20 月夜の夜に・ムンガル編
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つい先日、深夜アニメで新しくなったルパン三世を見ていたんですけど、小説を書いているからかも分からないんですけど、改めて聞くとあのオープニングの歌詞、すごいですよね Σ【*゜д゜*】!
「お~とこには~自分の~世界が~ある、たとえるなら♪空をかける♪ひとすじ~の流れ星ぃ~♪」…(-_-)凄くない?
男の世界を例えるなら「空を翔る、ひとすじの流れ星」ですよ!?
確かに言われて見ればそうだなって納得しますしね。考えた人…天才か!!
と、思いながら1人、コーラの缶を開けて飲んでいたひとりぼっちの桜ですw
今回からの数話(たぶん6話ぐらい?)は新しい書き方・見せ方に挑戦してみました。皆さんに少しでも楽しんでもらえたなら嬉しいです(^_^)
それではどうぞご覧くださいませ♪
ダイアル城塞までの道のりは非常にけわしい
それは斜面の角度というよりもその過程の話
単に距離という意味でならそう遠くは無い、それは坂の下から見上げていくと小さく見える城塞を視認できることからも明らかであった。
初めてダイアル城塞を攻め込む人間はそれを”希望”と感じるであろう
しかし現実にその希望は何度も打ち崩されてきた
希望に至るには試練とも言うべき6つの門を乗り越える必要があったから、、、
道幅50mはある三日月峠の全幅をカバーするほど大きな門が6つも待ち受ける、もちろん内側からしか開けることは叶わない。
当然そこには兵が大量に配備されている、そして侵略者は6つの門をくぐった先で一番破壊が困難なダイアル城塞が出迎えるのだ。
疲弊した兵を出迎えるはダイアル城塞に装備された矢の豪雨に転がる大岩
侵略者の心と命を折るには十分すぎる仕掛けであった。
× ×
「全軍進軍せよ!!」
第一の門は三日月峠を登り初めてすぐにある。
ムンガルの大声と屈強な戦士達の雄たけびが第一の門に押し寄せる。
「何っ!?プルート軍だと!?」
「今すぐ本体に報告をグハッ!」
切り捨てた死体の近くには大量の酒瓶
爵位を持つ3人の内の1人が転がっている酒瓶を親指と人差し指で持ち上げる。
「どうやらマリアンヌ皇女殿下の言われたとおり、やつらは油断しきっているようですね。こんなに簡単に第一とはいえ門の1つを突破できるとは」
「ああ、そのようだな」
「ムンガル将軍、第一の門、完全に制圧完了しました!」
「よし!このまま一気に第二の門を叩くぞ!!」
不揃いの小石と荒い砂が敷き詰められている斜面を駆け上がって次々と門を攻略していくムンガルたち。
坂を上る馬の速度が津波のような速度であった
攻め込まれた門兵たちは誰もが予想もしていなかった奇襲に目を丸くしたまま次々と斬られた。
しかしそれも長くは続かなかった、、、
「押されています、ムンガル将軍!」
完全武装した兵士の1人がそう言った
最前線で盾を構える兵士は、そのすっぽりと自分の身体すら覆い隠す盾を壁にただ前進する。
既に牽制の意味も含めて数千の矢を放っている
しかしダイアル城塞は元より、第五、第六の門がその全てを跳ね返す
「状況は?」
「現在、ヒナタ様が第五の門を攻略中であります!」
当たり前と言えば当たり前の状況
いかに夜襲、相手が油断しているとはいえ、その程度で落とせるのであればダイアル城塞は難攻不落とは言われなかっただろう。
「そうか」
総じて思い返してみると優勢だったのは最初だけであった
4つ目までの門は簡単に突破できた、しかし中腹部を超えた辺りからの5つ目からは困難を極めていた。
今ではダイアル城塞に立てこもるアトラス軍の猛攻をただただ、耐え忍んでいるだけ
「これではどちらが攻めているか分からない」
しかしマリアンヌの指示は「ただ攻めろ」それだけ
すでに兵を100ほど失った、本当にあの娘に付いて行っていいのか?
そんな不敬とも思える考えが脳内にチラつく
誓った信念が揺らぐ
「クッ、どうしたものか」
「ムンガル将軍!」
「どうした!?」
「ヒナタ様より伝令です。5つ目の門突破完了、すぐに内側から門を開けるとのことです!」
「よし!では全軍―」
号令をかけて全軍を昇らせようとした時であった、遠くで重厚な門が開く音がした。
それは通過するために通る門と違ってもっと低く重い音
この音にはムンガルだけではなく、ここにいる全員が聞き覚えがあった。
確認するために音のしたほうに顔を向ける、すると最後の6つ目の門も開かれていた。
するとその奇妙な動きをいち早く察知した、先攻していた爵位を持つ3人の内の1人が戻ってきた。
「ムンガル将軍!」
「シグレか、もう6つ目の門を攻略したのか?」
「いえ、我々は何もしておりません! 今しがた勝手に6つ目の門が開かれたのですが、その先のダイアル城塞の門も開かれておりました!」
「バカな!?」
開ける理由が無い
戦略的にもありえない
目を細める
視線の先、ダイアル城塞と月を背負うようにして坂を下りてくる大軍勢
数多の戦場を駆け抜けた経験からムンガルは考える前に答えをはじき出した。
「逆落としだな」
「おそらくは、いかがしますか? こちらが不利とは言え、大盾を持つ最前線の兵はまだ7割以上が存命しております。迎え撃つのは可能かと」
逆落としだとするとタイミングが早すぎるのが気になる。
本来なら第六の門をくぐった先で矢の雨を受けてからだと思っていたのだが…
しかし、罠だとしてもダイアル城塞の正門を開けるだけの理由も思いつかない
「シグレ、お前はヒナタ、アプリ両名に伝令を出せ。率いている部隊を全て集め一点突破する、すぐに集合せよと」
「ハッ!」
遠くからドシドシと下りてくる馬の蹄の音
その大群の先頭には勇ましく剣をかかげる1人の武将
ムンガルよりも更に10は上の厳つい顔の男
他の兵士より煌びやかな鎧
ムンガルは兜の下の顔を注視して呟く
「あれは…たしか」
過去、何度か戦場で見たことのある御仁
剣を交えたことは無いが一本気のある人物だとうわさに聞く
「ではこの状況にも裏、つまり罠は無い可能性も高いと考えるべきか」
坂の上から見下ろしてくる大将らしき人物は大きく息を吸い込む
そして次に押し寄せるような大声で言った。
「そちらにおられるはムンガル殿とお見受けする! 我が名がドドリス! 歴戦の勇士たるそなたと一騎打ちを所望する!」
その発言にムンガルの目が驚きに見開かれた。
「まさかこのような時代になってもまだ一騎打ちを所望する人間がいたとは」
不謹慎だが心が躍る
そんな申し出をする人間、アトラスにはもういないと思っていた。
ムンガルは息を大きく吸い込んだ。
「その一騎打ち、お受けしよう!!」
馬から下りるムンガル
軽く手を横に伸ばすと部下が黙ってムンガル専用の装備を手渡す
「うむ、ご苦労」
「ハッ!ご武運を!」
手にしたそれは特徴的な物だった。
特徴的なのはその大きさ、ムンガルの巨体半分を覆い隠すような盾
それに比べて盾の裏側に備え付けられた剣は普通の兵士たちが持つ物よりも少し小さい、ムンガルが持つと果物ナイフにすら見えるほどに
「シグレ、アプリ、ヒナタ、敵はまだ未知数な魔道具を隠し持っている可能性もある、警戒を怠るな」
「「「了解!」」」
「もしこのムンガルが敗北した際は、私の亡骸はそのままにして、一点突破をもってあの開いた門に流れ込むのだ」
3人は黙って頷いた
「「「後武運を!」」」
第五と第六の門のちょうど中腹あたりで向かい合う両者
互いの部下たちは2人から離れて立つ
その中、まず口を開いたのは戦いを持ちかけたドドリスであった
「一騎打ちに応じて頂いたことを感謝する、ムンガル殿」
「それはこちらも同じですよドドリス将軍、あなたのような武人とこのような場で一騎打ちで戦える機会に感謝する」
「残念だがもう将軍ではないのだ、爵位制度が無くなったからな。今はしがない1人の武人だよ」
苦笑いをしながら答えるドドリス
手に持った大型の剣を軽々持ち上げると、手になじませるようにブンブンと振り回した。
「時代は刻々と動いている。もう私のような古い人間に居場所は無いのかもしれん、隠居を考えねばならんな」
笑いながらそう言った。
しかしその動きはとても滑らかでとても隠居を考えている人間の動きではなかった。
「またご冗談を、そのような心持の方がこの場に来ようはずもありません。それにあなたの目は、隠居なんて言ってませんよ」
油断すれば殺されるのはこちらだろう
何よりもこの御仁は戦乱の時代を生き抜いた1人なのだから
ドドリスは首元まで蓄えられた黒々とした髭を撫でながら、少しだが口元を緩めた。
「だが隠居するにしても箔は欲しいものよ。 そこで現れたのはそちじゃ、ちょうどよいと思ってな、そちの首を隠居の手土産にさせてもらおう」
「いいでしょう、ただしこのムンガルの首、そう安くは無いですよ」
ムンガルは相手の視線を遮るように目の前に盾を構えた。
それが示し合わせた合図であったかのように2人は声を合わせて言った
「「では尋常に、勝負!」」
勝負の掛け声と同時に大きく足を蹴りだすドドリス
そのスピードは重い鎧を付けていることを感じさせない、いやそれ以前に年齢を感じさせないほどのものであった。
どっしりと構えたムンガルに向かってくるドドリス
一方、ムンガルは何者も寄せ付けないと言わんばかりに腰を沈めてその場で盾を構えた。
「ゆくぞぉぉ!!」
50代半ば、もう少しで60ともなる人間が振るったとは思えない重い斬撃。
一般の兵が持っている普通の盾ならば真っ二つにされていたやもしれないような一撃であったが、ドドリスが目を落とすと傷ひとつ無い大型の盾に微動だにしないムンガルの姿がそこにはあった。
「ム、硬いな」
予想外な結果、盾を真っ二つにするぐらいのつもりであったドドリス
この結果に更に声を躍らせた。
「ではその巨体と盾を破壊するまで切るまでのことよ!」
血が滾ると言わんばかりに反撃の隙を与えないほどの連撃が上下左右からムンガルに襲い掛かる。
どの斬撃も鎧を着ていなかったら骨ごと持っていかれるような威力であった。
しかしそれでもムンガルの盾を傷つけることは叶わない。
ドドリスは苦虫を噛むように剣を振るう
「どうした、どうした!反撃をせんのか!」
今まで一切応戦してこなかったムンガル
一度ドドリスの重剣を盾で撫でるようにしてかわしながら言った。
「あいにく、これがこのムンガルの戦い方なのですよ」
「ほう、では見させてもらおうか! 戦場に名をはせた戦い方というやつを!」
この後も数分間、剣と盾が全力疾走するように何度もぶつかった。
衝撃は音となり辺りに一面に広がる。
休むことの無い無尽蔵の体力からくる斬撃の最中、ドドリスはふと不思議なことに気付いた。
攻めているのは自分のはずなのに明らかに自分の立ち位置が下がっている気がする。
「ぬ、まさか…」
全力の振り下ろしの傍ら、視線を周りに散らす。
暗闇で正確には分からないが周囲の兵士が持っている松明までの距離が遠くになった気がする。
自分の足跡がムンガルの足に重なっていた。
徐々に相手の逃げ道を塞いでいくように、前へ、ただ前へ足を進めるムンガル。
迫ってくる鉄壁の巨体にドドリスは確信した。
「なるほど、このまま峠の下にワシを落とすつもりか。させぬわ!」
老兵は力を入れる為に今までより気持ち大きく振り上げた腕。
その微少な動きを、数多の戦闘経験により鍛え上げられたムンガルの目は見逃さなかった。
盾を通り越して鎧ごと真っ二つにするような重い剣戟が振り下ろされようとした瞬間、ムンガルは行動に打って出た。
足を一歩、そして更に一歩前へ、そして盾を自分の身体にピッタリとくっ付けるとそのまま体当たりをしたのだ。
「グッ!」
衝撃によって苦痛の表情を浮かべるドドリス
しかし体勢を崩しながらも嬉しそうに口元を緩ませる
「ただの体当たりとは思えない重さ、まるで重い岩石に圧し掛かられたようじゃ。さすが鉄壁のムンガル、簡単には殺れんか…だが、だからこそ面白い!死ね!」
「それはこちらの台詞だ!ドドリス殿!!」
初めて戦闘の中で姿を現したムンガルの剣
ドドリスの目線の上に上げる
巨体がその牙を見せた瞬間だった。
そして静まり返った三日月峠に風を真っ二つにするような轟音が鳴り響いた。
「ドドリス殿、よき戦いでした」
勝負が決まる時は一瞬であった。
首から肩まで斜めに切られたドドリスの身体は、膝立ちの姿勢のまま地面に落ち、そのままドサッという重い音を立てて前に倒れこんだ。
ムンガルは腕を振り上げて三日月峠に響き渡るような大声で言い放った。
「敵将!!このムンガルが討ち取ったり!!!!」
「「「「おおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」」
率いているムンガルの部隊の士気が上がる
それを察知するや否や爵位を持つ1人が声を荒げる
「敵将はムンガル将軍が討ち取った! 残りは烏合の集、今から我が隊は一本の鋭き槍だ!一点集中にてダイアル城塞に攻撃をかける!ゆくぞぉぉ!!!」
「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」
動揺で慌てふためくアトラスの兵を跳ね除けるように峠の下に落としながら真っ直ぐに正門を目指す。
これは行けるのでは?
城塞攻略に真実味が帯びてきたとムンガルだけではなく、部隊の全員が思った。
そして難なく第六の門を通過すると予想外の出来事が起こった。
「ムンガル将軍!前方、ダイアル城塞の門が閉まっていきます!!」
「なんだと!!まだこちら側に数百のアトラスの兵がいるのに!?」
前方の門が無慈悲にゆっくりと閉まっていく。
ここからだとどれだけスピードを上げたとしても通過は不可能だ
そう判断したとたん上空から矢の雨が大量に降ってきた。
「前衛!大盾部隊、配置につけ!!」
城塞の所々に空いてある四角形の穴
腕一本が入る程度のその穴からは無数の矢が、坂を上ろうとするプルート軍に襲い掛かってくる。
急な砦からの攻撃であったがムンガルたちに焦りの色は無かった。
もちろんダイアル城塞のことを熟知しているムンガル将軍と部下達
矢が飛んでくるおおよその方向を予想することはそう難しい話ではない
しかし、そこは敵も同じ
アトラス軍は矢の先端に猛毒を塗って放つ
そしてプルート軍が毒が塗られていることを気付いて歩みを遅くしたとたん、坂の上から樽いっぱいに入った油を下にぶちまけた。
「油?」
嫌な予感がした。
そして満を持して放たれる火矢
もちろんプルート軍にだけ標的を絞るなんて事は不可能
つまり結果は…
両軍入り乱れるまるで地獄のような風景
「まさか味方まだいるのに火まで放つとは!?いったい何を考えている!?」
しかしプルートの軍勢の士気を下げるには十分であった。
先ほどまでとはうって変わって一気に下がるプルート軍の士気
「ムンガル将軍!ここは一度、5の門まで前線を下げましょう!」
ムンガルは苦々しそうに剣をしまう
「仕方あるまい」
この狡猾な策
まず相手の士気を削ぐことを第一と考えている策
「間違いない」
ムンガルは確信する
そして下っていく馬から少し振り返る
フルフェイスのヘルムの隙間から見えるのはダイアル城塞
「お前なのか…」
共に駆けた戦場の数は、ここにいる誰よりも多い
本当に信頼して背中を預けることが出来ると思っていた
未だに裏切った理由が分からない
「…っ!?」
退却していくムンガルたち
しかしこの策を立てた人間はそんな自由を許さなかった。
高く聳え立つ塀の上から滑らすようにして落とされる巨大な岩石
「ムンガル将軍、逃げてください!」
そう声を荒げた兵士は次の瞬間、ムンガルの視線の先で巨大な大岩に押しつぶされてしまった。
「まさか、まだアトラスの兵も多く峠に残っているのに!」
敵も味方も関係無しに飲み込んでいく大岩
このタイミングで落としてくるとは!?
どうするべきか!?
いや、答えなど最初から決まっている!
ムンガルは迷うこと無く反転すると馬から飛び降りて巨大な盾を構えた
「私が時間を稼ぐ、お前たちは第五の門まで下がれ!!」
このムンガルであればこの程度の大岩跳ね返して見せよう!
そう覚悟を決めて盾を強く握った時だった。
暗闇の中、一瞬、白い光に照らされたように明るくなった。
それは全員の目を眩ませるほどの光り
そして次の瞬間、勢いよく転がってくる大岩を一閃の閃光が打ち抜いていた
「っ!?」
内部破裂するように木っ端微塵にはじけ飛ぶ大岩だった物体
そして弾け飛んだ大岩から衝撃として暴風のような風が周囲にまき散る
足で踏ん張らないと身体が持っていかれそうだ
「これは…」
この閃光には記憶がある
以前ここから敗走する戦いで使われた魔道具
部隊の全員が振り返ると、暗闇と同化した下り坂のさらに下
松明に彩られた場所の更に奥から、持ち前の澄み切った声が戦場となっている中腹部に声が届いた。
「そのまま攻め続けろ、ムンガル!」
「マリアンヌ皇女殿下」
これがマリアンヌ皇女殿下の策か?
こちらに魔道具があるからこんなにも無謀な策に出たのか?
確かにあの強力な魔道具ならば城塞の外壁に穴ぐらい開けれるかもしれないが、しかしそれだけでは城塞攻略は難しい。
そもそも誰が魔道具を使っている?
魔道具の適合者をこの短時間でどうやって見つけられたのか?
さまざまな疑問が数珠繋ぎのように湧いてくる。
だが今は
「しかし、今は考える時ではない!」
ムンガルは自問自答を強制的に終わらせるために頷くと、自分自身を信じ込ませるように腕を振り上げて自軍を鼓舞する。
「こちらには魔道具がついている!全員、進軍せよ!!」
乱れ撃ちのように下から放たれる援護射撃
その中、ムンガルとその部隊はひたすら城塞攻略を目指すのであった。
× ×
空の向こうが薄っすらと明るくなってきた。
それはマリアンヌに命じられた期限
ムンガルたちは戦闘を終えて三日月峠を下っていた。
「ムンガル将軍」
「アプリか、どうした?」
「今回の戦闘における我が軍の損害ですが、およそ200ほどになるようです」
「そうか」
あれだけの無謀ともいえる特攻を仕掛けて200の損失
それはいかにムンガルが部隊を率いる上で優秀かということを示していた
普通に考えれば奇跡的な数字
しかしムンガルは素直に喜ぶことは出来なかった
結果だけみれば何も得ていない
「あの油をまかれた時に撤退していればもっと損害は少なくてすんだのだ」
意気消沈のムンガルの瞳に映ったのは一晩中戦い続けた兵士の疲れきって地面に倒れこんでいる姿。
どう声をかけたらいいのか分からなかった。
坂の下に設けられた本陣、その中でも一番安全な場所に1台の馬車が止まっていた。
豪華な装飾があしらわれた馬車の窓から見えたのは、まるで戦闘など起こっていなかったと言わんばかりに高貴な紅茶の香りを漂わせながら鼻歌を歌うマリアンヌの姿であった。
戦闘はもう終わったというのにまだ坂の上、ダイアル城塞に向かって魔道具を使い続けている兵、そして…魔道具に精魂全てを吸われて息絶え、地面で横たわる兵士たちの姿であった。
ムンガルは声を荒げた
「どういうことですか!!マリアンヌ様!!」
閲覧ありがとうございましたv(*´>ω<`*)v
普段はこういうことは言わないのですが、今回は言わしてください。
次回、更新日は2月6日になります(^・^)!
この日が何なのか?そう!皆さんのご想像通り、1年前私がこの物語の第1話をアップした日です!前からこの日はアップしようと思っていたので今回発表することにしました。( ´艸`)ウフフ
もうほとんど出来ているんですが、1年記念がこれか…と苦笑いしている現状ですww
何はともあれ2月6日アップしますので、よかったら覗きに来ていただけると嬉しいです(^^♪では~♪
モンスターハンタークロスですが、もう村クエ・集会クエ・共に全てクリアーしてしまいやることが無くなってしまいました(笑)
ライトボウガン片手にブシドースタイルで全てのモンスターを狩ってきました、もはや敵の攻撃に当たる気がしません、感無量です、無我の境地です(・へ・)
飽きたし、売ろっかなww




