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05 1日目 - 午後(2)

クリックありがとうございます(T△T)/~~

毎度お世話になっております、ひとりぼっちの桜ですw


今季の夏アニメ、私のオススメは………みなさん、私が何をオススメするか分かってますね?

ええ、私がオススメするのは「魔装学園H×Hハイブリットハート」です(`∇´ゞ !!

もうね~すばらしいの一言です!第一話が始まって数秒で私の心を鷲づかみにしましたw

さすがハルヒを生んだスニーカー大賞で賞を取っただけの作品です(^・^)!

皆さんもよかったらぜひ(☆v☆)!きっと第一話が始まって数秒で私と同じように虜になってしまうことでしょう(笑)


では今回も原稿用紙5ページの予定が気が付いたら9ページ、どうぞご覧ください(^^♪



 ――なぜ奴らの持っている魔道具4つはため息のような音を奏でるのか?



 その疑問を解決するべくマリアンヌは思考していた。

 閉じた目蓋まぶたの先は暗い闇

 その中で深く、深く、考える。


「………」


 魔道具同士というのは基本的に仲が悪い。

 魔道具さまはプライドがたいそう高いのだ。


 まったく…道具風情が、とボヤきたくなるな。

 ついでにへし折りたくなるな、うん。


 まぁそれは心の隅にでもとりあえずは置いておいて


 同一の場所に置かれれば、それだけで俺たちは犬猿の仲と言わんばかりに喧嘩の様な不協和音を奏でるのが魔道具という道具。

 われの耳に届くのは、いつも言葉には出来ないギスギスと金属音と金属を擦り合わせるような耳障りな音。


 しかしだ!


 今、ここに4つもあるというにも関わらず、こいつらの持っている魔道具は一切そういった声が聞こえない。

 代わりに聞こえるのはため息のような気の抜けた音。



 ここで1つ仮説を論じよう。


 仲の良い4人。

 その4人が持つ魔道具も仲が良い。


 これは可能性が無いとも言え切れない

 そもそも魔道具というのは適正が高ければ高いほど持ち主と性格が似通にかよう所がある。

 だから仮説として”ありえない”と断言は出来ない。


 しかしそうなると新たな疑問が生まれる。

 4つ全部というのはありえるのか?


 他に理由があるのかもしれない。

 そう考えたほうが真実に近づけそうだ。


 それに、だ。


 魔道具は戦闘前など高ぶった感情がキーの高い声となるのにそれも無い。

 明後日には本戦で、戦う相手が横にいるにも関わらずだ。


 模擬戦だからか?


 確かに大会と銘打つ以上、命の取り合いは行われない。

 考え方にもよるが、いわいる魔道具からするとお「遊び同然」かもしれぬ。

 だからこその反応だと考えれば”ため息”という音にも理解は……


 やっぱり理解は出来ぬな。


 4つ全部は流石におかしい

 魔道具自体の趣味趣向が偏りすぎてる。

 というか、この大会自体、そもそもが自主的に参加するたぐいのものだ。


 この4人も自分から大会へ参加を希望して、今ここにいる。

 にも関わらず、持ち主が全員やる気なのにその魔道具がやる気無しというのもいただけない。


 他の理由……


 本能よりも優先される事項…


 そんな物があるのか?


 魔道具同士が喧嘩をするよりも優先することなんて?


 あったと仮定しても、それは今ではない。

 ではいつ起こった?


 瞼を一度開けて滑らすように視線を顔と一緒に奴らの持っている魔道へ

 見つめること数秒。

 再び、瞼を閉じて頷く。


 うん、皆目見当も付かないな♪


 不自然な事この上ないのだが、なぜ不自然なのかが説明できない。

 そういえば昨夜から不自然なこと続きだ


 三日月峠から帰ってきたわれを出迎えた民草どものよそよそしい怯えた表情に始まり。

 ムンガルがわざわざ朝から呼んでもいないのに来たこといい。

 われが帰還してすぐに行われる興味の沸かない武闘大会といい。

 実力が拮抗きっこうした4人の魔道具使いがムンガルの元部下だった事。

 そいつらが大会で活躍していて今我の前にタイミングよく現れている事。

 その4人の内の1人が急に2年前から勝ち始めて4回連続で優勝した事。

 その優勝がかかった大一番が明後日である事。

 そしてその日にクルウェイの帰還が重なった事。


 ええい! 言い始めたらキリが無いわ!


 今まで聞いた事の無いため息を漏らす4つの魔道具などかわいく思えてくる!

 この全てが偶然と言い張るなら、運命を司る神とやらはこの大会で一体何が起こすつもりなのだ!

 まぁ!何を起こそうが興味無いけどね!


「ん?全てが”偶然”、だ、と?」


 不自然だとマリアンヌの口は小さく呟いた。

 それは自然に出た言葉であり、意識して口に出したものではない。

 口に出せば第三者に考えている事が露呈するからマリアンヌにとってこれは小声であろうが失言と言わざる得ないだろう。

 しかし本来、口に出すつもりの無かった言葉はマリアンヌに強く意識させた「偶然はそうは重ならない」と。


 マリアンヌは瞼をぎゅっと閉じる、自身の記憶の迷宮へと深くもぐるために。

 そして取捨選択する、データーが入った部屋のドアに手をかけて必要な物だけを取り出す。

 

 導き出される結論は…



 あ~~なるほどな。 だから”魔道具はため息をついた”のか。



 熟考して行き着いた結論はマリアンヌの口元を綻ばせた。

 しかしそれは知的好奇心を満たした満足感からでは無く、どこか馬鹿にしたような、あざ笑うようなものであった。



 何が栄誉ある大会だ。

 聞いて呆れるわ。

 こんなたわむれに価値などあろうものか。


「………」


 ん?


 だからどうだと言うのだ?


 結局なところわれにとっては詮無せんなき事ではないか。

 こいつらがどんな事をたくらもうが知ったことか。


 無駄なカロリーを消費してしまった


「…?」


 そこでマリアンヌは更に不思議な感覚に陥った。

 いや、不思議な視線を見たと言ったほうが感覚的には近いのかもしれない。


 ラムゼスと名乗った男が持っている魔道具、その大振りな刀身のナイフが扉の前に立っているカーナを見ていたのだ。

 そして気のせいか、カーナもナイフを見ている。

 そんな気がしたのだ。


 まるで相思相愛の恋人同士のような雰囲気。

 その理由を鉄くずであるナイフに問いただすなどは出来ぬが、会話のできるカーナになら聞ける。


 本来ならすぐにでも聞きたい

 だが、われの勘が言っている。今この場から離れるべきではない、と。

 つまりここで振り返ってカーナの居る扉前まで行くことは出来ないわけだ。


 だからマリアンヌはまた推察する

 カーナの思考パターンを出来る限り忠実に再現する。

 そして限りなくリアルに心情を想像する。



 問い、なぜカーナはラムゼスの持つナイフを見ているのか?


 気に入ったから。

 自分の好みに合っているから。


 短絡的だがこれが一番可能性が高い。

 気になる=欲しい

 人間としては自然な感情の流れ、しかし、そうなるとまた新たな疑問が


 やつが持っている大型のナイフ、大きさ的には小型の剣よりは一回り、二周り小さい、だがナイフにしては大きい、柄頭つかがしらと呼ばれる握り手部分の端の輪っかの部分にはいくつかの宝石が埋め込まれている。


 外見はだいたいそんな感じ。

 つまり何が言いたいかと言うと、絨毯に転がっている他3つ【三つ又の槍】【赤い弓】【金の篭手こて】に比べると圧倒的に地味ということだ。

 埋め込まれた宝石にしても申し訳程度。


 第一印象でこれだけ戦力が劣っているナイフがカーナの心を鷲づかみ出来るとは思えぬ。

 あの4つの中で一番目を引くのはどう考えたって篭手だろ、だって金だし、光ってるし。


 先の戦いで魔道具使いと戦って、カーナ自身も魔道具が欲しくなったか?

 そうだとしても能力が未知数な魔道具を欲するだろうか?

 先も思案したが一目惚れする要素があのナイフには無い…いや、ラムゼスはファゴット際なる大会に出ている、そこで性能を見た可能性があるか。


 われがカーナと知り合ってまだ日は浅い、過去など知りようもない。

 われと知り合う前にカーナがファゴット際なる大会を見に行っていたのだとしたらありえる可能性だ。

 よほど気に入った能力であったのであろう。


 そこでマリアンヌはもう一度ナイフを見る。


 しかし、そうなるとナイフがカーナを見ている理由が分からぬ。


 う~~~ん。

 分からぬ、こればっかりは分からん。

 まぁ、でも1つ分かっている事があるのだとしたら…


 われの感覚上こういった魔道具がある人物を一心不乱に見ている状態であればそれは道具がその人間を選んだということ

 そいういった時は100%その人間はその魔道具を人並み以上に使いこなせる。


 例に出すのであれば母上とあの未来予知の魔道具のような関係だ。

 道具の力を最大限まで引き出せる。

 使用する精神的なコストも安く、複数回の使用も比較的容易。


「う~~む」


 今までわれの中でカーナは切り札というポジションだった。

 しかしアンジェラの一件でやつは目立ちすぎた。

 それは先の戦いで、一度も面識が無いムンガルが名前だけとはいえカーナの存在を知っていたことからも明らかだ。

 このままカーナの使用方法を変えなければ、更にその力は白日の下に晒されていくだろう。 一般兵のみならず、民草が知り得るのも時間の問題…


 切り札というのは最後の最後に切るものだとチェス盤の上で母上は言った。

 当初、われはカーナには暗殺部隊を率いさせようと思っていたが、このままいけばカーナは切り札という役割を果たせそうに無い。


 10英雄との戦いで完全に判明した事実…奴に暗殺は絶望的なほど向いていない。


 向き不向きで言うのであれば、向いているのは単身で大軍の中心に乗り込んで一騎当千を行う特攻だろう。

 暗殺活動するたびに、その村の住民全てを殺し回って証拠隠滅をはかる暗殺者なんて目立つとか以前の問題だ。

 っていうか、それもう暗殺じゃないじゃん!


 こんなテロ活動みたいなことを続けていれば、今後、われの側にカーナが居なければ、イコール、暗殺という名の大量虐殺中だと周りの人間に公言しているようなものになってしまう。


 ならばどうする?


 生身で魔道具使い、それも10英雄を殺すほどの戦闘能力の駒。

 チェスで例えるなら万能の能力を持つクイーン。

 しかもわれの持つクイーンは普通のクイーンと違って、密集する敵陣に単独で放り込まれても倒れることなく敵を殲滅し続ける特別製。


 魔道具も無しにこれだけの戦闘能力を持った人間、われの近くでただ安穏あんのんと遊ばしておくには勿体無い。


「……っ!」


 その時であった。

 マリアンヌに恐ろしい考えが生まれたのは。

 それは今後のマリアンヌという少女の物語においても重要な分岐点となる発想だった。


 マリアンヌは心の奥底で向き合う己自信に語りかける



 もし… もしも…

 カーナが魔道具を持ったら…



 想像すると全身の総毛が立った。

 そして自然と口元が緩んだ。


 マリアンヌ・ディ・ファンデシベルという名を耳にした時、他国の人間であっても真っ先に思いつくほどの強者の存在。

 カーナ・マキシマム、この名を聞いた人間がすべからく震え上がる存在。

 屈強な戦士達がその手に持つ武器をただの重みと即座に判断して逃げてしまう存在。

 時にそれはわれへの攻撃への抑止力になり、居るだけで価値が生まれる。


 ――欲しいな


 マリアンヌのみずみずしく黒く塗られた口元は小さく微笑み、腰まである銀線の髪は嬉しそうに踊る。

 マリアンヌは言った。


「皇帝陛下、お話中、申し訳ありません。 急で何ですが、陛下に叶えていただきたい願い決まりました」


 皇帝、グローリー・ディ・ファンデシベルは4人と喋っていた口を一度止め、権威ある椅子にドッシリと腰掛け、蓄えられた顎髭あごひげをご機嫌な手つきで撫でる。


「ほぅ、何でも申せ」


 マリアンヌはしっかりと顔を上げる。

 そして重なる段差の先、要求を待つ父に向けて一点の曇りもない瞳で言った。


「その御前試合の相手…、クルウェイから、そこにいるカーナに変更して頂きたい」



閲覧ありがとうございました(^.^)


今回は会話文が少なくて申し訳なかったです (≧≦) ゴメンヨー

私は文才もあまりないので、読みやすさぐらいは重視しているのですが、今回はマリアンヌ思考回廊回なのであまり会話が入れられませんでした(>_<)

会話が多い方が個人的には読みやすいから、次からはもっと頑張りマッスル٩(`・ω・´)و


ではまた次回お会いしましょう♫



遂に、、、、遂に、、、10年間、ひとりぼっちの桜が待ったゲームの新作が発売されました。

その名も…「カルドセプト リボルト!!」

カードゲームが大好きな私は嬉しすぎて発狂しそうですw

そして注文していたアマゾンから明日届くというメールが、、、明日は日曜日、もうこれは運命だ!

早くやりたいな~~~(。o´д`)o ゜+。:.

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