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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第8章】 偽りだらけの旅芸人

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03 両者、怖いもの知らず

クリックありがとうございます♪8月に入ってから…いや、7月の終わりからほぼ毎日エアコンの取り付け、取り替え作業をしているひとりぼっちの桜ですw正直、この夏で既に数キロ痩せたね(x_x)皆様におかれましては、どうか熱くなる前にエアコンの動作確認をお願い致します。。私が死にますw



さて、今回のお話ですが、「よし!良い感じに出来た!」と完成したら原稿用紙17ページでしたw

あんまり和数を重ねたくないとはいえ流石に流れ的にもあれだったので2つに別けてもよか?よかばい?(=゜ω゜)ノってことで、今回は6ページ、次回は11ページって感じでお願いいたします♪個人的には後半の11ページが良い出来かな~?w


では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



 左右に木々が生い茂る山道。

 そこをひた走る馬車。

 辺り一帯が粘りつくような暑さだった。

 移動中の馬車の中ですら空気が重く重く、身体中に纏わり付いてくる。


「ちょっとぉ~サンティエールに向かうにつれてどんどん暑くなってきてない~?」


 窓を開けていても熱風、閉めてしまえば超熱風。

 開けられた窓に視線を向けながらシャルドネはまるで夏バテの犬のように舌を出して馬車の中でだらけていた。


「もう無理だよぉ~ありえ無く無くな~い?」


 一方、涼しげな顔をしているオムとラン。

 オムは前方の馬の手綱を握りながら答えた。


「アトラス領に近づけば近づくほどプルートに比べて気象変化が激しいからな、というかプルートの過ごしやすさが異常と言い換えてもいい。だから、これが普通だ」

「これが普通ぅ~?オムさん、本気で言ってるぅ?」

「先に言っておくが森の中で暑さが緩和されててこれだからな。サンティエールに入ったらもっと暑いぞ」

「うそぉ~だぁ~。わたしぃプルートよりは暑い所にいたけど、ここまでじゃなかったよぉ」


 そんな暑さでバテているシャルドネを乗せた馬車は山賊たちが出没するといわれている森の中を突き進んでいった。


 そして丸1日が過ぎ去った頃であった。


 ………

 ……

 …


「あ~なんか暑さ慣れてきたかもぉ~」


 対面に座るランは興味なさ気に読んでいる本のページをめくる。


「そう。それはよかったわね」


 シャルドネは馬車の揺れを気にする事無く、何か細かな作業をカチャカチャとこなしていた。

 だが、やがて箸休めをするかのように手を止めた。

 窓から入ってくる風は森の中という事もあって少し涼しい。


「ランさんは山豚さんたち出ると思う?」


 山豚…。

 ああ、山賊の事か。


 ランは本を読み進める目を止める事無く答えた。


「さぁ、どうかしら。出るのだとしたら、商人の話を聞く限りそろそろのはずだけどね」

「出なかったらどうしよぉ」

「それは最短ルートでサンティエールに到着できるという事なのだから良い事ではないかしら」

「えぇ~~でもそれじゃさぁ~」


 不満そうに顔をむくれさせるシャルドネ。

 そんな最中、前方からオムの声が届いた。


「お前ら止まるぞ」


「どうしたのぉ?」

「どうしたのかしら?」


 速度を落とす馬車。

 オムは言った。


「大きな木が横たわっている。これでは邪魔で通れない」



             ×            ×



 ここ最近20代前半のサル顔の男は大変機嫌が悪かった。


「あ~あ、最近まじでシケてやがるな」


 イラつきで貧乏揺すりが止まらない。

 慣れている暑さ、セミの鳴き声にすらも腹が立つ。


「獲物が全然通らないじゃねぇか!どうなってんだ!!」


 ビクッと身体を硬直させる部下の山賊たち。


「まーまー落ち着いてくださいよビネガーさん、これでも飲んで」

「ああ?早く寄こせ!ぶっ飛ばすぞ!」

「イテっ!すいません!」


 山賊三猿、この辺りでも一番幅を利かせている山賊。

 その三猿の中でも一番といっていいほど山賊業を楽しみ、傍若無人ぼうじゃくぶじんに村を襲い、商人たちを襲う男。

 自由奔放でワガママで自分勝手、三猿の三男坊ビネガー。


 このビネガーという男は誰よりも山賊であった。

 短気で乱暴者、山賊であることを考えればモデルケースのような男。

 彼の行動原理は”略奪・略奪・略奪”

 欲しい物は全て奪い取る。


 そんな彼は部下に囲まれながら商人や村から奪い取った椅子にふんぞり返り、テーブルの上に乗った金品片手にイライラとしながら酒を飲んでいた。

 ビネガーが機嫌が悪い時に当り散らかしてくるので部下達はたまったもんじゃない。

 今も新人の山賊が必死に酒を注いでいた。


「やっぱり商人達の間で俺達がどこで罠を張っているか知られちまってるみたいだな」

「そうっすね。一週間ぐらい前に商人を襲った時も護衛強かったっすもんね」

「仲間が2人も死んじまったしな」

「でも商人の息子は殺さなくてもよかったんじゃないですかね?まだ12~3歳でしたよ」

「馬鹿野郎!」

「イテっ!」

「刃物持って俺に突っ込んで来やがったんだぞ!」

「そうだぞ、新人! ビネガーさんが怪我しちまったんだぞ!」


 そう言って新人に対してビネガーが負ったという傷を指差す。

 山賊業で鍛えられたビネガーの肩にはかすり傷程度の切り傷があった。

 彼にとってはその程度でも子供を殺すには十分すぎる理由になる。


「いいか?それに歳が若かろうが食っていようが弱ぇやつは死ぬんだよ。それが弱肉強食っつってな、弱いのが悪いんだ!分かったら、いちいち仲間が死んだ程度で騒いでんじゃねぇよ!!」


 必死に同意する部下の山賊たち。


「流石はビネガーさん!頭が良いっすね!」

「俺達とは違うな!」

「ビネガーさんに歯向かう奴は新で当然だ!」


「まぁな!商人如きが俺に楯突きやがってよ!ガキだろうがぶっ殺して当たり前っつーんだ!ガッハッハ!」


 次第に機嫌が良くなっていくビネガー。

 部下の山賊達はホッと胸を撫で下ろす。


 いつもの事だがこのビネガーという男は、その辺の騎士と渡り合えるほどの実力があるものの性格に難がある。

 だから上2人の兄弟および部下達は苦労していた。


「ビネガーさん、そろそろ帰んなくていいんですかね?」

「そうっすよ。ボスやワークスさんがビネガーさんの事、心配してますぜ」

「だからうっせってーで言ってんだろ!兄貴も大兄貴もいつまでも俺の事を子ども扱いしやがって!俺がどれだけ稼いでんのか分かってんのか!ってんだ!なぁ!?」


「も、もちろんっすよ!」

「そうそう!ビネガーさんは三猿でも一番強えぇんだ!」


 だいぶ上機嫌になったビネガー。


 腹ただしい感情はまだあるものの、しかし頭は徐々に冷静さを取り戻していった。

 そして冷静になった頭で周りのセミの鳴き声を聞きながら部下達を見る。

 自然と出てくる言葉。


「でも確かにそろそろここも引き上げの時期かもな」


 商人を襲いすぎたせいで最近はここの道を通る奴等はめっきり減った。

 減ったからこそ村を襲っているわけだが…。

 村ではそこまでの利益はあげられない。


 しかも商人達が雇っている護衛も強くなっていっている。

 部下も数人やられた。

 結構な使い手がいたにも関わらず。

 残りは10人程度。


「もう帰っちまうか」


 そうビネガーが口にしようとした瞬間だった。

 部下の1人が森の木々を掻き分け、こちらに大急ぎで走ってきた。


「ビネガーさん!獲物がかかったみたいですぜ!」

「マジかよ」


 帰ろうと思った所に最後に訪れたボーナスステージ。

 どうやら今日の自分は相当についているようだ。

 サル顔のビネガーは口の端を吊り上げた。


 これがここでの最後の狩りだ。

 帰ったら兄貴達に自慢してやる。

 俺がどれだけ凄いか認めさせてやる。


「野郎共!武器持て!!いくぞ!!」


 長男は魔道具を持ち、三猿のボス。

 次男はそんな長男を支える三猿の知将。


 三男ビネガー、彼にとって怖いものなど何も無かった。


「「オオオオーーーーーー!!!!」」


 勝ち名乗りのように雄叫びを上げる山賊たち。

 果たしてビネガー率いる彼らにとって最後の狩りはイージーゲームになるのだろうか。。



閲覧ありがとうございました(´-ω-`)なぜシャルドネとオムが山賊の出るルートを選んだのか、、それには各々、空よりも広く、海よりも深い理由が…あったり無かったりw


次回ですが今週中にアップしようと思っています。無理だったらごめんなさい(m´・ω・`)m ゴメン

小説的には出来ているんだけど体力的なあれでねw

ではまた次回お会いしましょう♪(^〇^)/~




『にじさんじ甲子園2023』まめ工、春夏連覇しましたね(^v^♪私はほとんどリアタイで見ていたんだけど、最後の夏優勝の時は力尽きて眠かったけど一気に目が覚めて喜んじゃいましたよ(*^-^*)

本戦もめっちゃ楽しみですね♪っていうか私は8月11~12の昼1時仕事は休みなのだろうか?…う~~ん(>_<)期待薄ww

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― 新着の感想 ―
[一言] 前回、感想欄より >ベリモンもそうだけどオケトラも死んでるからw忘れないであげて── ──オケ…トラ…。あ~…、居たねぇ~、そんな人w。直ぐに退場になったせいで、感情移入出来てなかったから…
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