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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第9章】 英雄の必要条件

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12 カーナ VS 近衛騎士(6)

クリックありがとうございます♪PSプラスを解約したけど、オーバーウォッチは普通にプレイできるとしって本格的にPSプラスの存在価値を考えているひとりぼっちの桜ですw

まさかオーバーウォッチはPSネットワークとは別とは…(笑)

こりゃ~PSプラスの割引が来ても私は再加入しない可能性も出てきましたよ( ´艸`)wソニー、今頃『えっ!?7月になったらPSプラスの加入者激減したけど!?嘘だろ( ゜Д゜)!』ってなってるはずw

私は言いたいよ……「当たり前やろ(# ゜Д゜)!!」ってねw



さて今回のお話ですが、最近の5ページぐらいではなく原稿用紙10ページほどとなります。この意味分かるね?(・∀・)ニヤニヤ。 ええ、この辺りからペンが止まらない現象が起こったので切るのが難しくなったとい事です。

では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



「風よ。我が身に宿れ」


 風がクルウェイの周囲に纏っていく。

 瞬間、ハルバートを手に飛び上がるクルウェイ。

 重厚な鎧、ハルバートという黄金の戦斧を持っているとは思えない跳躍に速度。


「はっぁぁ!!」


 ハルバートという大型の得物を振った。

 最小のステップで紙一重の回避を行なうカーナ。


 とんでもない風圧と共に頬の横を通り過ぎる黄金のハルバート。

 当たらなくても見ただけで分かる。

 今、振り下ろされた一撃が岩石をえぐるような威力を有している事は。


「恐ろしい威力、当たれば終わりですね」


 カーナが回避した思った直後、クルウェイは次の行動に移っていた。


「なら早く負けを認めろ!」


 拳で顔を殴ると見せかけて、腹部を蹴りあげてきた。

 カーナは何とか魔道具を使って飛び退くようにして回避。

 即、クルウェイは風の能力を使って追撃してくる。


「ヌン!!」


 切る、突く、距離を取りながらの棒術、その全てが可能なハルバートという武器。

 理論上、最強の武器。


 あえてその武器の弱点を述べるのであればそれはその重さだろう。

 身長2メートル近くのクルウェイ、それに匹敵する大きさに重さ。

 だが、クルウェイはその欠点すら長所に変えている。


 極めた体術も相まってまるで自身の手足のようにハルバートを操る。

 故に大きな得物であるにも関わらず全く隙が無い。

 しかも必要に応じて、自身に風を纏わせ速度を若干上げて、ハルバートの重さをも軽減させる。


 卓越したクルウェイの武を補助する形で使われる風の能力。

 それは単一で風の能力を使われるよりも何倍も厄介であった。

 風の補助機能でクルウェイの切る、突く、殴る、蹴るが更に一段上。

 とんでもない錬度で振るわれてしまう。


 これこそカーナが風の能力を警戒する理由であった。


「ふっ!はぁぁ!!!」


 まるで嵐のような攻撃。

 まるで暴力の化身。

 最早カーナも常時魔道具を発動させていないと対応不可能な攻撃。

 負け無しだった剣聖フミナガを圧倒した無双の力がそこにあった。


 とは言えスピードはまだカーナの方が上。


 攻撃せずに避けることだけに徹するのなら何とかまだ問題ない。

 そう、相手がクルウェイだけなら…。


 カーナとクルウェイが刃を打ち合わせ、火花が散る、激しい金属の音が鳴り響く。

 そんな中、


「隙、見つけたぞ~っと!」


 恐ろしい速度で飛んでくるフック。

 カーナは横に飛んだ。


「くっ」


 何とか回避した。

 と、思ったら、


「シッ!」


 次に来たのはグロエの槍。

 カーナは先ほどと同じく槍の速度と角度を直感で推察する。


 すると、わざとグロエの攻撃を引き込むように後ろに下がった。

 すぐそこまで迫ってくる槍。

 カーナはわざとグロエに攻撃させ、自然とグロエの槍の狙いが自分の望む場所に行くように操作すると、突っ込んでくる槍を魔道具のナイフの切っ先で絡めとるようして跳ね上げた。


 宙を舞うグロエの槍。


「チッ、クソ!この…この私が!何度も何度も!こんな女に!」


 いつもは誰よりも冷静沈着であるグロエが宙を舞う槍を見上げながら悪態をつく。

 だがグロエを退けたという事になるともちろん次に来るのは…。


「何をしている!グロエ!情けないの!!」


 覆いかぶさってくる大盾。

 手を出して食べようとしてくる悪魔の像。

 キューリ卿。


「っ!」


 囲い込むように攻撃を重ねる近衛たち。

 下手な避けたは死を意味する。

 カーナは床を転がって何とか大盾による攻撃をかわした。


「それは悪手だよ」


 だが転がり床から起き上がる瞬間、その声に振り向くと、そこにはクルウェイの姿があった。

 クルウェイはカーナが起き上がる所を狙ってハルバートの棒部分を使って振り上げる。


「普通ならそうですね」


 カーナは魔道具によって無理矢理後ろに飛んだ。


「そこに普通に居るのは俺だわな!」


 少し離れた位置、事前に勘でカーナの来る場所を予測していたノズルがガンレットを振りかぶる。

 全力で振るわれる鋼の拳。

 攻撃を受ける事で威力を無尽蔵に上昇させるガンレット、現在は一切上がっていない。

 とは言え、この筋肉に覆われたノズルの体格から繰り出される拳なら、威力を上げずともカーナを1撃で葬る事ができるだろう。


「これで終わりだぁ!!」

「いちいち五月蝿いです」


 カーナに焦りの色は無い。

 後ろに無理矢理飛んだ過程で床に手をついて、そこからノズルに向けて魔道具を発動させる。


 そしてノズルの鋼の拳の横をすり抜けるように通過、

 だけでなく、

 すれ違いざまにノズルの胴へ蹴りを1撃を加えた。


「ヌグ!?」


 一瞬、よろめいたノズル。

 だが、ダメージはほぼ無し。

 鉛の入った靴とはいえ、ノズルの巨体に鎧相手はは厳しい。


 ならば追い討ちをするか?

 いいや、それは不可能だ。

 なぜなら次々と近衛騎士達がカーナに攻撃を仕掛けてきているから。


 再び槍を拾ったグロエの槍、大盾で視界と攻撃を防ぎながら突っ込んでくるキューリ、隙を狙って鎖で捕縛してくるノズル。

 そして、、クルウェイ。


 恐ろしいほどの攻撃の連鎖が続く。

 もちろんカーナは魔道具は使っている。

 でもクルウェイだけでも手一杯なのに、それに加えて先ほどまで戦っていた3名もとなると魔道具を使おうが対処できない。

 そしてそれは目に見えてカーナが押されていく展開となっていった。


 徐々に追い詰められていくカーナ。

 衰える気配の無い近衛たちの攻撃の連鎖の中で、クルウェイが武器を振るう。


 ”逃げ切れない”


 そうカーナが判断し、魔道具を発動。


 わざと壁際、逃げ道の無い方向へ。

 ドンッと、背中が壁にぶつかる。


 クルウェイも風の能力で即追尾した。


 壁を背にするカーナ。

 クルウェイの拳を振りかぶった。

 が、その動きがピタリと止まる。


「っ!」

 

 その拳の先に有ったのはいくらするか分からないような高価なツボ。

 もちろんクルウェイの後ろから追ってきた近衛たちの動きも止まる。


 カーナは微かに口角を上げる。


「足かせがある戦いは大変そうですね」


 そして一瞬の隙を狙ってカーナの左手がクルウェイの眼球を狙う。

 クルウェイは首を横して回避。

 即座にカーナ身体を壁側からずらして回し蹴りを繰り出す。

 クルウェイはそれを鍛え抜かれた腕で受ける…つもりだった。

 しかし、カーナの左蹴りはクルウェイの目の前を通り過ぎた。


「??」


 疑問符を浮かべるクルウェイ。

 だが通り過ぎた蹴りはフェイク。

 本命は回転を加えた右の足。


 一回転からの回し蹴りがクルウェイの顔にクリーンヒットした。


「ヌッ!?」


 ガードできなかった蹴りをくらった事で体勢が僅かに崩れるクルウェイ。

 畳み掛けるようにカーナはもう一撃与えようと拳に力を込めた。

 だが、


「それは欲張りすぎだよ」

「っ!!」


 体勢を崩した直後にクロスカウンターのように出されたクルウェイの拳が先にカーナの左鎖骨下にめり込んだ。


 広がる衝撃。

 凄まじい衝撃を受けたカーナの顔が歪む。

 咄嗟に後ろに飛び退いた事で致命的な衝撃を和らげたが、完全に威力を逸らすのは叶わなかった。


「っ……ぁ」


 苦悶の声を上げてその場でしゃがみ込むカーナ。

 その視線の先にあるのは王の間の床。


 いけない。

 早く立ち上がらないと。

 これは予想外だ。

 近衛の中でも決してダメージを食らってはいけない相手だったのに。


 心臓近くのダメージで息が。


 警戒していたのに。

 踏み込みすぎた。

 クルウェイさんの言う通り、欲を出しすぎた。


 気を立て直せ。

 足を動かせ。

 視線を上げろ。

 敵はクルウェイさんだけじゃない。

 今、ノズル卿の魔道具が来たら詰んでしまう。


「ぅぅうぅ」


 無理矢理でもいい。

 息を吸え。

 不意のダメージとは言え、ファゴット際の時と違って当たった瞬間後ろに飛んだ。

 骨は折れてない。

 利き手じゃないのも不幸中の幸いだった。

 利き手は普通に動く。


 だから、これはただの痛み。


 これはただの痛み。


「ハ~~~!フ~~~!」


 鎖骨辺りの激痛を耐えながら足に力を入れて前方を見る。

 その目に映ったのは平然な顔で立っているクルウェイ。

 カーナの蹴りを顔面に食らったにも関わらず、身体にぶれは無く、ダメージを受けている素振りがない。


 男女の埋めがたい体格の差。

 それは持って生まれた差。

 頑丈さだけではなく、素の拳や蹴りの威力に直結する差であった。


 絶望的な状況。

 しかも直後、カーナの背筋に走る直感。


 このままだと数秒後にはノズルのフックで鎖が巻き付いて捕縛されて終わる。


 それはダメだ!

 絶対ダメだ!

 そんな醜態をマリアンヌ様の前で晒すぐらいなら死を選んだほうが100倍マシだ!!


 カーナの勘の良さを証明するようにその時キューリとノズルの足が、ノズルの手がピクリと動いた。

 カーナの目はそれを無意識に追う。

 と、同時にカーナ手は懐に隠していた煙幕玉を地面に叩きつける。


 高濃度でその場に留まるシャルドネ特性の煙。

 視界が白で染め上げられる。

 手を伸ばした先すら殆ど見えない。


「ブファ!何だこの煙!?」

「ふむ、何も見えんな」

「皆さん、気をつけてください!何かしてくる可能性があります!」


 そのグロエの言葉通り、カーナは投擲用ナイフを投げていた。

 煙の中から投擲されたナイフの数は20を優に超え、それらがクルウェイを含む近衛騎士たち、皇帝、マリアンヌを除く皇族たちに向かう。

 毒付きの危険なナイフ。


 これに対応するには近衛全員で対処するしかない。

 近衛副団長であるフミナガは動かないだろうからロキを狙うのは難しいだろうが、少しはクルウェイの攻撃の手を緩めさせる事が出来るだろう。

 少しは息を落ち着かせる事ができるだろう。

 少しでもいい時間を稼げ。


 そう、思ってのカーナの行動であった。


 だが煙が充満する中、その大量のナイフを近衛の誰もが止めにはいかなかった。

 ナイフの行方を気にかけてもいない。


 なぜならそのナイフは、


「風よ」


 クルウェイの魔道具によって全てナイフは地面に落ちたから。

 一緒に飛散する高濃度の煙。


 完全に風を制御しているクルウェイ。


 急いで荒い息を整えるカーナ。

 汗が目に入るほど流れてくる。

 汗を拭う。


「はぁはぁ」


 やはり風の能力は応用力があまりにも高い。

 色々と仕込んだ武器の数々が効果無し。

 手元にはまだ複数の暗器を隠し持っているが、この目の前のクルウェイには効く気がしない。


 最早、キャパシティー限界近くのカーナ。


 息を急速に整えるカーナに襲い掛かろうとする近衛3名。

 しかし、クルウェイはそれを制止するように手をかざす。

 そしてカーナに言った。


「もう、諦めたらどうだ?」



閲覧ありがとうございました(´-ω-`)ね?ペン、乗ってる感じでしょw

果たしてカーナは危機を乗り越える事が出来るのか…ではまた次回お会いしましょう♪(^△^メ)






皆さん、無職転生の最終回、最高だったね~(^^♪特にノルンとシルフィがいい味出してたよ(T_T)

ノルンがパウロの死を知った時、最初はルディを攻めるんだけど、片腕が無くなっているのを見て、それだけ凄い戦いだった、どうしようも無かったって分かって泣く所。。あのシーンはもう…(´;ω;`)ウゥゥ


で、そこからの修羅場よwパウロ死んだあとすぐに「ロキシーを2人目の妻にする」そりゃ~ノルン怒るわな(笑)

でもそこからのシルフィーの「ぼくは歓迎します。一緒にルディを支えていこう」はもう…。シルフィー…マジ天使か(´-ω-`)いや、大天使シルフィー様の爆誕や(。-`ω-)!


子供が生まれるシーンも1期の時と重なってエモかったし、墓参りのシーンでパウロの墓標に子供が出来た報告も良かった。

もう最高の最終回やったね♪


そして最後の3期政策決定。

どれだけ私を楽しませたら気が済むってんだい!もう今から観たくて観たくて仕方ないよ!早く3期やらないかな~~~♪

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― 新着の感想 ―
[良い点] クルウェイが、カーナに何度も降参しろと説得している所からも、本当にカーナを殺したくないのが伝わってくるね。 でも、逆にクルウェイが、皇帝の目の前で負けを認めて命令を遂行出来なかった場合を考…
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