10 カーナvs魔道具使い(1)
クリックありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
今回からの「カーナvs魔道具使い」はいくつかに別けています。
なぜ別けたかというと、一番は長くなったからという理由なんですが、もう1つの理由は終わり方です。
今回からの一連の話の終わり方、正直めっちゃ気に入ってます( ⊙‿⊙)
不安なのは読んでいただける皆様がいいと思うかどうかですが…書き手としてはそこは自信を持って書くしかないですね(笑)
壁|ω゜○)ソォー
それではどうぞご覧ください(^.^)
黒く光も入ってこない森の中、木と木の間をすり抜けるように疾走する1つの影
影は雑草が腰丈まで伸び、人も寄り付かななそうな獣道を鋭利な風のように走る
ただ主の命じた場所に向かって脇目も振らずに
影の正体はカーナ
しかしその速度から遠目からだと人かどうかすら分からないだろう
それほど彼女の速度は速かったのだ
野生の獣が乗り移ったかのように身を低くして疾走する。
この姿勢ならばまず敵に発見される恐れが無い
しかしその姿勢のせいでほとんど視界が開けていないので目が頼りにならなかった
だから彼女は五感全てを研ぎ澄ませて走る
木と木の間から見えたと思った次の瞬間には、その姿は森に溶け込むようにあっという間に消えてく
その繰り返し、そして走ること数分
遠くに僅かな空気のよどみを感じ取ったカーナ
しなやかで鞭のような足が、ピタリと急に無風になったかのように動きを止めた。
そして深く被ったフードの奥に薄っすらと見える口元が動く
「何かいる」
カーナはその場でしゃがみ込み、そっと地面に耳と添える。
ひんやりとした土の温度、目の前にはちょうど大きな蛇が蛙を捕食していた。
だがカーナに一切気にする素振りは無い
ただ、ジッと耳を澄ませた。
するとカーナの耳は地面を通してはるか遠くにいる人間達を捉えていく。
そして再び呟くように口を開く
「この先にいるのは獣…じゃない。二足歩行…振動の大きさを考えると人間か、3人…いや、4人?」
本当に僅かな振動から、はるか遠くにいる生き物を人間と判断するカーナ。
でもさすがにこれ以上はここからでは分からない
更に足を前へと進めていく
しかし先ほどまでとは違い、速度よりも隠密行動に秀でた歩き方。
既にカーナの足音はほとんど聞こえない
木々のざわめきのほうが足音よりも森に音を奏でる
そして少しすると、今まで視界を遮っていた背の高い草が生い茂る獣道が姿を変えて、一気に視界が開けた。
音も無くカーナが近づいていくと、獣の進入を防ぐように黒い金属で作られた有刺鉄線が鋭くこちらを睨んでいた。
そして有刺鉄線の更に奥には、その空間だけが大円に切り開かれて、さながらスポットライトのように日差しの暖かい光が降り注いでいる空間が出来上がっていた。
その開かれた空間の中心には小さな小屋
いや、小屋というには縦長すぎる
カーナは首を持ち上げるように視線を上げていく
丸太を切って作られた縦長の木造建築
周りの木々と同化するように建てられた物見やぐら
1階部分には窓ガラスがはめ込まれ、生活観が滲み出ているが、少し視線を上げると2階部分には展望台のようになっていてカモフラージュの為だろう、生い茂る青々とした緑があしらわれている。
「これは、遠目から見ただけではただの木にしか見えないだろうな」
ダイアル城塞からなら尚のこと
カーナは物見やぐらの周りを屈みながらグルッと回るように移動する
そして反対側に差し掛かった時、その歩みをピタリと止めた。
1階の小屋部分にある窓ガラス、そこの場所だけ人が入れるほど大きかった。
あれだけ大きければ室内がよく見える
次にカーナは顔を上げ、頭上に生い茂る大樹を見上げた。
「うん、これならいいだろう」
納得するように大樹の厚い皮を撫でる、そして木の葉1枚も落とさぬように静かに木に登るカーナ。
若い枝が年数を重ねることによって堅くなった幹に体重を乗せる。
大樹の力強さを足元から感じる
「ここなら安定するな」
カーナはゆっくりとしゃがんで完全に気配を絶って森と同化した。
そして目を凝らして大きな窓を通して室内を覗き見る。
しかし残念ながらここから見える場所には人影は見えない。
でも微かに聞こえる音があった
瞳を閉じて視界を遮る
カーナの耳は明瞭に物見やぐらの1階部分に見える窓
その奥に見える小屋の中の音を拾っていった
聴覚を頼りにして導き出された結論は…「あの小屋には現在、最低でも1人いる」だった。
マリアンヌ様が言われた地図の地点はこの辺り
ということはあの小屋内に魔道具がある可能性もある。
一番可能性が高いのは使い手が魔道具を持っている可能性
ということはあの小屋内にいるのが使い手か?
もしそうなら他の人間が帰ってくる前に1階、小屋のドアをノックして出てきたところを首をかっ切って殺す、そして死体を隠す。2階のやぐら部分からの侵入なら室内で身を隠して――
その時だった
森の奥から物見小屋に近づいてくる足音
まだ結構な距離はあるが、確かに近づいてくる
カーナは目をすっと細め、声のする方へと視線を向ける
人数は4人
カーナが事前に感じ取った足音はこいつらのようだった。
全員は談笑しながら歩いていた
姿かたちを高みからしっかりと確認したカーナ
そこでカーナはごくりと息を飲んだ。
その中に確かにムンガルが言っていた人相の、、
いや、顔まで隠れたフルアーマーの甲冑を着ている人物はいた
だが問題は――
”どっちだ!?”
お忙しい中、私の書いた小説を最後まで読んでいただき、ありがとうございました(シ_ _)シ
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