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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第10章】 表と裏の2つの部隊(表)
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04 監獄に行くのは?

クリックありがとうございます♪年末の大掃除をし始めて、いらない物が沢山出てきたのでお店に売りに行ったひとりぼっちの桜ですw ……安かったけどね(>_<)まぁ廃棄すると金がかかる時代だし、いいけどさ…。でもこんな時にやっぱり思っちゃうよ。。メルカリ…スマホがあれば…な…ってねw皆が羨ましいよ(笑)




ではどうぞ今回のお話もお楽しみくださいませ~♪



「プルートが誇る難攻不落の監獄、プリズン・アビスにて囚人が…死刑囚が1人脱獄しました!!」


 突如現れた兵士のその発言を聞いて、目を見開き驚きの反応を見せる周囲の騎士たちに近衛5名。

 いや、静寂に包まれる会場にまだ残って居る一般人、貴族全員がそんな反応であった。


 一方、カーナ。

 なぜコイツらこんなに驚いているのだろうか、うちの国の監獄は難攻不落だったのか、そもそも監獄なんてあったのか?それすらもまったく全然理解できないのでポカーンとしている。


わたくし右大臣様直轄の警備部隊のカカクと申します!」


 ハキハキと喋る、浅黒く焼けた肌の兵士。

 右大臣直轄である事を示す鎧を着ている。


「つきましては先ほども申したとおり脱獄犯捕獲のため近衛騎士の皆様にも応援をお願いします!」


 その申し出にノズルは目を細める。


「応援だと?」

「はい!今から監獄に来て頂きたいのです!」


 もう私闘どころではなくなったのはフミナガの雰囲気を見ても分かった。

 魔道具である刀から手が離れる。


「チッ、しらけちまったな、お嬢ちゃん。どうやら戦いどころじゃなくなったみたいだ。続きはまた今度だ」

「え?あ、はい。確かにそうみたいですね」


 確かにそうみたいなのか、それすら実は全然分かってないカーナは、しかしこの雰囲気で『あの…私、帰ってもいいですか?』なんて言う度胸もちょっとない。

 さっきまでとは違う意味でそんな張り詰めた空気。

 だからカーナはマリアンヌの元に帰りたい気持ちを押し込み、気配を消して空気になることにした。


 要はメイド学校時代に教師から当てられないように存在感を消すアレです。


「緊急配備はしたのか?」


 キューリが問いただすような口ぶりで言う。

 浅黒く焼けた肌の兵士は頷いた。


「はい!既にプルートの外に繋がる門は全て封鎖しています!」

「つーかよ。それは俺たち近衛が出張でばる必要のある案件なのか?」


 通常、近衛騎士が動く時というのは皇帝の護衛以外だと、皇帝の命令が下った時だけとなる。

 例外的に皇族の人間達に何かがあった時にも動くが、今回の死刑囚の脱獄に関してはどう考えても近衛があたる事案ではない。

 にも関わらず、なぜ自分達、近衛に応援を求めてくるのか?


 ノズルの問いに関して兵士よりも先にグロエが先読みして言った。


「今日は他国からも国賓級の人間も多数来ていました。門の封鎖をし続ければ、この国の失態を更に晒すことになる、この国は脱獄犯1人に動揺し右往左往する情けない国だと他国に周知させてしまう。そんな事は誇り高きプルートという国には許されない、威信に関わる。故に門の封鎖は一時的、時間制限がある封鎖。出来る限り多くの兵士に招集をかけて脱獄犯を捕縛したい。ですよね?」


 頷く兵士。


「はい。本来なら我々だけで事にあたるのが筋なのでございますが、グロエ卿の仰られたとおり、門の封鎖がそれほど出来ない事、門の外に出られたら捕獲が困難になる事。監獄長の方からも脱獄したのが凶悪な死刑囚という事もあり早期の捕獲が必要だとの判断から1人でも優秀な人材に応援を頼むようにとの判断です」


 ハキハキ喋る兵士に流されることなく、努めて冷静に疑問を挟むグロエ。


「つまり皇帝陛下には話は通していないのですか?」

「…はい。緊急事態でしたので」

「なるほど。どうしますか?団長、断ることも可能ですが」


 道理としては皇帝陛下直轄の近衛騎士が事に出向く必要性は無い。

 皇帝の命令があれば別だが、わざわざ自分から一般兵士に混じって脱獄犯を探すなど由緒ある近衛騎士の仕事であるかと問われれば首を捻らざるおえないだろう。


 そういった事情が分かっているからこそ、グロエは団長であるクルウェイに聞いた。

 だがグロエは”一応”聞いただけだ。

 建前上、自分の上官である団長であるから聞いたに過ぎない。

 なぜなら聞く前から分かっているのだ。


「現状、近衛騎士団として皇帝陛下からの命は何も受けていない。また皇帝陛下は城にいらっしゃるので護衛は必要ない状況だ。そして我々の手も空いている」

「つまり?」


 英雄と呼ばれるこの男がこういった時にどう答えるかなんて分かりきっているのだから。。


「国の危機という事なら自分達に出来る事ならやろう」

「そうですね。まぁ、私と団長がいれば問題ないでしょう」


 罪人捜索という意味ではこれ以上ない戦力だろう。

 ホッと胸を撫で下ろす右大臣直轄の兵士。


「ありがとうございます!!」


 兵士は元気良く頭を下げた。

 ノズルは手をパンと叩く。


「じゃあ行かないとな!カーナ、準備は出来てるか?すぐ行くぞ!」

「はぁ?今の話の流れで何で私が行かないといけないんですか?」

「まぁまぁ、いいじゃねぇか。カーナも近衛の一員になった事だし、初仕事って事で近衛全員一緒に行こうや♪な?」


 な?じゃねーよ!


「全員って…我輩とフミナガも行くのか?」

「当たり前だろ、キューリの旦那」

「ふぁ~~あ、たるいな。お前らだけ行け」

「まぁまぁ、そう言うなよ副団長」


 なんか、なし崩し的に話を進めようとしているノズルに危機感を覚えたカーナ。


「いや、だから話が脱線していますが、そもそも”私は”行かなくてもよくないですか?」

「そんな事ねぇよ、コイツも言ってたろ?近衛騎士に来て欲しいって。お前も近衛騎士じゃんか。な?」


 だから、

 な?

 じゃねよ!


 すると兵士が少し困った仕草をする。


「あの、こちらとしましてはカーナ卿以外の5名の近衛騎士の方々を呼ぶようにとことずかっておりますが、そこにカーナ卿は含まれておりません。なのでカーナ卿は来て頂かなくても大丈夫ですよ」


「「え?」」


 驚くカーナとノズル。

 兵士は右大臣に言われたと前置きをしながら続ける。


「カーナ卿はマリアンヌ皇女殿下の完全な指揮下にありますので、勝手な事をさせるわけにはいかなくて、やはりここはすみやかにマリアンヌ様の元に帰って頂く事が肝要かんようかと…」

「ですよね!私は帰っていいですよね!」


 だがそんな会話にノズルが強引に割って入る。


「おい兵士くん、お前ちょっと黙ってろ。 あのなカーナよ。お前は名目上、形だけ近衛騎士と言ってもよ、目の前でプルートの治安が脅かされている事件が起こっているのにほっぽり出して帰ったとなったらよ、主であるマリアンヌ皇女殿下の顔に泥を塗るって事になるんじゃねぇの?」

「え?」


 マリアンヌの顔に泥を塗ると聞いて戸惑うカーナ。

 ノズルはオーバーなくらい呆れた表情を見せて言葉を続ける。


「いいのか?お前の近衛入りを切望して、今まさに喜んでいるであろうマリアンヌ皇女の顔が曇っちまってもよ?な、団長もそう思うよな?」

「やれやれ、自分に振られても困るんだがな」


 幼少時に受けた、こめかみから頬に渡って刻まれた傷。

 数多くの戦場を経験して尚、その1つの傷だけしか刻まれていない最強の男。

 クルウェイはギロリと剣呑けんのんな目つきでカーナを見る。


「大前提としてカーナに命令出来るのはそこの兵士も言った通りマリアンヌ様だけだ。自分たちがカーナに対して何か言う権限も権利も無い。つまり自分で決めろ、カーナ」

「え?わ、私が決めるんですか?」


 カーナがあんぐりと口を開けて言うと、クルウェイは頷いた。


「ああ、自分達はこれから牢に向かう。君が居なくても差し当たり問題は無い。君が自分の責任を持って付いてくるなら止めはしない。好きにしろ」

「そういう答えが一番困るんですけど…」


 考え込むカーナ。


 言わずもがな、既にカーナという女の脳のキャパシティーを超えている問題である。

 だが考えるしかない。

 ここには他に考えてくれる人は誰も居ないのだから。

 こんな時にマリアンヌが居てくれたら。。


「ぐぬぬぬぅぅ」


 マリアンヌ様からは式典終了後、早く帰って来いなど特に何も言われていない。

 言われたのは「しっかりと式典をこなせ」という事ぐらい。

 つまり私は今日、この後に限っては休日…なのだろう。

 だからこの状況下において私が取るべき行動はノズルという男の言う通り、マリアンヌ様の顔に泥を塗るような事態を避けるべき…な、気がする。


 たぶん。

 きっと。

 それでいいんですよね?マリアンヌ様。


 とりあえず訳の分からない責任とやらは取りたくないです。


「分かりました、行きます」

「よし!よく言った!それでこそカーナだ!」

「だから、ノズルさん、あなたは何目線で喋ってるんですか?」

「おい、兵士、全員で監獄に行くぞ。いいな?」


 兵士は渋々頷いた。


「…はい」


 後からこの目の前の兵士は命令外の人間を連れて来たという事で右大臣、もしくは勝手にカーナを連れ回したという事でマリアンヌ皇女殿下に怒られる可能性があるのかもしれないな。…ご愁傷様。

 そんな事を予想しながらグロエは言った。


「で、その脱獄犯は何をした人なんですか?」


 その問いに兵士は切り替えるように重々しい口ぶりで答える。


「この国でもっとも重大な罪。皇族への殺人未遂です」



閲覧ありがとうございました(`・w・´)ゞビシッ!

カーナと近衛騎士たちは仲良く監獄に行くことになりましたね♪今頃マリアンヌは「カーナ、近衛騎士たちと仲良くなって良かったね(^^♪」と思っているか「カーナ遅いな~遊ぶのもいいけど早く帰ってこないとメ!だぞ(^ω^)♪」って思っているか…どっちでしょうねw


ではまた次回お会いしましょう♪( ´Д`)ノ~バイバイ







皆さん、龍が如く維新。面白過ぎるよ( ゜Д゜)w

主人公が坂本龍馬なんだけど、それが身分を隠して新選組に潜入するっていうストーリーなんだけど、もう胸アツ展開過ぎてヤバいよ!池田屋に乗り込む所はたまらんかったしねwやっぱり新選組のあの羽織、浅葱色カッコイイ(^○^)

龍が如くであの世界観、もしかしたら今までの龍が如くシリーズでも一番好きかも(笑)


え?「楽しいのは良いけど何時間やったの?」


ですって?

え、あの…ほんの4時間ぐらいですよ(→n→)……。


………

……


あるいは、40時間ぐらいですよ。


ええ、似た感じの時間ですよ。


ええ。

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― 新着の感想 ―
マリアンヌは何を企んでいるのかな〜 マリアンヌはカーナに自分で考える力をつけてほしいのかな? っていうか皇族への殺人未遂でなんで監獄に入ってるの?なんで生きてるの?
>うちの国の監獄は難攻不落だったのか、そもそも監獄なんてあったのか?── ──前まで、ボスとしてカラス(凶悪犯)を従えていたカーナさんの感覚がおかしくなっている笑。 >クルウェイ「──自分で決めろ…
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