13 マリアンヌ到着の裏側(4日目)
クリックありがとうございます♪靴はスケッチャーズ一択のひとりぼっちの桜ですw 歩きやすい、履きやすい、脱ぎやすい。100点!履いたこと無ない皆さん、是非とも靴屋さんで履いてみて。世界変わるぜ(。-`ω-)
さて今回のお話ですが4日目の裏になります。
ではどうぞ今回のお話もお楽しみくださいませ(^^♪
【マリアンヌ到着 4日目】
「ただいま」
「おかえりぃ~ランさん♪」
上手くオート村の反乱軍だけを唆してマリアンヌの居ぬ間に屋敷を襲撃させるという高難易度のミッションを終えたランが昼ごろに帰って来た。
すると一番進捗を気にしていたオムが我先にと駆け寄ってきた。
「ラン首尾はどうだった!?」
「フフ、もちろん昨日言った通り楽勝だったわよ。オート村の人間達は反乱軍に入っているか入っていないかを問わず、普段からナント村の人間達に割を食っていた。端的に言えば恨みの感情を抱いていた。その感情を利用したら、簡単にオート村の人間達は動いたわ。『俺達がナント村の人間達を出し抜けるぞ!』って感じでね」
「おお!それは凄い!やったなラン!」
「本当に成功したんだぁ~凄いねランさん! 人を意のままに操る、まるでマリアンヌ様だよぉ!」
自分の事を嫌っているシャルドネまでもが今回のランの成果に驚き評価した。
それほどに今回のランの仕事は文句の付けようもないものであった。
しかし当の本人であるランは素直に評価を受け取れなかった。
彼女は思う。
”2人は私を褒めているが果たして本当にこの流れを作ったのは私かどうか…”
確かに自分でも驚くぐらい今回の仕事は上手くいった。
人をこんなにも簡単に操れるとは。
多少は苦戦するかと思ったのだが。
そう…上手く行き過ぎてるのだ。
達成感がいまいち無いのだ。
自分の美貌を使い、話術を使い人を操った自覚はあるが、自分の力で達成したかと問われると素直に首を縦にはできない感じがある。
「マリアンヌ」
ランは渋面を作りながら、つい、誰にも聞こえないぐらいの音量で呟いた。
事前に私やシャルドネの報告から反乱軍の内情をマリアンヌは知っていたはず。
つまり反乱軍内でのいざこざ、ナント村とオート村の関係をあの女は理解している。
もちろん私がどれだけ反乱軍の中で信用されているかも。
だからこの結果は私の功績というよりも、私の功績をマリアンヌが上手く利用して、私という道具を使って反乱軍を操ったのではないだろうか?
マリアンヌの手の平の上で踊らされているだけだったのでないだろうか?
「………」
でもそう考えると出発前のマリアンヌの指示・行動・言動ですら1つ1つに意味があったという事になる。
「恐ろしい」
この慰問の裏でいったいどれほどの計算が積み重ねられているのか?
マリアンヌという少女はいったいどこまで読んでいる?
もしかしたら、
”あの男と並ぶほどの頭脳を持っているのか?”
そう考えれば考えるほど、楽しげな2人を他所にランは喉の干上がりを感じていた。
「そう言えばランさんが帰ってくるちょっと前に孤児院に血だらけの子供が担ぎこまれてたよ」
急に現実に引き戻すシャルドネの言葉に反応が1テンポ遅れた。
「…え?子供?孤児院の子供が血だらけで運ばれたって事?」
「さぁ~?どうだろう血だらけだったなぁ」
すると一緒に見ていた、今日はシャルドネと共に一歩も外に出ていなかったオムは首を横にする。
断言する。
「いや、あれはナント村のガキだな。何か反乱軍の奴らはそれについて言ってなかったか?」
「オート村の人間は特に何も言ってなかったわね」
何でナント村の子供がこのトゥール村の孤児院に担ぎ込まれるんだ?
オート村の人間達が何も言っていなかったことを考えるとナント村の中で何かあったのか?
それにしてもナント村から少し離れているトゥール村になぜ…?
「ナント村の子供がここトゥール村に運ばれる理由…」
「そんなに気になるなら反乱軍の奴らに直接聞いたらいいじゃん」
「それは危険ね。私たちは気ままに旅巡業をしている旅芸人よ。世間話程度なら良いけど深入りした質問は危険、あるいは」
ランが言葉を切り、強調した。
「あるいは、この孤児院にナント村の子供が担ぎこまれる事柄もマリアンヌ様の計画の一部である可能性も捨てきれない」
「確かに俺達が何か余計な事をしてマリアンヌ様の念入りな計画を崩すわけにはいかないな」
どこまで計画で、どこからが計画じゃないのか。
それが分からない。
全てではないはず。
少なくともあの夜にマリアンヌから聞かされた計画に孤児院にナント村の少年が血だらけで運び込まれるなんて事は聞かされてはいない。
「………」
”人という不安定要素がある以上、未来を予知できない限り、計画が最初から最後までつつがなく進む事はまず無い”
これはあの男の言った言葉だが、私も概ねその通りだと思う。
つまりマリアンヌと言う少女がいくら頭が切れようが全てを計画通りというわけにはいかない。
だがここで1つ気がかりな事がある。
この国に来る前にマリアンヌの事を調べた。
マリアンヌの母親は”未来予知の魔道具を持っていた”という記録がある。
いや、記録というにはこの大陸に住まう誰もが知っている常識のような話なのだが。
だが、もしもマリアンヌがその魔道具を母親から秘密裏に譲り受けていたなら…。
でも記録ではその魔道具の形状は銀の剣だったはず。
そんな物をマリアンヌが持っていただろうか?
いいや、あの少女はそんな物を持ってはいない。
それは断言できる。
ならば魔道具を持ってはいない。
未来予知は出来ない。
故に、孤児院に運び込まれた少年はマリアンヌにとっては予期していない出来事である可能性が高い。
しかし…。
「う~ん、これ以上の推測はただの妄想ね。私には分からないわ」
「どうかしたのランさん?腕を組んで」
「いいえ、自分の限界を感じていたところよ」
「ん~?」
「気にしないで。じゃあ明日は朝一からシジモルーナと一緒に領主の屋敷に行かないといけないから、私はもう休むわよ」
「あ~そう言えばマリアンヌ様、魔道具を一緒に持ってこいとか言ってたねぇ、あれはどういう意味なのかなぁ?」
「確かに俺もあの時、話を聞いていてその行為に何の意味があるのか不思議でならなかった」
2人の疑問。
もちろん私に分かるわけがない。
「私も全く分からないわ。あなた達も知っての通りマリアンヌ様が言ったのは『魔道具を屋敷から予定通り奪取できた場合、次の日の午前中にシジモルーナと共に屋敷にオート村の人間の襲撃の謝罪に来るように促せ。その際に魔道具を持ってくるのを忘れるなよ』との事だった。それに何の真意があるのかまでは不明よ。でもまぁマリアンヌ様の命令だから明日早朝にでもオート村に行って魔道具を受け取ってくるわ」
事前にマリアンヌの命で反乱軍副リーダーであるオート村のボアとは、襲撃が成功した際、魔道具をシジモルーナに渡すように言っておいた。
その方が反乱軍内の争いが起こりづらい、でもオート村の人間は奪った金を全て自分達の物に出来ると唆して…。
「事前の準備も万端だから魔道具の受け取りはつつがないはずよ。シジモルーナに関しても少し脅してやれば簡単に動かせるはず」
「そうか、なら俺も明日朝また見回りに行ってこよう。何か村々の中で変化があるかもしれないしな」
「じゃあわたしも付いていこ」
「あんたは居なさい」
「お前はここから出るな」
「えぇぇぇええ~~またかよぉ~暇じゃんよぉ~わたしを外に出してぇぇ~」
閲覧ありがとうございました(`・ω・´)ゞいかがでしたか?情報を持つ者と持たない者との圧倒的な違い…そんな所を皆さんには楽しんで貰えたならとても嬉しいです。皆さんはマリアンヌと同じで知っている立場だからね(^^♪
ではまた次回お会いしましょう♪ヾ(*´∀`*)ノ
今更ですが聖剣伝説3のリメイク版を購入しました。スーパーファミコン版を小さい時にプレイしたのですが、リメイク版をやるとあの頃の思い出が美化されているせいか「こんなんだったかな~(?_?)」って思っちゃったりしていますwでも間違いなくめっちゃ面白いです(^v^)特に戦闘が良い!サクッと終わる、だいたいボス以外の戦闘は30秒かからないぐらいだし、爽快感がある。
今は1周目で『デュラン・アンジェラ・ケヴィン』でやっていますが、これは2周目、3周目と楽しめそうです。まぁストーリーはあの頃の感じなのでアレだけどwでも総合的には最高でしたね。今から2周目が楽しみだ(>_<)




