01 思い出の中の笑顔
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大学時代、テスト期間中の出来事です。
私は次のテストが行われる建物に向かって歩いておりました(((((*´・ω・); トコトコ
そんな時、私に向かってくる1人の女の子。
当時、私のいたゼミは人気ゼミだったのでその女の子とも喋ったことは1度か2度ほどだったと思います。彼女は肩で息を切らしながら言いました。
「ごめん!鉛筆忘れたから貸してくんない!?」正直「お前、何しに来とんねん!」って言ってやろうかと思ったのですが、そこは紳士が服を着て歩いているで有名な私、笑顔でバックから筆箱を取り出して鉛筆を1本、彼女に差し出しました (・∀・)つ❙
「はいよ♪」「ありがとー♪」「気にしなくていいよ、よかったらあげるわ。困った時はお互い様やから」「本当!?ありがとうねー♪」「ええてええて」「あっ、これ数字が書いてある鉛筆じゃん」「確か、なんかのオマケで貰ったやつやったかな」「へー便利やね♪分からんかったら鉛筆転がせるやん♪」「うん♪ピッタリかなと思って♪」「…………」
その後、ゼミが変わるまで彼女と私の間に会話は1度も無かったそうな……「解せぬ!!」と思ったひとりぼっちの桜ですw
今回のお話は読み終わった後で「おや?」と思って、前回の「33 裏話 英雄会議」を読み直したくなるような仕様になっております(笑)
楽しんで頂けると嬉しいです(^^♪
ではどうぞ~(^・^)/~~~
昔、母上が生きていた頃にこんな話をした。
「マリアンヌ、因果というのは繋がっているの。 原因となる事象が複雑に折り重なって、結果という未来になる、逆転することは決して無いわ」
まだ小さかった我は”因果”という聞きなれない言葉に意味も分からず頷いた。
母はそんな我の心情を察してか我の頭にポンと、その温かい手を置いた。
頭を撫でるたびに、ふわりと香る甘い大好きな母のにおい
そして優しい声で言った。
「因果というのは何かをして何かが起こる。う~ん、マリアンヌがいたずらをする、その結果怒られるっていうことよ」
「母上」
「ん、どうしたの?あっ、お母さんの説明が分かりやす過ぎてビックリしたのかしら?」
我はつぶらな瞳でジッと母を見て言った。
「私は何をしても誰からも怒られないよ」
「…あなたの未来が急に不安になってきたわ」
「??」
首を傾げる我に、「う~ん、じゃあ」と例えを変えようと母上は窓を開ける。
キラキラと入ってくる温かい温度、それと仲良く一緒に入ってくる優しい風に流れる銀線の髪を軽く手で押さえながら、外窓下に広がる花壇を見下ろすように言ってきた。
我は母の腕の中に入りながら窓から身を乗り出す。
すると眼下に広がるのは既に見慣れた赤いレンガで大きく周囲を覆われている色鮮やかなチューリップたちであった。
「あの花壇はいつも専属のメイドが手入れをしているのだけど、ある日そのメイドが運悪く体調を崩してしまいました。そしてその晩、急な天候の悪化によって大雨が降って花壇の花を全滅してしまいました。 メイドが体調を崩したという原因があったから大雨の対策が取れなかった、結果として花を全滅させてしまった。これが因果関係よ」
分かった?と問いかける母上に我は「なんとなく」と答えた。
「うふふ、今はそれでいいわ。 それで最初に戻るけど、この関係は決して逆転しないの、つまり花の全滅はその前のメイドと大雨という外的要因が無ければ起こらなかったってこと」
「そのメイドは死刑だね♪」
「…そういうことじゃないんだけどなぁ。 でもマリアンヌ、これは”誰でも”予想できたことなのよ。そして防ぐことが出来たことなの」
メイドが体調を崩したのは偶然
大雨なんかもっと偶然
そんなの予想しようがないじゃないかと、思った。
だから子供だった我は断言する。
「それは母上は未来が見えるからだ。私には見えない、だから出来ない」
母上は我とお揃いのサラサラと風になびく銀の髪をクスクスと揺らして笑う。
「別に未来を予想するのに魔道具は必要ないわ、お母さんだってずっと魔道具を使っているわけでわないもの。 必要なのは洞察力と推理力、そしてあなたはその2つを既に持ってるわ」
訳が分からない
自分がそんな得体の知れないものを持っている?
更に首を傾げるしかない
「じゃあ聞くけど、さっき私がこの部屋に来た時、なんで私が午前中に城下町に下りて蜜柑を食べていたことが分かったの?」
なんだそんなことか。
我は母の色白の肌を程よく隠すドレス、そのシワ1つなく凛と下半身を覆うスカート部分を指差して言った。
「服のシワが少なすぎる」
「シワ?」
「母上と朝食を一緒にとったのが朝7時、今が11時30分、その時から着ていたにしてはシワが少ないから1回着替えたと思う。 母上がわざわざ着替えてまで行く場所は城下町以外思いつかない、いっつも時間を見つけると抜け出すから、しかも髪の毛が変にウェーブがかっている、母上は私と同じ直毛、朝はそんなこと無かった、たぶん帽子のような物を被って髪の毛ごと詰め込んだから、たぶん変装したんでしょ?みかんはもっと簡単だった」
母の手を掴むと自分の鼻先まで持っていく。
「手からみかんのにおいがする。それに爪の先も、ちょっと黄色い、母上は手で直接食べるなんてことはしないから、たぶんその場でもらってそのまま食べたんだ。それにさっきは言わなかったけど、母上、下々の奴らと一生にみかん狩りをしたでしょう? おでこの部分の化粧が少し取れかかっている、母上は汗をかくと腕で拭うからその跡が付いている」
「母親の私が想定していた以上の答えが返ってきたわね」
「こんなの普通」
その平然と言った我の言葉に、母はあなたはやはり凄いわと嬉しそうに続ける。
「普通じゃないわよ、あなたの歳の頃の私にそんなことなんて出来なかったわ。でもマリアンヌ」
我の額を突く母のしなやかな指。
――コツン
「アウッ」
「城下町に住んでいる人のことを下々の奴らなんて言ってはダメよ」
「なんで?」
「私達が守る大切な命たちだからよ」
「あんなの道端の草と同じだ」
「ん~~、人の温かさに触れればマリアンヌにも分かるようになるわ、私が城下町に下りている理由」
いずれあなたにも教えてあげるわ、と付け足して母の手が離れていく。
未だにこの意味が分からない。
なぜ、皇族の母上はこんなことを言ったのだろう?
答えは聞けなかった、聞く前に死んでしまった。
母は話を戻す。
「さっきの例え話も同じよ。 あなたがその洞察力で花壇を事前に見ていればどれだけメイドが一生懸命手入れしているか分かったはずよ、そして毎日決まった行動を取っている人間の変化はそれだけで目立つわ。その時点で体調の変化に気付いていれば対策を取る人間を別に置けた。もしもあなたが空を見ていれば大雨の前兆は読み取れでしょ?」
「母上」
「何?」
「その前にあんな下々のメイドの顔なんかいちいち覚えられない。母上は道端の石ころの違いを分かるの?」
「ん~~~、じゃあ、、、そうね…、興味のある人間の行動からよく見ていきましょう。そうすればいずれマリアンヌの興味のひく人もいっぱい増えていくわ」
「じゃあ母上、母上のこと大好きだ」
「……もう~~マリアンヌったら!かわいい!!」
抱きしめられた。
苦しい
「マリアンヌ、これからは常に起こることを想像しなさい、未来を予想するの。そして情報を集めなさい、何気ない日々の風景も見方を変えるだけでそれは有益な物へと姿を変える、意味が無い情報にするかしないかは情報を得た人間によって決まるわ。 最後に結果をある程度予想出来たらその結果に辿る過程も想像しなさい」
「そうすれば未来が見える?」
「ええ、想像できるようになるわ。それにそれだけじゃない」
そういい終わると母上は言った。
「未来を自分の思い描く物に変えることが出来る」
入ってくる春風は花びらをを纏って
「マリアンヌ、自分の求める結果に至る未来に何が必要なのか、それを想像しなさい、それも出来る限りリアルに。 そしてリアルに想像が出来たら、それに得た情報を加えて未来を操作するの、そうすればあなたも私と同じことが出来るわ」
「それが無くても?」
我はまだ幼くプニプニした指で母の近くに立てかけてある剣を指差す。
その剣はその時の我と同じぐらいの身長の片手剣。
刀身は鞘に隠れて見えなかったが、その独特の柄部分から見える銀色の輝きからは我に対しての敵意しか感じ取れなかった。
「ええ、もちろん。 まぁ、あの子がある方が確実だけどね、あなたならこの子なんて無くても大丈夫、私が保証するわ♪」
「それが出来るようになれば、私も母上みたいになれる?」
母上は少し驚いた表情をした後、嬉しそうに一度微笑んで頷いた。
「私なんかより凄い人になっちゃうわ」
母のようになりたかった。
聡明な頭脳に、大の男にも一歩も引けをとらない武勇、人々を先導するカリスマ性、その全てに憧れた。
同時にこの人が自分の母であり、自分だけを特別視してくれているこの状況に嬉しかった、そして母譲りの流れる銀の髪が誇らしかった。
「いつの日にか、この魔道具をあなたにあげるわ。これは昔から私と一緒に旅してきた私の相方だけどあなたになら託せるわ」
我は母と同じ色の髪をブンブンと振って「いらない」と言った。
「あら、何で?」
「生意気だから」
「生意気? えっと、この子が?」
「そいつ、うるさい。今もずっと私のこと嫌いって小言ばっか言ってる。 たぶん一生、私のことを認めない」
太陽の光に反射するように銀色の輝きを放つ魔道具。
母が言うにはここまで綺麗な銀色をした魔道具はこれ以外に無いそうだ。
しかし、我から言わせれば道具如きが我や母と同じ輝きを放つことは許せなかった。
許されるのならへし折ってやりたい。
母上は少し困った顔をしてしゃがむと、我と目線を合わせる
「また魔道具の聞こえるのかな?」
「母上、信じてない」
頬をぷーと膨らませる我に母は再び我の頭をなでる
「信じてるわよ、あなたのような小さい頃にはあることだもの♪ お母さんも昔、大事にしていたクマの人形とお話してたわ。 そう言えば以前あなたにあげた猫の人形さんは何か言ってた? 例えば…最近マリアンヌちゃんが、かまってくれなくて寂しいニャン♪みたいな」
「あんなただ綿の入っただけのポリエステルボア素材の生地で出来た人形が喋るわけないじゃん」
「アレッ!?」
× ×
「う~む、朝か…」
そう呟くと、柔らかいベッドと温かい毛布に挟まれている身体を起こしてマリアンヌは凝りをほぐすように首を回す。
ボキボキと小気味よい音を奏でる首に「ア~」と共鳴する声を出して、重い瞼をゆっくりと持ち上げる。
そして光を完全に遮断する漆黒のカーテンを開けると、温かい太陽の光に包まれた。
久しぶりの我が家という事で熟睡してしまったようだ。
「よく寝た」
懐かしい夢を見た。
窓から差し込む陽光、そこに薄っすらと映る自分の銀の髪を確認するとそのまま部屋全体を見回す。
「この部屋もずいぶん様変わりしてしまったな」
母の部屋は今、自分が使っている。
母の残り香など既に無い。
もちろん居た形跡も。
「いや、心の中にいつも居る」
そう呟きながらベッドの横に足をつける。
そして妙にリアルな夢を思い出しながら鼻を鳴らしてクスリと笑う。
「それにしても未来を自分の思ったとおり操作できる…か。今の我なら出来るかな?」
閲覧ありがとうございました!(^^)!
今回の章はマリアンヌが……いや、やっぱり何でも無いです!(笑)
今回の章は3日間の物語です。そんなに長くならない予定(だったらいいなw)なので、よかったら最後まで付いてきてくれると嬉しいです(^ω^)
ではまた次回お会いしましょう(T_T)/~~~
チェンクロVですが……引退者の波が止まりません(>_<)まさに天井知らずです(;´Д⊂)
一時期は30万人いたチェンクロVユーザーですが、今では8千人。
皆さん、今「こいつ書き間違えたなw」もしくは「あれ?目、悪くなったかな?」とか思ったでしょ?
いいえ、書き間違えじゃないですよ(T_T)もちろん皆さんの視力も平常どおりです。
もう1度言いましょう。8に千で8千人ですww
ええ、29万2千人が運営に付いていけなくて引退していきました。・゜・(ノД`)・゜・。
もう、、、何ていうか……逆にこの運営すげぇな!レベルですよ(笑)
セガのお偉いさん、そろそろ部下を怒ろうよぉ(;´Д⊂)




