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魔女と呼ばれた少女 -少女は死体の山で1人笑う-  作者: ひとりぼっちの桜
【第7章】 一夜で滅んだ村

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186 7日目⑩ 始まる絶望

クリックありがとうございます♪昔から飲んでいる薬は『和漢胃腸薬フジイ陀羅尼助丸』のひとりぼっちの桜ですw 皆知らないでしょ~?(´▽`*)漢方薬なんだけど、私は昔からお腹が弱いので服用しているのですが、な~んか効く気がしているんですよ(個人の感想で効果効能を保証するものではありませんw)結構レアな漢方薬っぽいので中々お店で見かけませんが、見かけたら試してみるのもよいかもしれませんぜ旦那( ´艸`)♪



さて今回のお話ですが5ページでアップする予定が気が付いたら10ページ超えとりました(´;ω;`)ウゥゥ。まぁそういう事もあるよねw

それはそうと今回のお話は大変エグく、耐性の無い方は無理せず…いや、やはり何でもないですwここまで読んで頂けている方々にそういった気遣いは逆に失礼というものでしょう(笑)

って事で今回のお話もどうぞお楽しみくださいませ~♪



 オート村の住人達と激しいののしりあいの末。

 物別れに終わり少しして…。


 とある娘とその母親の命の灯火が消えたと同時期、ナント村の中心辺りの場所にてほとんどのナント村の住人が集まっていた。


 その総数200名ほど。

 今、集まっていないのは特殊な事情がある数名と子供たちぐらい。


「さぁ今から各家にお金と食料を渡していくわね」


 夏とはいえ周囲はだいぶ暗くなっていた。


 きっと、もう子供たちは今頃”すやすや”と眠っている事だろう。

 だがこの場に集まった大人達は別、その暗さを吹き飛ばすようにナント村の住人達は大いに盛り上がっていた。


 割れんばかりの喝采かっさいは止まない。


 その主な理由としてはクチャネや反乱軍の主要メンバーたちが、村人達に食料やマリアンヌの財宝の一部を分け与えていたから。

 彼ら彼女の手にはキラキラと煌めく山賊の財宝。


「クチャネこんなお金、あたしゃ初めて見たよ!」

「この首飾り、宝石が沢山付いているぞ!」

「クチャネちゃん、本当にこんなに貰っていいの?」


 そばかす娘のクチャネはお金を渡しながら頷く。


「もちろんよ!っていうか、これだけでごめんね。オート村の奴らがどれだけ言っても取り分をもっと私たちに渡さないから」


「まだ貰えるの!?こんなにあるのに!?」

「本当かよ!?」


 驚く村人たち。

 たとえナント村が得たのがオート村が手に入れた1割ほどだったとしても、こんな辺鄙へんぴな田舎であればその1割は見たことも無い大金。

 それがまだ貰えるとなると驚くのも無理はない。


「こんなの私たち大金持ちじゃない!」

「やった!今まで生きてて良かった!」

「すごいわ!これだけあれば今年の冬どころか何年も冬を越せるのに、まだもっと貰えるなんて!」


 喜ぶ村人達にクチャネは更に宣言する。


「明日は絶対にオート村の奴らからもっとお金を取るわ!」


「おーー!流石はクチャネだ!俺の娘!」


 急に会話を割って入って来たのは中年の男性であった。

 彼はバンバンとクチャネの背中を叩く。


「お父ちゃん!背中叩かんとって!痛いって!」


「数年前、反乱軍に入るって言ったときは驚いたし止めたが、やっぱりお前は俺と母さんの子だ!あのハナタレ坊主だったシジモルーナも領主を倒したし、もう本当に2人とも大人になったんだな!」


「だから叩かんといてて!」


 和気藹々(わきあいあい)とじゃれるように会話するクチャネとその父。

 その光景を見て村人達はほがらかに笑う。

 まるでこの世の春を皆で喜ぶように…。


 その後も図に乗り、勢いずくナント村の反乱軍たち。

 急な大金を得た事で気が大きくなっているようだ。

 だが反乱軍の活動に参加していないような老いた村人たちは先に不安を口にした。


「あの…今更なんだけどクチャネや、このお金って最近来たあの皇女のお金なんだよな?大丈夫なのか?貰っても?」

「そうそう、俺達もそれを心配してたんだ。お前達若いのがあの領主から色々奪い取ってくれたのはありがたいけど、、。それで、もしも、あのお姫様が怒って俺達の村にまた強い騎士達を送ってきたらよ、どうするんだべ?」


「大丈夫よ!それについては私にいい考えがあるの!」


 周囲の不安を吹き飛ばすように、自信満々に胸を張るそばかす娘のクチャネ。

 彼女には取って置きの考えがあった。

 昨夜一晩かけて一生懸命考えた一世一代の言い訳。

 それを今、口にした。


「オート村の奴らが全部やった事にするのよ! 実際、あのお姫様の財宝を領主の屋敷らから奪ったのはあいつらなんだから嘘を言ってないのは”少し調べれば分かる事”だもの。だからこそ今の内にあと1割ぐらいあいつらから財宝を譲らせるのよ、そうすれば窃盗の罪だけをオート村に背負わせる事ができるわ!」


「そうか…そうか!なるほど!」

「クチャネちゃん凄いわ!」

「ほんと最高なアイデアだぜ! あいつら今日デカイ顔して、俺達よりも大金を得た事を嬉しそうに勝ち誇りやがって、俺達はムカついてたんだ!」


 村人達の反応を見て、自分が考えた策が間違いではない事にホッと胸を撫で下ろすクチャネ。

 彼女は夕刻に言い争ったオート村の漁師達を思い出しながら眉間にシワを寄せ言った。


「今までシジモルーナに何年も何年もあれだけ世話になったのに!シジモルーナが居なかったらとうの昔に飢え死にしていた人だっていっぱい居たのに! それなのに!私たちに手に入れた財宝の1割ぐらいしか渡さないなんてふざけてるもの!」


 オオー!と、沸くナント村の住人達。

 確かにその方法だとナント村は大した罪にはならなそうに感じられる。

 素晴らしい作戦に感じられる。

 あくまで領主殺害という逃れられない罪に目をつぶれば…だが。


 そして領主殺害の張本人。

 シジモルーナは皆から少し離れた位置にて、にじみ出る気弱そうな雰囲気を肩に背負っていた。

 冷や汗、震えながら小声でブツブツと呟きながら。


「なんで、なんで、なんで何の指令も無いんだ? 今までこんなに指令が無かった事は無いのに」


 彼はオート村との話し合いが終わった後、さっきも指令書が無いかサンティエールの廃墟の1つ、料理長ボランの捨てられた家を見に行っていた。

 手には内通者から渡された合鍵を持って。

 全力で走って。


 でもやはりボランの家には指令書は無かった。


 領主が死んで、自分が殺したことになっている。

 しかも副リーダー率いるオート村の奴らが大国プルートのお姫様の財宝を略奪するという暴挙に出てしまった。

 もう訳が分からない。


 自分ではどうしようもない事態。


 こんな緊急事態なのにも関わらず指令書が無い。


「おかしい、おかし過ぎる。今までならこんな事無かった」


 この際だ、直接ヤンの屋敷に行くことも考えたが、自分の今の立場を考えると命が危ないと思って踏みとどまった。

 それに、そもそも相手の顔や名前が分からないので断念せざるおえなかった。


 今更だがシジモルーナは指令書の主が誰なのか全く知らない。

 手紙の主について詮索する事は最初の指令書で止められていた。

 それを破れば今後指令書は無くなると。


 だから彼はそれを守った。

 実直に、盲目的に、

 だからこそ内通者であるゴーツはシジモルーナを操り人形にしようと決めた。

 だがその結果、今回のように何かが有った時シジモルーナから連絡が出来ないという不具合が生じているわけだが。。


 彼は盛り上がり、図に乗っているナント村の住人達を横目にただひたすらうな垂れる。

 口からは声にならない呟きを続けながら。


「おそらくヤンの部下だ、警備計画を横流ししていたわけだからそれは間違いない。つまりあのヤンの部下の誰かが内通者となって俺を、反乱軍を助けてくれていたんだと思う。その指令書が来なくなったという事はどういう…」


 一生懸命に考えるが答えは一向に出ない。

 彼が元々考えるのが得意ではないというのもあるが。


 うな垂れる彼の目に映るのは力尽きたセミが1匹。

 地面の上で転がっている。


 ハッとするシジモルーナ。


「死んだ? まさか皇女に俺と繋がっている事がバレて、それで…」


 そう考えると今指令書が来ないことも納得できる。

 死んだのだから手紙なんて出しようが無い。


 という事は、本当に俺は今後自分の頭だけで反乱軍を動かさないといけないのか。


「そんな事を言われても急に出来るわけがない」


 やった事が無いんだ。

 出来るわけがないんだよ。


 でも指令書の主以外でこの状況を打破できる人間が居るとは思えない。

 つまり、どちらにしても俺がやるしかない。


「と、とりあえず、このままじゃいけない気がする」


 このままだと俺がやってもいない領主殺害の犯人になっちまう。

 仲間すら信じてくれないんだ。

 誰が信じるってんだ。


「やっぱり魔道具だけでもあのお姫様に返そう、そうすれば領主殺害の件に関しては俺は無関係だと信じてもらえる。いや、やっぱり勝手な事はしない方がいいのか?でも、指令書はもう来ない。何かしないと、でも領主が死ぬ前に旅芸人のランさんに言われて一度一緒に屋敷に行ったが門前払いをくらったし」


 誰か教えてくれ…。


 やっぱり俺には無理だ。


 俺は、

 俺は、


”どうしたらいい?”


 その時だった。


『ヒュッ』


 中央には大きな焚き火。

 周辺には松明たいまつが多数。


 それらの火が同時にフッと消える。


 突然、周りは深い闇に包まれた。

 何が起こったのかと、ざわつく村人たち。


「何で急に火が消えたんだ!?」

「なんも見えねぇ!」

「誰が火を消したんだ!早く火をつけろ!」


 すぐさま動き出す数人の村人。

 目が見えないから必死で手探りで。

 だが火がつくよりも先に聞こえてきたは、仲間の誰でもない不気味な声であった。


 それはこもった声質。

 まるで仮面でも付けたような…。


「こんばんわ。反乱軍の皆様」


 暗闇の中、聞こえる不気味な声。

 聞いた瞬間ぞくりと身体を硬直し、顔を強張らせる村人達。

 そして間もなくして消えた火のいくつかが点いた。


「「っ!?」」


 村人達の目の前に急に現れたのは7名の黒い影。


 暗闇をそのまま着込むような漆黒のローブに、カラスをかたどった不気味な仮面。

 その邪悪な出で立ちに村人達の全身が粟立あわだつ。

 黒い影の1人は代表してこう言った。


「私たちはマリアンヌ様直属の暗殺部隊カラスと申します」


「「暗殺部隊!?」」


 カラスの口から出た驚愕の事実に驚くナント村の人々。

 それもそうだ。

 マリアンヌの近くに居て相当な実力者である事は村人達にも分かっていたが、それがまさか暗殺部隊なんて物騒な連中だったなんて思いもしなかった。


 急な展開に唖然とするナント村の住人達。

 そしてそれを見てカラスのメンバーは「クックック」と含み笑い。


「それにしても、さっきのコイツらの言動まるで山賊だったな」

「んふ。人は誘惑には勝てないものよ、全てはマリアンヌ様の手の平の上だとも知らずにね」

「無駄口叩クな、カイル、ノアール。何がマリアンヌ様計画を崩すか分からナいのだゾ」

「へいへい」

「はいはい」


 さっきの会話が聞かれていた!?

 聞かれてたとしたら何処まで!?


 ナント村の人々が互いの視線で確認している中、最初に挨拶した人物が再び口を開いた。


「このノリも久しぶりね。じゃあ、そろそろ」


 炎の赤い灯りに照らされてなお青白い村人たちの顔。

 その1人が震えるような声を出す。


「ちょっと待っ!」


 待ってくれ。

 そう口にしようとしたナント村のガタイのいい男は、きっとクチャネが用意した言い訳を口にしようとしたのだろう。


 だがそれを口にすることは叶わなかった。

 話の終わりを待たずに、それはまるで四速歩行の動物のような動きで恐るべき速度で瞬時に間を詰め、男の首は掻っ切った。


 首に付けられた深い傷、確実な致命傷。

 止まらない鮮血が辺りに撒き散る。


 倒れた男の傍らには短剣を持ったシア。


「シア!?なんで勝手な事を!?マリアンヌ様は!」


「ママが…ママの…声が聞こえたんだ、コイツらは悪い奴だから早く殺しなさいって…早く殺せ、殺せ、殺せって、だから…だから…殺さなきゃ、殺さなきゃ!!ヒヒャハハハハ!!!全員皆殺しだぁぁよぉぉ!!」


 既に誰の目にも正常ではなくなっているシア。

 彼の身に何があったのか。

 気が触れたように笑っている。

 仮面の下の目の焦点も合ってない。


「少し見ない間にさぁ~シアおかしくなったぁ?」

「ええ、何かどんどんおかしくなっていってるわね。これもマリアンヌ様の実験の何かなのかしら? まぁ今は仕事に集中しましょう」


 切り替えるようにそう口にしたカラスは、震えた手で各々武器を持ち、戦闘態勢を取り始めた村人達に向かって宣言する。


「強奪者たちよ聞くがいい。マリアンヌ様は仰った。今から行なうのは虐殺ではなく王殺だ。反逆者どもよ、死に絶えろ」

「抵抗してもいいけどぉ…まぁ無駄だよねぇ~♪」


 心の奥底から恐怖を覚えた村人達は叫んだ。


「お前ら!!来るぞ!!!もう話し合いなんて無理だ!こいつら俺達全員を殺すつもりだ!!」

「女、老人どもは下がってろ!!」

「こっちは200人居るんだ!相手たったの7人、数はこっちが上だ!取り囲めば殺れるぞ!!」


 そしてそこから始まったのは、



「クソ!!化け物共め!!」

「無理だ!速過ぎる!目で追えない!」

「待ってくれ!話を聞いてくれ!あんたたちの財宝を奪ったのはオート…グギャ!!」

「助けて!!俺達は悪くないんだ!」

「嫌だ!死にたくない!!」

「ダメだ!やっぱり勝てない!!」

「女と子供だけでも逃がせ!!こんな奴ら勝てねぇ!」

「家の中に奴らに逃げるように言え!この村はもうダメだ!」

「クソ!クソ!クソ!!死ねぇ!!ギャーーー!!」

「逃げろ!!戦うな!!」

「お袋ぉぉーーーー!!!!」

「やだよ…死にたくない…よ」

「お許しください!俺達は皇女様に歯向かうつもりなんて、ッ!ガッ!?」

「俺達は悪くないんだ!話を聞いてくれ!頼む!!」

「お父さん!嘘でしょ!!死なないで!」

「逃げ…ろ、クチャ…ネ」

「クチャネ!もうオヤジさんはダメだ!こっちに!」

「シジモルーナ!」

「手を伸ばせ!!」

「いや!放して!!助け……っぁ!」

「クチャネ!!お前らぁ!よくもクチャネを!っ!?」


 そこでシジモルーナの意識は途絶えてしまった。

 遠く手の届かない位置には顔を頭蓋骨ごと潰されて死体になった幼馴染のクチャネ。


 この後何が起こったのか、彼には分からない。


 村人達の叫び声。

 わらいながら人殺しを楽しむカラスたち。

 やまない悪夢。


 ただ視界が暗くなる寸前に聞こえたのは、聞いた事のある声であった。

 あれはそう…旅芸人の、


「あなたは殺さないわ。反乱軍リーダー、シジモルーナさん」


 という妖艶な声であった。



閲覧ありがとうございました(__)

ではまた次回お会いしましょう♪(^_^)/~





悩みは尽きないものでございます(-"-)ええ、1月20日のPS版モンスターハンターライズのキャラクリエイトをどうしようか絶賛悩んでおります(>_<)

でも悩み続けた結果…決めました!私は『ニーアオートマターの2B』をキャラクリで作るわ!( `ー´)ノ私の理想の女性です。これを作らづしてどうやってモンスターハンターライズを始めれるというのだろうか!?


まぁ最初は男か女かでも悩んでたんだけど(ワールドでは男きゃらだったのでw)、そこはやっぱり今回は女キャラにしようかとw

そこ!みんな今、変な目で私を見たでしょ!?

え?『ネカマ?』うるさいわ(# ゜Д゜)! 

違うよ!だって考えてみてよ!モンハンという事は長い間遊ぶわけじゃん?それが男キャラだとダメージを食らった時や剣を振った時、『グハ! おりゃ!』とか叫ぶわけですよ…辛いじゃん?wてか実際ワールドでは辛かったし(><)

だからこそ女性キャラを作るしか選択肢が無いのですよ!

よ~~し!最高の2B作ったるで~~(; ・`д・´)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 祭りだ、祭りだ~!。血祭りだ~!。 やっぱり前回の話の流れからして、直接ぶち殺す事になったねww。 [一言] おいおい、クチャネさん。強奪した物をほんの一部でも懐に収めた時点で共犯なんだ…
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