中庭にまでやって来た2人

 あたり一面夕日で真っ赤であった。

 するとおもむろに立ち止まるマリアンヌの小柄な背中 

 そしてフゥ~と溜め息を吐く。


 マリアンヌはさらに続こうとしているカーナの恨み節をバッサリと打ち消した。


「それはお前の力が無かったからだ。 権力であれ何であれ、お前に力があれば守れた、それを守れなかったとするなら、それはお前の弱さから生じた万全なる結果だ」

「…はい、あなた様の言う通りです。マリアンヌ皇女殿下」

「そのような生産性の無い話を聞きたかったわけではない。 まったく、無駄話をわれに聞かせるな、時間の無駄だ」

「申し訳ありません」


 マリアンヌはその情報は無価値だと言い放つ。

 それは過去など捨てろと言っているようでもあった。


「究極な所、われが聞きたかったのは、お前ならあの魔道具を誰よりも上手く使いこなせるのか?という一点のみだ」


 視線で詰め寄るマリアンヌ。

 その問いにカーナは即答する。


「私なら誰よりもあれを使いこなせます」

「うむ、それはよい情報だ。では、お前に望むことはただ1つ」


 マリアンヌはしっかりと振り返ると、静かな、でも重い声で言った。


「カーナ、御前試合、死んでも勝て」

「はい、マリアンヌ様の御心のままに」


 躊躇ちゅうちょなく答えるカーナにマリアンヌは満足そうにうんうんと頷く。

 そして意地の悪い笑みを浮かべると


「その揺るぎない忠義の褒美として、お前にいい事を教えてやろう」


 そう言うと周囲に衛兵の気配が無いにも関わらず、マリアンヌは念のためにとカーナに耳をかせと合図を出す、そして近づいてきた耳に手を被せるようにして囁いた。



 ――あの男はもうほとんど魔道具を使えない



 春に珍しい冷たい風が吹く中庭

 その中心にいる2人の髪はサラサラと揺らめく。


 マリアンヌはカーナから一歩、二歩、スキップを踏むような足捌きで離れると、流れる銀色の髪を押さえることなく上機嫌で舞い踊る。


「明後日の御前試合は父上の前であの男を完膚なきまでにのしてやれ♪ ボッコボコのフルボッコだぁ~ハッハッハ♪」


 そして、さぁ帰るぞ~と歳相応の少女のような笑顔で微笑んだ。


 辺り一帯いったいに差し掛かかる日は茜色となって、マリアンヌの足元にある綺麗に刈り揃えられた芝を優しくいろどり続けるのであった。



閲覧ありがとうございましたm(_ _"m)ペコリ


今回で1日目終了になります。

そして物語は2日目に…

では皆様、まったっね~~(TдT)/~~~



つい先日、ひとりぼっちの桜は花火セットなる物を手に入れました。

色んな種類が入っていてワクワクでござんす♫

ってことは、すぐにでもやるしかないじゃないですか!

ええ、やってやりましたよ!


『ドキッ!ひとりぼっちの桜・夏の花火大会』を、ね!(`・ω・´)ゝ


いや~楽しかった(^・^)↑↑


線香花火に始まって、連発打ち上げ花火やらでテンションアゲアゲですよ!

そして最後にパラシュート花火!これは一番盛り上がりましたね、真っ暗な中、右往左往する私、落ちたパラシュートを見つけた時は嬉しかったな~ヾ(嬉'v`嬉)ノ

皆さんもぜひ♫


えっ?

誰とやったかって?


……1人で( ˙-˙ )

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