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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第9章】 英雄の必要条件

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14 マリアンヌの小さなお願い

クリックありがとうございます♪服を昔からあまり買わないひとりぼっちの桜ですw …そういや大学の時、ゼミの女の子に言われたな~。

「〇〇君っていつも似た服だね」「あ~(´-ω-`)うん。ユニクロのワイシャツ何着か買って着まわしてるね。下はずっとジーパンやし。清潔感さえあればそれでいいやって思ってる」「なんでもっとおしゃれしないん?」「俺、ブサイクやからな。おしゃれしても意味無いやろ?」

すると女の子は(-ε-〃)b゛ チッチッチッって顔で言ったよ。

「〇〇君。どんな宝石も磨かないと輝かないよ(^^♪」

ってさ。

私はこう言い返したよ。

「石ころ磨いても輝かないよ(T_T)宝石様にはこの気持ち分かんないよ」

女の子は黙ったよ。。論破したったわ♪



さて今回のお話ですが、皆さん1週間、もんもんとして過ごしていらっしゃったでしょうか?マリアンヌの言った”交渉”は何を指しているのか。どんなことをしようとしているのか?今回は前回の14ページと違い4ページほどですが、驚き度で言うと前回を軽く超えるでしょうw

ではマリアンヌがどんな企みを持っているか…どうぞお楽しみくださいませ~♪



 王の間に無残に転がるロキの手首。

 最高級絨毯の上に広がる血液。

 最大級の痛みから来る断末魔。


 まるで地獄絵図であった。


 ロキを人質にとられている状況で動きが取れないクルウェイ率いる近衛騎士達はただ見ている事しか出来ない。

 そんな中、突如飛び出してきた発言。


『父上、交渉しませんか?』


 満面のマリアンヌの口から突拍子も無い区飛び出した言葉に、皇帝だけじゃない、王の間に居る全員が面を食らった。


「…交渉だと?」


 カーナに口を強く押さえられて尚、激痛で気が狂ったロキの叫び声が王の間に響く。

 皆、耳を塞ぎたくなる叫び声であったが、マリアンヌはうっとりと黒く塗られた唇を綻ばせる。まるで子守唄を聴いているかのごとく微笑む。


「ええ、どうやら近衛騎士団とカーナの戦いはロキの身柄を押さえているカーナの勝利のようです。そしてこちらが本気でロキの腕を狙っている事はご理解いただけたでしょう?このまま腕を切り落とすなんて造作も無い事です。だから交渉しませんか?」


 皇帝は険しい顔でマリアンヌを睨む。


「今更、何を言っている? マリアンヌ、お前が今回やったことはわれに対する!」

「今更も何も、こちらは最初から皇族同士の名誉を賭けた戦い、その正当な賭けの対価を得ようとしているにすぎません。それを駄々をこねて近衛まで使って妨害しようとしているのは父上でございましょう? そもそもこの状況は何ですか?ってたかって女1人に近衛5人が戦いを挑む…恥ずかしくないのか!私は恥ずかしい!穴があったら入りたい程に!」


 正義は我にあり!


 と、生き生きと言葉を紡ぐマリアンヌ。

 しかも事実だけを羅列するので皇帝は返す言葉が喉から出てこない。


 マリアンヌはチラッとロキに目をやると、


「まぁ運が良いのか悪いのか、偶然ロキは手首から先しか失わなかった。本来なら賭けの契約どおりここは腕を切り落としたい所ですが、今のロキの叫び声でこちらとしては一定の気は晴れました。なので父上がどうしてもと言うなら~…ここで手打ちにする事もやぶさかではありません。父上としてもロキが腕を失って戦意を喪失してしまうのは嫌でしょう?」


 戦意を喪失する。

 つまりはロキが皇帝争いから脱落する。

 という意味。


 皇帝は考えを巡らせながらマリアンヌの言葉に耳を傾ける。


「だから私の小さなお願いを1つだけ聞いてください。それで手打ちとしましょう♪」

「小さなお願い?」


 ニッコリと微笑んで頷くマリアンヌ。

 正反対に疑惑のこもった顔で目を細める皇帝。


「何だ?」

「いや、大した願いではありませんよ。後から言います♪先に治療をしましょう、お兄ちゃんが心配です♪」

「今、言え」

「いえ、本当に大したお願いではありませんよ。それよりも今は早くロキの治療をしないと手遅れになってー」

「聞こえなかったのか?マリアンヌ。われは今、言えと言っている」

「………」


 皇帝は知っている。

 マリアンヌという人間を。

 ここで簡単にマリアンヌの申し出を了承すると、あとで小さな願いと言ってとんでもない願いを言ってくるに決まっている。

 そして、願いを聞かなかったら聞かなかったで、死ぬほどごねるに決まっている。

 幼い時ですら面倒くさかったのに成長した今なら…。


 ロキという子は思い通りに動く。

 高すぎる自身のプライドに頭が付いていってない、

 子供の中でも一番傀儡に持ってこいだった。


 失うには惜しい。


 が、


 それ以上にマリアンヌという子は自分の子供の中でも一際ひときわ、危険なにおいする。


 最初はマリアンヌもロキ同様簡単に操れると思っていた。

 だが何処からか急に豹変した。

 極めつけにアンジェラの一件だ。


 あの目。

 あの声。

 あの雰囲気。


 昔の自分だ。


 全てを敵と考え、自分の王位を妨げる人間はたとえ親兄弟だろうが叩き潰してきた自分。


 つまりそれは自身の地位を、欲望の限りを尽くして積み重ねてきた全てを失う可能性を意味している。

 だからこそ最悪”ロキの命を失ったとしても”ここで安易にマリアンヌの申し出を了承するべきではない。


 皇帝は逆らえない上下関係を押し付けるような圧倒的な威圧感を持ってもう一度言った。


「マリアンヌ」


 とても冷たい目。

 マリアンヌと同じく深海の奥深く、全てを飲み込むような深淵の瞳。

 それがマリアンヌに向けられる。


 マリアンヌは考える。


「ふむ」


 絶対に揺るがないという意志を持った声。

 視線は逃がさないという迫力めいた存在感を宿している。


 父上のこの感じ、これは粘るだけ時間の無駄か。

 出血多量でロキに死なれても困るしな。

 まったく、実の親からの信頼がこんなに無いとは、悲しくて悲しくて涙が出そうだよ。


「分かりました、そこまで仰るのならば言いましょう。私の小さなお願いは…」


 マリアンヌは月明かりのような細い銀線の髪をさらりとなびかせた。

 ふわりと漂う高級な香水の香り。

 そして近衛を含むギャラリーたちが固唾を呑んで見ている中、柔らかな笑みを浮かべた。


「そこに居るカーナに爵位を与えて近衛騎士のメンバーに加えてください」



閲覧ありがとうございました(^^)/いかがでしたか?今回の展開、驚きましたか?流石にこの展開を予想できた人は居なかったでしょ~(・ω・)ムフフ。そしてそろそろ気づいたんじゃないでしょうか?この章のタイトルに秘められた本当の意味。【誰が、誰を英雄にしようとしているか】…をねww


因みに皆様の中には今回のお話の最後の一文を読んで「こんな提案して大丈夫なのか!?」って思っている人もいる事でしょう。だから私はこう言いましょう。

「皆様の心配や不安、マリアンヌが事前に予想していないと思いますか?」ってね(・∀・)ニヤニヤ。次回、楽しみにしておいてね(^^♪


ではまた次回お会いしましょう♪





皆、突然ですがシャングリラ・フロンティアって作品はご存知でしょうか?私、大好きな作品でちょっと前にアニメも放送していたのですが、今なんと!YouTubeで公式が全話無料で広告なしでアップしてくれているのですよ( ゜Д゜)!確か10時間越えだったかとwマジで太っ腹の公式だww

めっちゃ面白いから是非とも皆見てみてね~♪

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― 新着の感想 ―
[気になる点] マリアンヌ様が、カーナに近衛騎士の称号を与えようとしているのは、いずれ皇帝になる自分のお側付きが、只のメイドでは役不足だから箔を付けようとしているのかな。そして、それによってプルートの…
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