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188 7日目⑫ 一夜で滅んだ村①

クリックありがとうございます♪皆さんお待たせいたしました!ひとりぼっちの桜ですwいや、待たせ過ぎたと言い換えた方がいいかもしれませんね( ・´ー・`)…すいませんwマジで待たせました_(._.)_あっ、安心してくださいね!先に言っておきますが別に入院したとかそういうことは無いのでw私はいたって健康です(^^♪…いやまぁちょっとは相変わらずしんどいけどw


じゃあ何で前回のアップから2か月も音信不通だったかというと……今回のサブタイトルを見て頂ければ勘の良い人なら既に分かっているのではないですか?

ええ、遂にです(T_T)遂にこの章のラストに取り掛かるときが来たのです(T△T)そして…この物語のタイトル回収も同時にやってきた。そういう事です。つまり…気合を入れて書いていたら2ヶ月経っていた、大変だったのですwヽ(; ゜д゜)ノ


あとはこれは裏話ですが実を言うとね、前回のアップして1カ月ぐらい経った辺りで書いていた24ページほどを全部消したのですよw

『なんか違うな~(*_*;って、これは読者の皆にこびているな、人気取りにいってるな。これは私の物語じゃない』…そう思ったら全部消してたよ(^_^)/

でもその結果出来ましたよ、自分の納得出来る渾身のこの章最後のお話、52ページが( ・´ー・`)ドヤ~。


そして私は思いました。「今回のお話はちょっと長いんですけど読んでね…52ページ(^^♪」って言ってアップしたら面白いんじゃないか?ってさw

ありがたい事によく感想や個人メッセージなどで『長くても全然気にしませんよ~』と言って頂けていたので52ページも喜んでもらえるんじゃね?と思ったのです。いや~深夜のノリって怖いw


でも昨日アップしようかな♪って思った瞬間、ふと我に返ったの。

いやいや、長くてもいいよ~って言ってくれる人たちも流石に52ページです(^^♪って言ったら、『え、52( ゜ ▽ ゜ エッ!…あ、はい(。-_-。)うれしい、です』ってなるやんw絶対に52ページは多いってなるやんw


いや~途中で気付いてよかったw危うく52ページをアップするところだった(>_<)

って事で、まぁ良い感じで別けようと思っています♪因みに今回は9ページ5千文字ほどです♪

マリアンヌがこれまでこの章で行った皆さんにとって不自然な行動の理由が出てきたり、隠されています(^^♪よかったら探してみてね♪


すいません、久しぶりの前書きで皆さんと喋っていると楽しくなってつい前書きが長くなってしましました(><)では今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~。



 いったいどれくらい気を失っていたのだろうか。


 乾いた木材が火の中でパチパチと弾ける音をシジモルーナは子守唄を聞くように眠っていた。

 焦げ付くにおいが、音が、周囲360度全てから聞こえてくる。

 夏の熱帯夜からくる暑さじゃない、周囲が燃えている事での暑さ。


「んぐぅ…痛っ、う、動かない」


 両腕、両足、胴体。

 その全てを冷たい鎖でグルグル巻きにされて動かせない痛みを感じながら、シジモルーナはゆっくりと目蓋を持ち上げた。

 すると…。


「やぁ、おはよう。シジモルーナ君」


 目の前、少し高い場所から聞こえる声。


「お前は……っ!?」


 月明かりの下、輝きを放つ銀線の髪。

 周囲の暗闇を吸い尽くすような漆黒のドレス。

 マリアンヌ・ディ・ファンデシベルが居た。

 でもそんな事よりも。


 自分の家はおろか周囲の家々、遠く先の家すらも取り壊され全て真っ赤に燃えている。

 夏の暑さを忘れるぐらい熱く、ナント村すべてが焼き討ちにあっている。

 でもそんな事よりも。


 地面が少し遠い。

 それにこのニオイ、油か。

 掲示板に貼り付けにされて死んでいた領主同様に、自分の身体が油の染み込ませられた大きな板に縛り付けられている。

 自由が利かない。

 でもそんな事よりも。


 十字架のように貼り付けにされ動けないので、唯一自由な首を動かせば周囲にはフイレルンたち領主の部下達、気に入らないオート村の奴ら、ミラさんや孤児院のガキ共トゥール村の奴ら、全員居た。

 誰も自分を助けようとしてくれない。

 でもそんな事よりも。


「……ぁ…」


 そんな事よりも大切な事があった。


 心臓が。

 シジモルーナの心臓の音が徐々に早くなっていく。


「……あ…」


 マリアンヌ・ディ・ファンデシベルは今”椅子に座っている”

 とても豪華な椅子だ。

 しかも下にはこれまた豪華で大きな絨毯。

 きっとシジモルーナが考えが及ばないほど高価な品物であろう。


 でもそれよりも何よりもシジモルーナが驚いたのは、いや、心臓が止まりそうになったのはマリアンヌの座っている椅子の下、絨毯の下、”台座”を見たから。

 台座として小高い丘のように高く積み上げられたそれは、


「……ああ…」


 マリアンヌが自身の椅子の台座として用いたのは200名以上の虐殺したナント村人達であった。

 死体の周りは辺り一面真っ赤に血が地面に染み込んでいる。

 血、死体、周囲の家々が燃えている事も有り、この場は焦げ付いた臭いと死臭が漂う悪夢のような惨状になっていた。


「ああ…っ、あああああ」


 皆、苦悶の表情で横たわった死体は女、子供、老人、すべてを意に介さない。

 はらわたが飛び出た死体、四肢が切り落とされた死体、虫の様に潰された死体、ありとあらゆる死体の山。

 しかもよく見ると週変異は手足の一部が転がっている。地獄絵図。

 もしも縛られてなかったら膝から崩れ落ちそうになっていたであろう光景だった。


「あああああああああああ!!!!!」


 うざかった親や近所の知り合い、おせっかいな幼馴染のクチャネに至るまですべてが死体の山の素材となっている。

 知り合いのすべてが死体と成り果てた、まるで地獄の山であった。


「オ、オエェェェェェ!!!」


 シジモルーナは吐いた。

 胃袋が空になるほど。

 吐かないと、叫ばないと、正気を保てない、そんな地獄だったから。。


 その地獄の山の上で、マリアンヌは人の死体で作られた玉座にて優しく微笑む。


「おいおい、そんな台座よりも目の前に居る神々しいわれを見たまえ。しかもいきなり吐くとか…さすがに失礼だと思うぞ」


「あああああああああああ!!!!!」


 まるで血のような涙を流すシジモルーナ。

 声も悲痛な叫び声。


 集められた他の村の人たちも目を背けている。

 そんな悪夢のような光景が続いている。

 死体、死体、死体…。


 それでもマリアンヌはクスクスと小さく笑いながら呟く。


「あ~~その叫び声こそもっとも甘美な美酒だ。お願いだから、もっと聞かせておくれ」


 そしてシジモルーナが叫び疲れ、泣き疲れ、吐きつかれ、目が死に絶えるまで待つと、枯葉かれはのようにグタっとしている彼にマリアンヌは死体の山から見下ろす。


「君も落ち着いた所で、さぁ~裁判の時間だよ。こちらを見たまえ」

「さ、いばん?」


 半狂乱になり、叫びつかれ憔悴しょうすいしきったシジモルーナは、下を向いたまま視線だけをこちらに向けて呟くように口にした。

 マリアンヌは絨毯の下に敷き詰められた死体を踏みつけながらニコニコと説明を始めた。


「なんだ田舎者は裁判も知らぬのか? 裁判というものは、本当にその人物が罪を犯したかどうか、被告人が有罪か無罪かを公明正大こうめいせいだいな精神を持った人間が判断する事を言うのだよ」

「………」


 おや、先ほどから反応が乏しいな。

 思った以上にこの死体の山の衝撃が強すぎたのやもしれん。

 でも聞いてくれないと困るんだけどな~。


「裁判とは本来だったら爵位持ちの神官が複数人で行なう事柄なのだが、今回は特別にわれが全てを裁いてやろう。ああ~大丈夫♪大丈夫♪その神官たちが崇めるわれが直々に裁くのだ、君は大船に乗ったつもりでいるといい。それにわれ以上に公明正大な精神を持った人間などプルートにも居ないのだからね」

「………」


 依然として黙りこくるシジモルーナ。

 マリアンヌはこの壊れかけの人形を正気を戻すべく言葉を選ぶ。


 そう自分のせいで、人が、家族が、知人が、沢山死んでしまった、自責の念にかられたかわいそうなシジモルーナ君。

 そんな君を現実に引き戻す魔法の言葉。

 確たる自分を持ってない君に相応しい言葉は、


「因みにもしも有罪なら君はもちろん死刑だから」

「し…けい……死刑!?」


 目の前には山のように積まれた無残な死体の数々。

 自分も同じ目に合う。


 シジモルーナの心臓がバクバクとうるさく鳴り、冷や汗が止まらない状態になる。

 マリアンヌはその冷や汗を見ながら満足そうにシジモルーナの罪状を語り始めた。


「君は反乱軍のリーダーとしてナント村の人々を率いてこの地の情勢を不安におとしいれた。そして偉大なるプルート皇帝からこの地を任された領主を殺害、更に食料だけではなく皇族であるわれの財をも恐れ多くも奪い取った。極め付けに、領主が悪だなんだの虚言を数々述べてわれからの信頼を裏切った、騙した。…一言一句間違いないな?」

「違う!俺はやってないんだ!本当です!信じてくれ!」

「おや?おやおやおやおや? 全ての罪状を否認するつもりか、それは少し無理があるのでないかな?」


 縛り付けられている状態のシジモルーナは唯一自由に動く首を必死に横にした。


「俺は領主のジジイを殺してなんか無い!!」

「はぁ?何を言っているかと思ったら…カーナ」


「はい」


 カーナはそう答えると、事前に用意していた黒コゲになった領主の死体をずるずると引っ張り出してきた。

 そして張り付けになったシジモルーナの足元まで行くと、首を掴んでグッとシジモルーナに見せ付けるようにした。

 しかも、もう片方の手には物を燃やすことが出来る魔道具。


 黒コゲの死体に目を背けようとするシジモルーナにマリアンヌは淡々と事実を突きつける。


「この黒コゲの領主の死体にいくつも刻まれた切り傷を見てみろ。ノコギリのような形状の刃物に切られている、そしてそこから出火、燃えている」


 確かに領主の死体は切り傷付近が一番酷く燃えていた。


「お前が屋敷から奪った魔道具、この今カーナが持っているノコギリの形状をしたこれ。これが切った対象を燃やす事が出来るのはもちろん知ってるよね?」

「………」

「知ってるよね?使えたよね?」


 その問い掛けに言葉を詰まらせるシジモルーナ。


「あの…だから…」


 彼は思考を巡らす。


 確かにオート村の奴らが奪ったあの魔道具を貰ったあと、旅芸人のランさんと一緒に屋敷に返しに行った日、マリアンヌに会えなくて、そのあと魔道具というものの使い方を長い旅の中で知っていたランさんに「使ってみろと」言われ、みんなの前で使ってみたら俺だけ使えた。

 そう…反乱軍で俺だけ。

 だから俺だけが使えるんだけど、それでも俺は使ってない。


「この魔道具を使えたのがお前だけだと言う事は既に調べが付いている。しかも燃やした領主の死体を張りつけにしたお前がボロボロの掲示板に貼り付けた【我らを苦しめ続けた領主に最大限の天罰を】という紙。反乱軍で文字の読み書きが出来るのはお前だけだろ?そう聞いたぞ」

「それは…そうだが、でも俺は!」

「言い訳とは実に見苦しい!」

「っ!!」

「しかも魔道具や食料だけじゃなく!我が財まで奪い取りおった!われが居らぬ隙を狙ってまるでコソ泥のように!」

「いや!だからそれは!」


 それでも必死で言い訳をしようとするシジモルーナの言葉を遮るマリアンヌの怒気を含んだ声。


「何が領主が悪で自分達は正義だ!われは本当に人々を助けようと思ってこの地にやって来たというに!反乱軍の人間は敵じゃないと言うから、捕まっている奴らを屋敷の牢屋から出したというのに!…すべてが嘘、嘘!嘘!!嘘ばかり!!恩を仇で返しおって!!われは貴様を…反乱軍を絶対に許さない!!」


 周囲の家が燃えている事での効果もあるのかもしれないが、


 その声。

 その視線。

 本気でマリアンヌが怒っているのは明らかであった。


 少なくともシジモルーナと集まった人間達にはそう見えた。

 そしてこの辺りから大量殺人の加害者であるマリアンヌがまるで被害者のように見え始めていた。

 だからその対象であるシジモルーナはこの”何も知らない”お姫様に何と言えば真実が伝わるのか、必死に考える。


「俺じゃない!俺じゃないんです!俺は魔道具もそうだけど!あんたがこの国に来てからは1度たりとも領主の屋敷を襲えなんて言ってないんだ!」

「見え透いた嘘をつくな!この悪党が! われから奪った財をナント村の中に隠していたではないか!」

「ナント村に…隠して?」


 シジモルーナは瞬間、何をマリアンヌが言っているか分からなかった。


 何の事を言っているんだ?

 まさか、オート村の奴らから貰った1割程度の財宝の事か?

 ああ、そうか。

 やっぱりあんな物、貰うべきじゃなかった!

 あれのせいで俺達も共犯と思われる!


 でも大丈夫。

 1割なら何とか言い訳できる!

 残り”9割のある場所”を言えば、

 俺の命は、、


「それは少しだけで!嫌々譲られただけで!1割ぐらいで!残りの9割は!」

「何を言っている? 1割が9割がだの、訳の分からない事を」


 やれやれと首を横にするマリアンヌにシジモルーナは言った。


「いや!だから!残りの9割のある場所は!」

「だ・か・ら、われから奪い取った財!その”すべて”がナント村に有ったではないか!」

「へ!?」


 マリアンヌはカーナに視線をやる。

 カーナは視線を受けてカラス達に何やら指示を出した。

 そして数十秒後…。


「そんな…嘘だろ」


 ガラガラという荷台の車輪の音を鳴らしながら、山盛りの財宝が荷台に積まれてやってきた。


「そんな…だって」


 キラキラと輝く金銀財宝。

 明らかに自分達がオート村の奴らから貰った財宝の量を超えている。


「なんで…」


 この村にあるはずのない財宝。

 それがなぜ目の前に?


 あるんだ?



            ×                ×



 時はさかのぼり、シジモルーナが目覚める1時間ほど前…。


 …………。


 ……。



閲覧ありがとうございました(*^▽^*)いかがでしたか? ね?この章の最後を彩る渾身の52ページ、その最初にしては中々にパンチがきいてるでしょw

この先、どんどんマリアンヌがこの章で溜め込んだ怒りや鬱憤を開放していきます。何が言いたいかと言うと…私の事を嫌いになっても、マリアンヌの事は嫌いにならないでね(;・∀・)ええ…だってマリアンヌは”死体の山で1人笑うのだから”。


ではまた次回お会いしましょう♪(@^△^)/~~~







PS5が普通に買えるようになりましたね。

時の流れとは無情なもので、今頃在庫を抱えている転売屋は死に絶えている事でしょう…(´Д`)ざまぁw


では私がずっと欲しかったPS5を購入したかと問われると、NOでござる!(。-`□-)!

だってじゃあ皆に聞きたいんだけどさ~転売屋にプラス5000円払ってPS5を手に入れるのと、現在値上げしたことによってソニーにプラス5000円払ってPS5手に入れるの、私の財布的には”同じ”だよね?(T_T)

なんでロクに転売対策してこなかったソニーにプラス5000円払わないとならんのだ(# ゜Д゜)!奴らも広い意味では転売屋だろ!許せぬ!


という理由で私はPS5買わないという選択をしたのさ!( `ー´)ノ

ソニーが再び5000円引くまでワイ粘るで~もしくは新型が出るまでねw

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新、お疲れ様です~!。 [一言] こんな僻地まで、次期女帝(未定)たる自分(マリアンヌ)が、態々足を運ぶ羽目になった鬱憤を、ここに来て反乱軍リーダーのシジモルーナ君(道化)に怒りの全てを…
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