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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第10章】 表と裏の2つの部隊(表)
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25 裏路地を歩く近衛騎士2名(1)

クリックありがとうございます♪遅れましたが今期オススメの深夜アニメは【出禁のモグラ】のひとりぼっちの桜ですw今期は私好みの作品が多かったから悩んだけど(-_-)もう一回、いいや!もう二回見たいぜ!って思えるのはモグラでしたねwこういう心霊系のアニメは基本的に私好きじゃないんだけど、これは別格だ('Д')!30分が一瞬で過ぎちまう(^-^;超~オススメだから皆も動画サイトとかで観てみてね(^^♪


ではどうぞ今回のお話もお楽しみくださいませ~♪



 プロフェン殺害の事件から数日後…。


 多数の鎧の足音が路地裏を練り歩く音が石畳を響かせる。

 繁栄を極めるプルートの道とは思えない荒れた裏路地。

 目指すは複数あるカジノの中でも最も大きな店舗。


「と、これが過去スラム街、現在は裏カジノである特区の出来たあらすじであり、今から向かうプロフェン様殺害の黒幕がいる可能性が最もある場所の概要です。分かりましたか?」


 幾多いくたの戦場を勝利の名の下乗り越えた2つの部隊、各部隊の先頭を歩くのはこの軍事大国プルートの最高戦力近衛騎士である2人。

 近衛騎士グロエと近衛騎士ノズルの姿があった。


「………」

「どうかされましたか?」

「…チッ。概要は分かったけどよぉ~問題はそこじゃなくてよ、こんな朝早くから召集をかけやがって。説明よりも先に謝罪をしろ、謝罪!頭痛てぇのに」

「もう昼の12時回ってますよ」


 一騎当千とも称される誰もが憧れる近衛の部隊。

 だがその2つの部隊の様相は真反対であった。

 まずグロエを先頭とする部隊は皆決められた武器を腰に付け、着崩す事無く鎧を取り付け服にシワ1つ無い。

 一方ノズルの部隊は各々好きな武器を担ぎ、鎧は付けている者がいたりいなかったりと自由、服もしわくちゃ、しかも顔は真っ青でまるでゾンビのようであった。おまけに酒臭い。


「お前らの常識で物事を語るなよ。俺達の中ではまだ昼12時だ、それを証拠に俺達の部隊を見てみろよ。どうだ、半分しかいねーだろ?」

「それは酒場で二日酔いで起きれなかっただけでしょ。まったく、不規則な生活をしているからです。朝起きて晩に寝る、お酒はほどほどに、もっと規律ある生活をしてください」

「お前は俺の母親かよ…。事前に行くなら言っといてくれ、それなら飲む量を減らした」


 結局飲むのかよ!

 自分の立場を自覚しろ!

 そもそも朝まで飲んだくれていい役職じゃないだろ!

 お前はプルートの最大戦力である近衛騎士の1人なんだぞ!

 人々の模範になれ!!


 などという言葉の連鎖をグロエだけじゃない、1人も欠く事無くこの場にいるグロエの部下達も一糸乱れぬ歩行をしながら心の中でそう思った。

 先頭を歩くグロエは言う。


「当初の予定よりも大掛かりな捕り物になる可能性が高いと思って急遽予定が空いていたノズル卿にも参加して頂くことになったのです。皇帝陛下にも許可を得ています」

「急遽過ぎるだろ。飲んでぶっ倒れている所に来るとかよ、人の迷惑を考えろ」

「お店の迷惑を考えていない人の言葉とは思えない発言ですね」

「うるせぇよ」

「当初の予定では相手は1つ魔道具を持っている程度かと思っていたのですが、どうやら少なくとも2つは持っているようでしてね」


 だからどうした?と、酒の匂いを漂わせながらノズルは非難の目と口調をぶつける。


「お前なら敵に魔道具使いが複数人居ても問題ないだろ。つか、お前の部隊だって魔道具持っている奴いるんだろ?」

「万全を期したいんですよ」

「お前とお前の部隊だけじゃキツイと?」

「もちろん私の部隊で事足りると思っていますよ。しかし今回の作戦でもし男が黒と判定された場合…いえ、”黒だった場合”は相当な反抗が予想されます」


 その2つはどう違うんだ?

 同じにしか聞こえないんだが。


 そんなノズルの疑問を無視するようにグロエは言葉を続ける。


「そうなった場合はノズル卿は裏カジノの元締めである男をその鎖で捕縛してください」

「端的に言え。お前は話が長い、つまりは?」

「私が指示したら元締めの男を捕まえて下さい」

「おう、単純でいいな。最初からそれでいいんだよ。でもよ~、俺はその元締めの男の外見すら知らないんだが」

「70を越えたお年寄りです。皇帝陛下より少し年上と思っていただければよろしいでしょう」

「もうちょっとまともな情報ねぇの?」

「私も数回しか会った事がないので、あ~そう言えば声が枯れていますね。あと線が細い体型ですね。杖もついていました」

「そんなフワッとした情報で探せと?」

「そもそも探す必要はありません。おそらく私が会話していますから、あなたは裏口から来て私と男の会話内容からすぐ分かるでしょう」

「まぁ、それなら…」

「因みに毒物には気をつけてくださいね」


 毒と聞いて顔色を少し変えるノズル。


「毒?」

「老人はこのプルートで最も毒物に精通している人間です。ある意味、魔道具よりも脅威になります。なので鎖で捕縛後、即眠らせてください」

「ぶん殴って気絶させても?」

「問題ありません。その状況になっている時点で敵確定なので、護衛達は私と私の部隊が処理します。ノズル卿は元締めだけに集中してください」

「了解だ、任せとけ。にしても…」


 どんな事を言っても全く反応無し。

 こちらの部隊と違って表情変化無しのグロエの部隊。


 グロエも含めて面白みが無い奴らだ。

 こっちの部隊なんて全員顔色が紫がかって鮮やかで良し。

 しかもさっきなんて吐きながら歩いてたっていう愛嬌あいきょうたっぷりな人物像を見せるってのによ。


 そんなグロエのつまらない部隊と自分の愉快な部隊の事を対比しながら、まだ目的地に到着するまで少しかかる事をグロエに確認しつつノズルはふとあのサボンの捜査の後どうなったかを知るためにこう訊ねた。


「そういや~お前、カーナの主であるマリアンヌ第一皇女を疑っていたよな?」

「疑っている?」


 はて?


 と、いう不思議そうな顔をするグロエ。

 ちょっと、、いや、だいぶムカつくな。


「疑ってただろ。俺の目から見てもお前と団長は明らかに疑っていただろうが」

「言いがかりはやめていただきたいですね。あの時、我々は調査していただけです。皇族の方々に対して疑いの目を向けるなどありえません。もしも、万が一、億が一、皇族の方が何かしら関係しているとしたら、それは必要だからやったのでしょう。我々如きが罰していい話ではない。それにサボンの件に関してはもう捜査終了しました」


 捜査終了というワードに眉ピクリと反応するノズル。


「捜査終了?あれだけの事件だぞ、なんでそんな事になっちまったんだ?」

「もっと大きな事件があったでしょう」


 言わずもがな、皇族プロフェンの殺害である。

 確かにグロエの言う通り皇族の殺害はこの国を揺るがすような事件ではある。

 だがそれではノズルは納得できなかった。


「いや、大きな事件があったから何だよ。だからサボンの件が無しとはならんだろ?容疑者がいるのによ」

「容疑者とは誰の事を言っているのですか?私には皆目かいもく見当が付かない」

「王位継承権一位、マリアンヌ皇女殿下」

「言いやがりましたか」


 そう、いくつかの謎はあるし。

 マリアンヌだと断定する事は出来ない。

 むしろ調べれば調べるほどマリアンヌではないという証拠も出てきていた。

 それでもサボン脱獄に対し一番の容疑者と問われればマリアンヌという名が出てくるのもまた事実なのだ。


「高度な政治的判断です。クルウェイ団長及び、軍師たちも納得した結果です」

「いや、だから何でだよ?そもそも2つの事件が無関係と考えるのも、いつものお前らしくねぇだろ?」


 ノズルはこう言いたいのだ。


”両方ともマリアンヌが関わっているのではないのか?”


 少なくとも1つ関係しているのなら、話を聞くのは当たり前なのではないかと。

 グロエは大きく溜め息をついた。


「サボンの件に関しては、信仰心の足らないあなたの言う通りもしかしたらワンチャン、ツーチャン、マリアンヌ皇女殿下が関わっている可能性は残っているかもしれませんが」

「いや、俺は言ってないが…言ったのはお前と団ちょ」

「今からおもむくプロフェン様殺害の件に関してはマリアンヌ様が関わっている事はありえないでしょう」


 2メートルは優に超える高身長、枯れ木のようなその体型、よほど語った内容に自信があるのか歩く速度は変わらない。

 しかも一切振り向く事無いグロエ。

 そんなグロエの後頭部にジト目を突き刺すノズル。


「それが分からねぇんだ。なぜだ?これだけ大きな事件だぞ?同じ日、しかもほぼ同時刻に起こるなんて偶然として片付けるには不自然過ぎだろ」

「両方とも大きな事件ではありますが規模感が違いすぎます。サボンの脱獄はとどのつまり1囚人の脱獄です。ですが、プロフェン様の殺害に関しては国家テロに近しい行為です」


 だからなんだ?

 という顔をするノズルにグロエはふぅ、と溜め息をついて言葉を続けた。


「現在マリアンヌ皇女殿下は皇帝争いの中心に居られます。皇族殺害に少しでも関与していたとしたら、もちろん王位継承権は剥奪されます。マリアンヌ皇女殿下ともあろう御方がそのような危険を犯すとはとても考えられない」

「あ~~なるほど?」


 ノズルの消化不良気味な相づちを聞いて、グロエはやれやれと首を振る。


「今、皇族を殺害するなんて王位継承権を捨てるのと同義どうぎという意味です」

「お前の言いたいことがだんだん分かってきた」


 つまりグロエはこう言いたいわけだ。


 仮定の話だが、マリアンヌが死ぬほどプロフェンを憎んでいたとする。

 ならば別に今殺さずともマリアンヌが皇帝になった後、適当な理由でプロフェンを処刑すればいいだけ。

 今、皇帝争いをしているこの時期にプロフェン殺害などする必要は無い。

 マリアンヌ・ディ・ファンデシベルという少女はそんな危険を犯すほど愚かな人間では無い。


「じゃあサボンの件だけでもしょっぴけばいいんじゃねぇか?」

「貴様はさっきから…」


 さっきからマリアンヌ皇女殿下を大声で断罪しやがって!

 誰の目があるか分からないんだぞ!

 一緒に歩いている私も言っているみたいに思われるじゃないか!

 そもそもそんなに簡単に皇族をしょっぴけるわけないだろ!

 神をしょっぴくなんて無理に決まってんだろ!

 と、言うか、そんな大それた発言が許されているのはこの国でフミナガ副団長とお前だけだからな!


 因みにこの意見を持っているのはグロエ及びその部隊全員である。

 グロエの部隊は全員が皇神教の敬虔な信者。


「発言には気をつけてください。あなたとフミナガ卿は多少特別とはいえ、すべての発言が許されるわけではありません。不敬罪という罪をご存知ですか?」


 手に持った気品溢れる槍に力を入れつつ視線を鋭くするグロエ。

 脅すようなその発言に対してノズルは肩をすくめた。


「面と向かって今回の事件は目をつぶれと言われりゃー別にそうするさ。この国出身じゃない俺にとっちゃ正直どうでもいいからな。だがな、せっかく時間かけて調べた結果、うやむやにされたとなっちゃ~俺の地下監獄に行った時間を返してくれって言いたくもなるだろうよ。せめて”なぜそういう結果になったか”っていう説明ぐらいはするべきだろうよ。違うか?俺が言ってるのは筋道の問題だ」


 お前はあの地下牢で大して何もしてい無かっただろうが!と言いたい気持ちをグッと堪えるグロエ。


「つまり、どうして私やクルウェイ団長が捜査を打ち切ったかを知りたい、と?」

「そういうこった。まだお前が言ってたカジノの到着まで時間があるんだろ?」


 歩きながらもグロエは右手で顎に触れながら「なるほど」少し考える。

 そして考えを巡らした後、チラッとノズルの後ろに目をやる。


「説明したいのは山々なのですが、あなたの部下は口が堅そうに見えないんですよね」

「んなこた~ねぇよ。なぁ、お前ら!」


 その呼びかけに対して後ろを歩く山賊まがいの大男達は次々と声を返した。


「もちろんだ!」

「大アニキに恥かかせられねぇからな!」

「吐きそうだけど大丈夫っす!」

「おぇぇぇぇ!!!」


 残念ながら酔っ払いたちの戯言たわごとにしか聞こえない。

 ここまで信用の出来ない言葉も中々無い。

 1人、二日酔いで吐いてるし。

 本当にこいつら近衛騎士の部隊なのか?という疑問すら沸く。

 露骨な酒臭さに眉をひそめた。

 心から言いたくない。


「因みに、ここで私が説明しなかったらどうなります?」

「帰る。そして飲み直す」


 近衛騎士の立場に居るのに職務放棄を辞さないと胸を張って豪語するノズルに仕方ないか…と、観念したようにグロエは観念して歩幅を小さくした。

 吐かれる溜め息は非常に重い。


「分かりました説明しましょう。なぜサボンの捜査が終了したかを」

「おう。是非、聞かせてもらうぜ♪」



閲覧ありがとうございました( ^^) _旦~~

ではまた次回お会いしましょう♪






百英雄伝、始めました♪ちょっと前にPSエクストラに追加されたんですけど気づかなくてねwホグワーツレガシークリアーしたしやってみたんだけど、、これ最高に私好きですわw古き良きJRPGです(^ω^)

「そうそう♪昔はこういうの多かったよね!」っていう感じでニヤニヤが止まりませんよwまぁ敵とのエンカウントが昔ながらって言うか…まぁ昔のドラクエって感じだから、それがちと不満ですけど、今の所大満足です(^^♪


でもさ…楽しければ楽しくなるほど思うのね。寝転がってやりたいな~って(><)PS5、PSポータル欲しいな~~。って。

いや!いやいや!(>□<)!ここで買ったら負けだ!ワイは負けへんで!ソニーにだけは負けへんで…。。

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― 新着の感想 ―
おいおい、こんな酔っ払い部隊では逆に足を引っ張らないか笑。 皇族殺しで皇位継承権剥奪だけど、マリアンヌ様は皇族であるアンジェラを誅殺しても御咎めなしだったのは、アンジェラが皇族であるマリアンヌ様に対…
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