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04 1日目 - 午後(1)

クリックありがとうございます((ヾ(。ゝω・)ノ☆

最近始めたPSvitaのパワプロアプリにて高感度Maxの彼女候補に告白して振られたひとりぼっちの桜ですw もうどないせーちゅうねん( ゜д゜c)


今回は原稿用紙5ページぐらいの予定だったのですが、気が付けば7ページ近く、、、

どうしてどうしてこうなった♫♪L( ^ω^ )┘└( ^ω^ )


ではどうぞご覧くださいませ。


 ――私の前では、たかが3千の兵など紙切れと同義です。



 そう大見得おおみえを切ってからものの2週間ほど、再びマリアンヌは王の間にて実父、第6代皇帝グローリー・ディ・ファンデシベルの前に立っていた。


 指定された時間にやってきたマリアンヌ。

 あの時と違って絢爛豪華けんらんごうかな王の椅子まで続く真っ赤な絨毯上に居るのはマリアンヌに皇帝、両大臣、扉の前に数人の兵士、ムンガル、カーナだけ。

 そしてムンガルを前にして怒り狂ったその顔は、出発前の憤怒がまるで幻だったのかと錯覚してしまうような満面の笑みで満たされ、声は威厳と上機嫌が足されこれ以上ないほどに悦んでいた。


 両肩から下がった王の赤いマントが喜び勇んで大きく立ち上がる。


「よくやった!マリアンヌ!! まさか本当にたった1千の兵でやってのけるとは思わなんだぞ!」


 マリアンヌは喜ぶ皇帝の歓喜を耳にかかった銀線の髪と一緒にサッと指で払い、涼しい顔で鼻を鳴らす。

 急な突風が吹いたら身体ごと飛ばされそうなその華奢な細身は自信と余裕に溢れ、すぐ後ろでかしずき頭を垂れるムンガルの巨体よりも存在感をかもし出していた。


「ご無沙汰しておりますお父様、お元気で何よりでございます」


 社交辞令を述べて鮮やかにペコっと頭を下げる。


早速さっそくですが急いであの地に部隊を差し向けたほうがよろしいかと、既に私の力によってダイアル城塞および三日月峠はアトラス兵の墓標と化しました。あの地は重要な国境線、時は一刻を争います、すぐにでも兵を送るが良策かと存じます」

「お前からの報告は既に受けておる、お前たちが帰ってくる前にはこちらの部隊が三日月峠の周辺に駐屯地を作っておる。そうだな?左大臣」

「ハッ!マリアンヌ皇女殿下の一報を受け、既に魔道具持ちの将軍を2名置いております。そして現在新たな城壁建設を行っておりますゆえ、あの周辺は既にこちらの領土と考えて差し障りございません」


 背中に圧し掛かる圧迫感のようなものを感じながらマリアンヌは皇帝に言う。


「では出立前にお約束いただいたムンガル将軍の処分は」

「うむ、よいだろう。マリアンヌ、其方そちの好きにせよ」

「ありがたき幸せでございます」


 よし!これでおおやけわれは1つの軍を手に入れた事になった。

 また一歩、われの計画が前に進んだ。


「ムンガルよ、其方にも今回キツく当たってしまったな。 許せ、そしてこれからもマリアンヌの元、プルートの為にその命、尽くすがよい」

「ハッ!!勿体無きお言葉でございます!!」


 父よ、ムンガルが尽くすはプルートのためにあらず。

 その力が振るわれるはわれの為みのよ

 いつまでも、王の椅子でそこでふんぞり返っていられると思うなよ。

 その座に一番相応しいのはわれだ。


 皇帝グローリーはマリアンヌの気持ちを知ってか知らずか、再び見せ付けるようにその純金で出来た玉座に腰掛ける。


「マリアンヌ、此度の功労の報いとして其方に褒美を取らせよう。何か欲しいものはあるか?」

「褒美、ですか?」


 マリアンヌに特に欲しい物は無かった。

 なぜなら…幼少の頃より欲しい物など望めばほとんど手に入るから。


 そう…


 今、マリアンヌの前で皇帝が腰掛けているその椅子以外は


 マリアンヌは首をひねる。

 そして一瞬だが、王の間と一体化した玉座に目をやると言った。


「特には…思いつきませんね」

「そうかそうか!では思いついたらいつでも言うがよい! ここまでの結果を残したのだ、何なりと申せ!叶えてやろう!」

「ありがとうございます、皇帝陛下」

「構わぬ。 マリアンヌ、お主のおかげで後顧こうこうれいなくファゴット際を楽しむことが出来るのだからな」


 ファゴット際?


 あ~、今朝ムンガルの言っていた武闘大会か…

 そういえば父上も楽しみにしているのだったな

 くだらない。


「それはようござました。 皇帝陛下の懸念を払拭せしめたこと、心より嬉しく思います」

「うむ、お前も今年のファゴット際来るとよい! 実に面白い出し物よ」

「…ええ、時間が合えば♪」


 ――絶対行かないな


 すぐ後ろでひざまずくムンガル、扉の前で慎ましく待機しているカーナは確信した。




「ファゴット際、本戦に出場する4名が参られました!」


 いかがしますか?と問いかける左大臣

 マリアンヌはもうここですることは無いと確信して皇帝に対して微笑む。


「私は席を外しましょう」

「いや、外さずともよい。 お主もファゴット際に出場する4名に興味があるだろう」


 いえ、全然


「4人をここへ」


 ぞろぞろと王の間に入ってくる足音、その数4つ。

 そしてマリアンヌとムンガルが居る位置から少し後ろまでやってくると一律に跪いた。


「「明日の本戦出場、4名ここに参りました」」


 マリアンヌにカーナのような足音や気配を探って部屋の中の人数を言い当てるなんていう芸当は出来ない、しかしマリアンヌには部屋に入って来た瞬間…いや、入ってくる前から最低でも4人の人間がここにやってくることが分かっていた。

 そして今まさに自分の後方数メートルに居ることすらも。


「………」


 なぜならその4人は全員が魔道具を所持していたからからだ

 4人はそれぞれ持っていた魔道具を目の前に献上するように置き、1人ずつ名乗りを上げる。


「モルゴスが嫡子、ラムゼス、御身の元に」

「マルロットが嫡子、スレイン、御身の元に」

「アレボトルが嫡子、ファルヴィ、御身の元に」

「スチリが嫡子、クロト、御身の元に」


 マリアンヌは横目で来訪者たちを見る。

 そこに居たのは若い騎士たちであった、その内の1人がマリアンヌと目が合うとサッと目を逸らす。

 マリアンヌはそれを機械のような目で見下ろすと、そのまま視線を4人の前へ。


 王へと続く絨毯の上に横たわる魔道具はそれぞれ”大型のナイフ”、”三つ又の槍”、”血のような赤い色の弓”、”金細工で出来た篭手”が置かれていた。


「よくぞ来た、若きプルートの騎士たちよ」

「「ハッ! この度はお呼び立ていただきありがとうございます!皇帝陛下!」」

「ふむ、面を上げよ」


 若き騎士たちは乱れることなく同じ動きで顔を上げる。

 それを見計らったかのように右大臣がその太った身体で一歩前へ


「お前たちよくやった!皇帝陛下も毎回、其方らの戦い大変楽しまれておる!」

「ありがとうございます!ヴァン右大臣様。 今の私達があるのはヴァン様が目をかけていただけたからだと思っております」

「そうかそうか。では、皇帝陛下」


 何も無い所から瞬時に自分の功績を作り出した本物の魔法使いのような右大臣は、ひと仕事終えた太った身体を再び元居た場所へ戻す。

 皇帝陛下はゆっくりと口を開く。


「ヴァンも言っておるが、お前たち素晴らしい功績だな。 特にラムゼス、お前の試合風景は毎回、われの心を躍らせる」


 ラムゼスと名乗ったその若者は濃い眉と情熱のこもった両目を皇帝に向ける。

 そして顎まで伸びたモミアゲを左右に振る。


「いいえ、ただ運が良かっただけでございます」

「謙遜するでない、4度の優勝は運でどうにかなるものでは無い。 ここ最近、其方たちが決勝に出続けていること、その中でも優勝したラムゼス、其の方の実力は確かなものだ」

「勿体無きお言葉をいただき光悦至極こうえつしごくでございます」

「今回勝てば晴れてお前もクルウェイに続いて2人目の殿堂入りとなるわけだが、今の心境はどうだ?」


 取れそうか?と見下ろす皇帝にラムゼスは答える。


「簡単ではないでしょうが目指さしていただきたいと思っております。しかしながら今、私の横にいる3名、彼らは幼き時から共に切磋琢磨せっさたくました竹馬ちくばの友、実力も私と寸分たがわぬ猛者たち、険しき道であることは心得ております」

「そうか、お前たちは昔からの友であったか。 ふむ、それは戦いがやりづらかろう、苦労であったな」

「お気遣いありがとうございます」

「そんなお主のために今回もしもお前が優勝した暁には、特別な催しを用意してやったぞ」


 えっ!?、っと音に出さない声を口から出すラムゼスに皇帝は続ける


「つい先ほど一報が入ってな、クルウェイが予定よりも早く帰還する事になったのだ。 もしもお主が此度も優勝し、見事殿堂入りを果たした場合、特別に決勝戦後に英雄クルウェイとの御前試合を企画した。 われの前で存分にその武勇を示すがよい!」


 突然の皇帝からのサプライズプレゼントに身体をこわばらせながらも感謝の言葉を口にするラムゼス。

 しかし既に顔色は他の3人に比べて真っ青。


「あ、ありがとうございます、皇帝陛下。私のような者のために…そのような、はい」


 ありがたくはないだろ…。

 間違いなくクルウェイにボコボコにされる未来が待っているんだぞ。


 マリアンヌはその滑稽なやり取りをほくそ笑む。


 別にまだお前が優勝すと決まったわけでは無いし、優勝しても所詮は御前試合、クルウェイも手加減してくれるかもしれないのだから、そんなに青くにならんでもよいだろうが。

 まぁ、モチベーションは著しく落ちるであろうから気持ちは分からなくもないがな。


「ん?」


 その時、不自然な視線をマリアンヌは感じ取った。

 そして聞こえたのだ、ため息のようなどこか気の抜けたような声を。

 それも4つ。


 気になるな


 視線をため息がしたほうへゆっくりと向ける。

 そこに横たわっていたのは先ほど若い騎士4人が赤き絨毯の上に並べた4つの魔道具たちであった。


「ん~?」


 マリアンヌは今まで感じたことの無い違和感とも呼べるそれに目を細める。

 うまく言葉に言い表せない不自然さだけが胸の奥でぐるぐると渦巻く。


 気になる

 気になる

 気になる


 だからマリアンヌは長いまつ毛をゆっくりと下ろしていく。

 黒く塗られた唇はスーという音を立てることもなく、肺に空気を充満させ、今まで時間をもてあそんでいた脳に酸素を巡らせる。

 そしてマリアンヌを挟むようにして会話する皇帝と4人の本戦出場者の会話音をまぶたと一緒に閉ざすのであった。



閲覧ありがとうございますm(_ _ )m



みんな、討伐戦なんか最初から無かったんだ…いいね?


前回の後書きで討伐戦を楽しみにしていたひとりぼっちの桜ですが、あの後チェンクロVの運営から一通のお知らせが届きました(ー、ー)内容は今回の討伐戦について…


「今回の”踏破型”討伐戦ではピックアップを2種類用意して、、、、、」


踏破型??


何それ( ^ω^ ) ??状態で私は読んでいきました。

ええ、最初のお知らせには無かった「踏破型」という意味不明な文言が追加されていたのです。

どういう意味なのかな?と思いつつ読み進めていく私、そして全てを読み終えてもその言葉についての説明はなし。


どういう意味なのか分からなかったのですが、流石にこれだけスマホ版と同じ討伐戦と銘打ったイベントだったので不安にはなりませんでした。

そしてイベント説明ボタンをポチ(。・・)σ


書いていた内容は以前とまったく同じ文章


そうです。討伐戦なんて最初から無かったのです(><)!!

運営、今までと同じイベントやりやがった(笑)

Vの運営に期待した私がバカだった。・゜・(ノД`)・゜・。!!!


案の定、期待していた古参ユーザーたちが「飽きた」というコメントを残して引退していきました。

2周年を前にしてまた人が減ってしまった(;´Д⊂)

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