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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第10章】 表と裏の2つの部隊(表)

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18 発見される人質たち

クリックありがとうございます♪ここ最近の気温の変化に付いていけないひとりぼっちの桜ですw だってさ~ちょっと前25度越えの夏日になって半袖になったかと思えば急に寒くなって長袖、そして今日また暑くて半袖、もう訳が分からなくて身体が付いていかないよ(>_<)布団に関しては羽毛と春物を1日置きにスイッチしてる(><)身体壊しそう。。皆も体調には気を付けてね。


さて今回のお話ですが、名探偵カーナさんですよ(^^♪彼女の勘の前ではいかな謎も謎にあらず(゜Д゜;)!その冴えわたる勘でヌルっと解決!

ではどうぞ今回のお話もお楽しみくださいませ~♪



 2階から1階に降りてくる面々。

 目指すは1階にあるプロフェンの所有していた高価な品がしまわれていた宝物庫である。


 神妙な面持ちで案内してくれている兵士の後に付いて行くクルウェイ、グロエ、キューリ。その更に後ろで、それ程でもないやる気の顔で付いて行くフミナガ、ノズル、そしてカーナ。

 温度差の激しい一団。

 そんなやる気の無い一団の中でも一際目立ってカーナの足は重く、そして口からは「何かもう帰りたい」って言い出す空気を完全に失った諦めめいた声で言った。


「あの~プロフェンっていう皇族のお宝が置いている場所は大きい部屋なんですか?」

「なんだ、気になるのか?カーナ」


 フミナガが腕を組み、にやりと笑みを浮かべる。


「いくら強いと言ってもお嬢ちゃんも女の子ってか。宝石には目が無いんだな、クックック。あんな戦いか方するのにずいぶんと可愛いこった」

「本当に一言一言、癇に障る奴ですね、あなたは。喧嘩売ってます?買いましょうか?勝つの私ですけど」

「まぁまぁ、カーナ落ち着け。副団長もいい加減喧嘩を吹っ掛けるのやめようぜ。命賭けて戦った仲じゃないか、仲良くやれるように協力してくれよ」


「無理だな」

「無理です」


 そういう所は息ピッタリなのにな~。とノズルは思う。


「で、話を戻すが、何でそんなに気になるんだ?」


 今までの行動や言動を見ていて宝の類にカーナが興味を持つとは全く思えない。

 それに雑談の類を近衛である自分たちと友好的にしたがるとも残念ながら思えない。

 ノズルだけじゃない、フミナガすらもその不自然さに疑問を持つ中、カーナは言った。


「マリアンヌ様の元には日夜贈り物として沢山の訳の分からない壺や絵、宝石、ドレスなどが届くのですが、最初はそれらを城の一角にある部屋に押し込んでいたのです。ですがそれもいっぱいになってきて今では王城から別の場所にあるこの屋敷と同じぐらいの大きさの物置に入れているんですよ。だから今回の皇族もそうなのかな?って思ったんです」


 あ~なるほどな。と納得して頷くフミナガ、ノズル。

 詰まる所、また移動で別の建物行くのははもう勘弁して欲しいって事か。

 心から帰りたいと。


 実にカーナらしい。


 フミナガは鼻で笑うと質問に答える。


「いや、お嬢ちゃん。皇族プロフェンの財が置かれているのはこの屋敷の中だ。俺も護衛として来た時に数回見た程度だがマリアンヌ皇女殿下ほどの量はないだろうよ。つーか、大きな部屋にも入りきらない財が送られてくる規模の皇族は王位継承権が上の皇族に限られるんじゃないか。。知らんが」

「フッフッフ、そうでしょう、そうでしょう。マリアンヌ様は凄いのです♪」

「へぇ~そんなに送られてくるのか。というか、お前の主であるマリアンヌ皇女ってそんなに宝石やらが好きなんだな。パッと見た感じ、そんなに貴金属を身に付けていない感じだったから意外だな」


 近衛騎士など役割に就いているたまにしかマリアンヌを見ない人間たちにとって、マリアンヌはいつも黒いドレスを身に纏い、貴金属はあまり身に付けていないイメージであったからそんなに持っているとは意外であった。

 カーナはトボトボと歩きながら答える。


「まぁ送られては来るんですけど…残念ながら殆ど触りもせずマリアンヌ様の物置小屋行きする品が多数なので果たしてマリアンヌ様がどれだけの量が届いているか認知しているかは神のみぞ知る、、いや、神であるマリアンヌ様が知らないのであれば私やメイド達しか知らないブラックボックスですね」

「それもう完全にいらない物を入れる為の物置だろ。一回も袖を通さないってのは送った相手も送りがいないな」

「私もそう思ったので『たまには色々な物を付けてみては?着てみては?部屋に飾ってみては?良い気分転換になるのでは?』と言ってみました。するとマリアンヌ様は溜め息をつきながら仰いました。。『どれだけ美しい瞬間を切り取った絵画かいがわれの美しさには到底及ばぬ。貴金属、宝石の類も我が髪の煌めきには遠く及ばない。なぜ劣化品をわれが身に付けねばならんのだ?なぜ部屋に飾らないといけないのだ?それがわれには分からぬのだ。全てはわれが美しすぎるのが原因とは言え因果なものよな…』ってね。ええ、聞いていて完全に同意でしたね。目から鱗が落ちました」


 お前の主、自画自賛過ぎんか!?

 そして目から鱗簡単に落ちすぎだろ!?


「因みに肌感覚なんですけど、黒い品が届くと割と喜ばれてますね。後は…どこかの田舎から届く黒いバラなんて特に気に入ってました」

「それ、お前の主はただり好みしているだけじゃ…」


 単に好きな物だけに囲まれていたい。

 気に入らない物は身に付けたくもない。


 と、いうワガママなだけでは?


 と言うか、そこまで選り好みするなら事前に好きなものを公表しておけばいいのに。

 そうすれば無駄な贈り物はなくせるだろ。


 そう心から思わなくとも無かったフミナガとノズルであったが、皇族の絡む事だしここは黙っておくことにした。


「1階で走り回っていた奴ら、まだうろうろしてんな」

「ああ、うろちょろうろちょろと。うぜぇな」


 まだ1階は兵士たちが走り回っていた。

 だがよくよく見ると既に捜索と言うよりも、犯人追跡の為の手がかりを探しているフェーズに移っている様であった。

 まぁこのやる気の乏しい3名の近衛がその変化に気付くのは難しいが…。


 そんな中、


「ん?どうかしたのか、カーナ?」

「いえ、…別に」


 不自然に足を止めたカーナとノズル、フミナガ。

 それに気が付いたクルウェイが戻ってくる。


「どうかしたのか?3人とも」

「知るか。お嬢ちゃんに聞け」

「ああ、団長。カーナが何か気付いたみたいでよ」

「カーナ、何か気付いたのかい?気付いたなら何でもいいから言ってくれ」

「いや、あの、う~ん」


 クルウェイに問われたカーナは目を閉じ、嗅覚と聴覚に意識を集中させる。

 頬を撫でるわずかな風の流れまで感じ取るように感覚を研ぎ澄まし、遠く離れた気配を探った。

 そして息をスーと吸い込むと「やっぱりだ」と口にし、指をとある方向へ。


「気のせいの可能性もあるのですが…あの辺りに人が居る気がしますね」


 そこにあったのは山盛りに積まれた荷物の山。

 木箱やパンパンに中が詰まった麻袋などが乱雑に積み上げられていた。


「あそこか?」

「副団長よ~。何だあの荷物?」

「知るか、俺に聞くな」

「ここに来た事あるだろ?」

「覚えてねぇよ。何でもかんでも俺に聞くな」


 家主であり皇族でもあるプロフェンという皇族が殺された事で皆、混乱の中に居たが冷静に考えるとこんな来客者が来てすぐ見える所に荷物が積み上げられているのはどう考えてもおかしい。

 通常こういった荷物などは届いてすぐ倉庫などに運ばれる。

 間違っても正面階段のすぐ横に積み上げるなんてマネはしない。


 カーナの言葉は続く。


「あの奥、、何か居る気がします。1人や2人じゃない、結構な数だと思います。動いている感じがしないので、身を潜めているのか縛られているのでしょうか。皆さんが探している使用人、もしくは犯人がいるかも」


 確信を持った言葉に度肝を抜かれる近衛騎士の面々。

 その場の全員が呆気に取られた顔で目でカーナを見た。

 いつもカーナにちょっかいを出してくるノズルですら驚きで言葉が出ない。

 だが一拍置いて、落ち着きを取り戻したクルウェイ。彼はただ一言「分かった」とだけ口にして、カーナの指が指された荷物をどけるように騎士に指示を出す。


「そこの君たちあそこの荷物を退けろ」


「「ハッ!了解しました!」」


 騎士達はまだ気付かないが、1つまた1つ木箱や麻袋の入った荷物を取り除いていくと、近衛たちも気配に気付き始めた。

 近衛騎士たちから出始めるポツポツとした声。


「確かに何か居るな」

「ああ、動いてないが結構な数が居る」

「ええ、荷物を動かした事で中にいる人物たちに緊張感が伝わったのでしょうね。ピリピリしたものを感じますね」

「小娘…いや、カーナ・マキシマム。なんで分かったのだ?ここに人が居ると」

「勘ですけど?」

「勘!?」

「まぁ何となくの気配を探ったっていうか…つまり勘ですね」


 もう言葉が出ないと唖然とするキューリ。

 ニカッとノズルが歯を見せて笑う。


「ハッハッハ!本当に面白い女だな!お前は!最高だよ!」

「………」


 ことある事に何が面白いんだ、このノズルという男は?

 そしてこの男とクルウェイさん以外は、まるで化け物でも見るような目を私に向けてくる。

 まったく失礼な奴ばかりです。

 そりゃ、動かない対象、潜んでいる対象なら気配は探りづらいですが、それでも神経を研ぎ澄ませば誰でもこれぐらいの不自然さには気付くでしょうに。

 それに全く気付かないならそもそもセンスが無い。


「おい!こっち持て!」

「ああ!分かった!」

「これ結構重いぞ!一気にいくぞ!」

「せーの!」


 そして荷物をどけ終えた時、そこに現れたのは扉であった。

 この屋敷の作られた年代を考慮しても、まだ作られてそう時間が経過していない、増設されたような扉。

 しかもその扉は不思議な事にドアノブ部分が鎖でグルグル巻きにされ、南京錠が取り付けられていた。


 キューリは目を細めた。


「で、なんであるか?この扉は?なぜこんな正面階段の横に扉が?」


「あっ!!」


 兵士の1人が声を上げる。


「どうした?」

「いえ!あの…」

「気付いた事があったら言え」

「私は何度か使いでこの屋敷に来たことがあるのですが、こんな事があって忘れておりましたが、そこにはプロフェン様の飼っている犬に関する備品が入っていると仰っておられた気が…」


 グロエやキューリなどは”もっと早く思い出せよ!”とも思ったが、皇族が国内で殺害されるという前代未聞の異常事態で自分たちも平然では無かった事を考えたら仕方ないとも思えたので何も口にしなかった。

 この国の一大事とも呼べる状態の中で変わらず平常運転なのはカーナぐらいであろう。

 クルウェイは言う。


「なるほど。。普通、貴族はこんな目立つ位置にペットの用具入れなど作らない。だが愛犬家だったプロフェン様は玄関から近いこの位置にわざわざ増設して作ったのか」

「鍵がかかっています!今すぐ鎖を切断する機材を持ってまいります!」

「必要ないよ。君たちは退いていろ」

「え?」


 道案内役の騎士が戸惑うのを余所よそに、鎖と南京錠のかかった扉のノブを握るクルウェイ。

 そして次の瞬間、まるで雑草を引き抜くかのようにドアノブごと引っこ抜き無理矢理扉ごと破壊した。


「全員、魔道具を使用する準備をしておけ。賊の可能性もある」


「「了解」」


 魔物の口の中、そんな暗闇の中。

 緊張が高まる。

 カーナ以外の近衛が室内に入る。


 すると。


 奥に押し込められていたのはこの屋敷の使用人、メイド達であった。


「んーーー!!」

「んーーー!!」

「んーーー!!」


 その数、30人程。

 使用人やメイド達。

 彼ら彼女らは皆、後ろ手で縄で縛られ、支柱に縛り付けられ、口には猿轡さるぐつわを付けられている。


 大きく見開かれた目が受けた恐怖の大きさを物語っていた。

 そんな怯え、恐怖に染まった顔がクルウェイたち近衛騎士を見るなり一気に緩み、ホッと胸を撫で下ろした。



閲覧ありがとうございました(__)カーナさんのおかげで人質が無事見つかって良かったですね(^x^♪

彼女の推理に必要なのは純度100%の勘のみ!頭脳?理論?ノンノンノン( ´艸`)w必要ないw

まぁ今回の人質に関してはそもそも”見つからなかった事がイレギュラー”とも思えますが(-_-)何が言いたいか分かるかい?そう!野に放たれたカーナを御する事は誰にも出来ないのです( ;∀;)誰にとっては得?いいえ、誰にとっても得なんて無いのかもしれない。。そう考えると業の深い存在だなカーナ…


ではまた次回お会いしましょう♪








皆、突然なんだけど私の悩みを聞いてくれるかい?


私ってさ~ガラケーじゃん?正直、携帯自体大嫌いで嫌々持ってるじゃん?

そんな私が何で携帯を持っているかと言うと、緊急連絡用と仕事中のトランシーバー代わりなわけですよ…


それでさ、ちょっと前からなんだけど、私から電話かける際に、コールが鳴る前に「ピー、お使いの3G回線の携帯電話は来年3月31日をもって終了いたします。お近くのドコモショップに早く来てね」みたいな機械音が流れるの(>_<)で、その後にコールが鳴って電話がかかるって感じなのですよ。

いや!邪魔やって!こっちは仕事中にトランシーバー代わりに使ってんねんで(# ゜Д゜)!早く電話繋いでよ!もうトランシーバー以下やん!3月31日とかじゃない、今すぐ解約したいわ!!あ~~も~~思い出しただけでイライラする(><)しかも毎回流れないで、何回かに1回ランダムで流れるの!嫌なハラハラドキドキだよw

しかも最近慣れてきたせいか、


「おっ、今回は流れないで電話かかった(^^♪今日の運ええな俺♪」


最悪な運試したよw

もうさ~そろそろ親に真剣に相談しようかな?


「俺、今後の人生、トランシーバーにしていい? 緊急の電話は諦めて(*^^*)」


ってねw

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― 新着の感想 ―
2回目に呼んだときになんとなく『どこかの田舎から届く黒いバラなんて特に気に入ってました』ってところが気になりました! そのどこかの田舎がいずれ出てくるのかなー あと、この『王城から別の場所にあるこの…
敢えて劣化したモノを身に付けたり近くに置く事で、綺麗なモノがより綺麗に強調されるという風には考えないんだね。まぁマリアンヌ様は、黒のモノは大抵気に入っている感じだから完全に選り好みだろうし、考えても仕…
マリアンヌのこの『どれだけ美しい瞬間を切り取った絵画かいがも我われの美しさには到底及ばぬ。貴金属、宝石の類も我が髪の煌めきには遠く及ばない。なぜ劣化品を我われが身に付けねばならんのだ?なぜ部屋に飾らな…
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